人間が生理的に無理。

最近、日増しに人間が無理になってきている。私は貴族ではないのでこれは良くない。

はじめは夜の牛丼屋が無理になった。半年くらい前だったと思う。それまで、夕飯を逃したときに牛丼屋に入ることは結構多かった。不快感はなかった。何なら美味しいと思っていた。

のに、あるとき、汚い、と感じた。
くたびれたおじさんや、労働の跡、咀嚼音、店員の指、それらの存在が急に意識に上った。ここで食事をすることに惨めさを覚えた。

つぎに人の匂いが無理になった。
もともと嗅覚はするどい方なのだが、不快だと感じることが増えた。汗、香水の混じった体臭、混んだ電車、人が入ったあとのお手洗い。
街では息を止める。ますます口呼吸になる。密閉された空間は特にしんどく、図書館が結構厳しい。
これは汗の匂いがする夏だからかもしれない。

思想もしんどい。特に主張や意見、怒り、アドバイスといった、他人への干渉を見ると気持ち悪い。
ツイッターもストレスを感じるようになった。タイムラインは「怖いもの見たさ」のような気持ちで見ている。
逆に、意見の書かれないインスタグラムは全く平気である。

身体、特に顔は気持ち悪い。美しい顔は広告の中にしかない。生身の動く人間の顔は常に醜悪だ。
電車で人の顔を見てしまっては、気味が悪くて目を逸らすということをよくやる。

これらは「人嫌い」になった、というのとは違うと思う。昔は平気だったのに虫が駄目になってきた、あの感覚に近い。
ただ人間に対して生理的な嫌悪があるのだ。人格を知っている人に対しては、この気持ち悪さは起こりにくい。

私に潔癖症の気は全くなく、むしろペットボトルに口をつける、部屋にホコリがある、排水溝掃除をする、などは平気な方なので戸惑っている。

もとより排泄や嘔吐といった「身体の内からものが出てくること」が恐怖の対象だったので、それも関係あるかもしれない。

あるいは人間一般への恐怖?

または虫と同じく、大人になるとヒトや身体がダメになるのだろうか。

同じ嫌悪感を持っている人がいたら教えてください。

#日記 #エッセイ

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