抽象的だけれど、確かな思い。
誰かを愛するということは簡単なことではない。信じることと同じくらい難しいこと。覚悟が必要なこと。
私は生まれて初めて、この人に私の全てを曝け出し、私の全てを受け止めてもらい、私の全てを見つめてほしいと思う人ができた。そんな気持ちになったのは彼と出会って付き合い始めて4年の月日が経っていた。
誰かを愛するということは、自分を曝け出して受け止めてもらうことと同時に、それを否定されるかもしれないという不安と自分は相手を受け止め切れるのかという不安に苦しむということなのかもしれない。だからこそ相手を愛するという覚悟が必要なのだと思う。
それがどんな恐怖なのか、苦悩なのか、辛さなのか、経験してみないとわからないことなのかもしれない。
そんなことを人生のメリーゴーランドを聴きながら思う。どんな感情なのか、どんな理由なのかわからない涙が止まらないほど出て胸がギュウと苦しかった。
そして、「ずっと一緒にいたい」と素直に思ったのだ。10年先、20年先、それよりももっとずっと。永遠なんて言葉を私は信じられなかったし、意味のない言葉だと思っていた。「ずっと」なんてないとどこか達観していた。人は必ず死ぬ。形あるものいずれ壊れる。だから「ずっと」を信じるほうが馬鹿げたことなのだと。だけれど、彼と共にいる時間が限りなくずっとあればいいのにと。ずっと一緒にいたい。いる。と。そんな言葉を信じたくてたまらなくなった。彼だから、愛する彼との時間だからこそ、永遠を信じたいと切望し、そうなってほしいと願うのだろうと思う。どうなるかなんてわからないけれど、彼を信じて自分を信じて、そして想いを信じていきたい。今はそればかりを思う。