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別れの知らせというのは残酷なもので
ある日突然やってくる
巨人を15年支えた左腕は
フリーエージェントの人的補償として
所沢への転勤を言い渡された
その一報を聞きわたしは
ただ立ち尽くすことしかできなかった
奇しくも今季は
左腕の先発日に観戦することが多くあった
ましてや幼い頃から在籍しているベテランであるから
思い出も印象深さもあった
涙の最多勝もその1つである
今季初先発初勝利を飾った5/10の阪神戦
たまたまヒーローとハイタッチする権利を持っており
その日のヒーローであった左腕とハイタッチをすることができた
その手は暖かく柔らかく優しさに包まれた大きな手だった
後輩たちから慕われ精神的支柱となり
主に投手陣を支えてきた左腕
家に帰れば4児の子煩悩パパ
その関西弁から繰り出されるトーク
後輩たちへの接し方
なんて素晴らしい人なんだろうと思った
尊敬されるべきは左腕のような人間だと思った
左腕が誓った再び戻ってくるという言葉を信じて
私は西武線に乗車しようと思う
あなたは巨人軍の誇りだから
きっと若獅子たちをも虜にするような
大きな人になるはず
対戦できることを楽しみにしよう
先発ピッチャー 内海 背番号26
恵まれた力 輝いた日から 内海!哲也!
さあ、走り出せ。