日記。
最近は寒かったり、暑かったりで体がついていくのに必死。
歳を重ねるごとに花粉症の症状が色濃くなっていくし、体というのは実に不思議だ。
春の訪れを感じるのは桜が咲いて散っていく様子を見るだけではなく、冬では聞けなかった鳥のさえずりを聞くことができるのも訪れを感じる。
私が高校のときに好きだった漫画に「ストロボ・エッジ」という漫画がある。
その漫画の中で主人公が「春の香りがする」という台詞がある。
そのときに、「私だけじゃなくて他の人も季節の香りを感じる人がいるんだ」と嬉しくなった。
季節ごとに香りが違っているのは、何故なのか。
不思議に思ったと同時になんと風流なのだろうと、心踊らせた。
香りというのは実に不思議で、香り一つで情景が浮かび気持ちが変わっていく。
仕事に行くときは、キリッとさせたくてシトラス系の香りを身に纏うし、好きな人とお出かけするときは、少しだけ甘い香りを身に纏う。
リラックスしたいときは、ラベンダーやフローラルな香りを。
そのシーンごとに欲しい香りというのは変わるもの。
それが、とても不思議に思う。
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春を告げるといえば、やはりお茶の席で茶菓子が春めいたものになるのもまた、風流だ。
趣味で茶道を少しだけやるが、菓子屋に行くと春を感じる和菓子がたくさん並んでいる。それが少しだけウキウキする。
桜をモチーフにしたお菓子から、菜の花や芽吹きだす草花をモチーフにした菓子。
どれも、捨てがたいなと思いながら、選んでいく。
和菓子は、繊細な甘さとどこか儚げなくちどけが良い。
日本文化というのは、本当に素敵なものだ。こういう日本文化に触れるたびに日本に生まれてよかったなあと切実に感じる。
日本の食は繊細さの中に凛としたものを感じる。まさに大和撫子。
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最近は桜が満開を迎えて、桜吹雪を披露している。
桜は満開も良いが、やはり私が一番好きな桜は散り始めて葉も見え始めてきた頃が一番かわいい。
桜のほのかなピンク色に、若葉の黄緑。
素敵なコントラスを自然の中で見せてくれるなんて、なんと乙な植物なのだろう。
また、枝垂れ桜は見事だ。
ソメイヨシノの豪快でいて可憐な姿も良いが、枝垂れ桜の澄ましている姿はどこか妖艶な美しい女性のようで、私は好きだ。
私の近所に桃園があり、そこの桃が最近は満開を迎えた。
桃の恋ピンクを見ると、可愛らしい女の子を連想させる。
花も丸っこく、とてもかわいい。