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質的心理学会にまぎれてきました|雑記

先日、成城大学で開催された質的心理学会第21回大会にお邪魔してきました。
学部生・一般としての参加です。


学会に行くの、すごく好きです。

一番好きなのが、ポスター発表。A0のポスターに研究概要を示し、その前に研究者ご本人が立っていらっしゃる! これだけですごい! 研究に精を出されるだけでなく発表の機会もつかんで…
しかもこれだけじゃないんです。ご自身で概要を説明してくださったり、こちらの質問に答えて研究の小話を聞かせてくださったりします。惜しみない研究のご姿勢!!
ポスター発表をはじめて拝見したのは2023年の夏のことでしたが、それ以来学会へ行く目的は「ポスター発表を見に行く」に据えております。パワフルな空間にいるだけで姿勢が正されるような思いです。

今回は2日目のみの参加でしたが、午前はまるまるポスター発表をめぐりました。

私の心に残ったポスター発表

「歯科における〈名もなき子育て支援〉」、「ADHD当事者の片付け体験と〈ズボラ〉」、「重度知的障害者を子にもつ親は、どのように障害児・者像を抱き、育てていくか」「ADHD女性の二面性と生きづらさ」「沖縄の戦争の語りは断片を集めて編んで行われている」、「虫屋の保存技法と複合的要因をフィールドワークから探る」でした。
研究の背景をお聞きした方もそうでない方もありましたが、研究者の皆さんがそれぞれ日々を歩まれる中で、「これは」と思ったことを拾い上げ、ていねいに重ね、深め、広げてこの研究になったのだ、としみじみ思い返します。
質的研究の魅力が、ポスター発表に詰まっていたと思います。

ポスター発表の魅力

ポスター発表では、上記の発表をはじめとして、貴重なお時間をいただいて研究者の方々からお話を聞かせていただきました。

いっぱいとどまって質問させていただいたりして申し訳ないと思いつつ、質的研究には研究者ご自身の生き様がでるな、と深く感じ入るやり取りを重ねさせてもいただきました。
ご年齢や立場もさまざま、フィールドへのアプローチもさまざまで、ポスター1枚に「その場にこの研究者さんが生きていらしたから、この研究があるんだ」という目線が多く共有されているんですね。そこからさらに肉声で話が聞ける。豪華すぎる…

お話の中では、研究の間に気づいたけれど今回のまとめには入れなかった、という出来事を聞かせていただいたりもして、そういう取捨選択を研究者の方は重ねていらっしゃるんだ、という実感も得ました。
質的研究の中でもさらに「取りこぼし」されるものがあって、またそこから研究の萌芽が見られるかもしれないと考えるととてもおもしろい。右を見ても左を見ても、二重三重に好奇心を掻き立てられる発表ばかりでした。

行ってよかった! また近々、別の学会にもお邪魔できたらいいな〜!!


私は同人活動をする人間なんですが、本を作ってスペースで売るっていうのももしや(ポスター発表と)似た行為なのでは…と思ったりしました。お金はらって、スペースを取り、本を印刷して、それを求めてくれるひとにお渡しする…。

こんなツイートを見たので、自分でポスター発表をする機会があったら布印刷にしよーと決めた次第でした。

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