【イベントレポート】8/7JAWS-UG京都「オフラインでre:Boot! 最新のAIを本気で学ぼう」
こんにちは、HACARUSの宇佐見です。
2022年8月7日に開催された、JAWS-UG京都【京都駅前会場/オンライン】オフラインでre:Boot! 最新のAIを本気で学ぼうにおいて、私と内野の2名で発表させていただきました。
オフラインとオンラインのハイブリッド開催だったのですが、オフラインでも30名近くの方々が集まり、オンライン合わせると100名以上の方にご参加いただきました。
オフラインでの勉強会というのは個人的にも2年ぶりくらいだったのですが、やはり画面越しではなく直接プレゼンを聞くのは発表する方の熱量が伝わってきていいものでした。
さて、簡単に各セッションの内容を振り返りたいと思います。
※弊社メンバーが発表に使用した資料はページ最下部にあります。
「ExplainableAIの概要とAmazon SageMaker Clarifyでの実装例 」(株式会社HACARUS 宇佐見一平)
一つ目のセッションから早速私の発表でした。Explainable AIの概要を話したあとにClarifyでSHAPを適用した例を話しました。使ってみるのはそれほど難しくない割に示唆に富んだ結果を得られることがあるので、興味が湧いた方は是非試していただければと思います。反省はちょっと内容盛りだくさんにしすぎたかなというところです。(25分でスライド40枚はきつかった)
「物体検出モデルYOLOXとIoTの役に立つかもしれない話〜そもそもYOLOってなんですかという方へ〜」(IoT.kyoto 西村僚介)
続いてIoT.kyotoの西村さんよりYOLOについての発表です。YOLO最近あんまり追っかけてなかったのですが、YOLOv4以降から色々新たなバージョンが出ているというこでした。本発表ではVieurekaというエッジデバイスで実行するためにYOLOX-Nanoを使用されていました。エッジ端末でモデル回すのってやっぱ燃えますよね。モデルの変換やデータの追加収集など色々苦労話も聞けて面白かったです。
「大規模GPTモデル作成までの道のり」(株式会社ABEJA 大谷真也)
ABEJAの大谷さんより、まさに最近発表された日本語対応GPTモデルのお話をいただきました。パラメータ数は圧巻の130億。NVIDIA A100を960個使っても学習に1週間かかるということだけでどれだけ巨大なモデルなのかよくわかります。それでも過学習しちゃったり、lossが発散したりして辛かったという言葉には重みがありましたね。学習したいパラメータ数に対してデータが少ない場合にAttention Dropoutを導入して過学習を防げたといった具体的な話も聞けてよかったです。
「AWS Step Functions を用いた非同期処理機械学習処理の例」(株式会社HACARUS 内野宏俊)
弊社の内野からの発表です。AWS Step Functionsっていう便利なものがあるのは自分も知らなかったので、今後参考にしたいと思います。このあたりAWSソリューションアーキテクトの方のサポートで見つけたというのはちょくちょく話には聞いていたのですが、やっぱり話を聞ける人がいるっていうのいいですよね。自分も困ったらソリューションアーキテクトの方に相談してみます。
あと、弊社が主催している勉強会であるTECH in 京都の話もさせていただきました。2ヶ月弱周期でやってますので、よかったらこちらにもご参加ください。
「Amazon SageMaker Canvasハンズオン アマゾン ウェブ サービス ジャパン 」(亀田治伸)
アマゾン ウェブ サービス ジャパンの亀田さんからの発表です。こちらはSagemaker Canvasの説明を受けながらのハンズオンセッションになります。Sagemaker CanvasはいわゆるノーコードでAIを作れるサービスで、線形回帰、重回帰、時系列予測が行えます。Sagemaker Clarifyが裏で動いているようで、特徴量重要度みたいなものも出してくれます。
最後ちゃんとサービスを消すところまでやっていただいたのは助かりました。クラウドサービスは意図しない課金が怖いので...
「初心者がMLOpsを学習した時にぶち当たった "壁" のお話」 (Fenrir GIMLE 酒井謎子)
Fenrir GIMLE 酒井謎子さんから、全くの初心者からMLOpsを導入した際の苦労を話していただきました。出会う統計学や機械学習の全ての用語がわからなすぎて調べていくうちに自分の目的がなんだったのか?という状態になってしまうというのはわかる気がします。まずは完成させてみるのが大事ってのはその通りですね。
「これまでのSageMakerから脱却!!~サーバーレスと自動化を添えて~」(IoT.kyoto 秋田浩也/IoT.kyoto 和田拓也)
こちらIoT.kyotoの秋田さん、和田さんの2名での発表です。Sagemaker Studioでデプロイするときにノートブックの一部を毎回書き換えるのが面倒だったので、Step Functionsを使って学習のプロセスを自動化されたという話でした。確かに、プロセスにノートブックが挟まっていると自動化は難しくなりますね。
また、Sagemakerのエンドポイントの種類をいくつかご紹介いただきました。非同期、リアルタイム、バッチ変換、サーバーレスそれぞれレイテンシーや送信可能なデータ量が異なるので、得手不得手があるというお話でした。自分はあまりSagemakerをつかったことがないので、こういう網羅した比較をしていただけるのはわかりやすくて、すごくありがたかったです。
「LINE AiCall を EKS 上に移植した話」(LINE株式会社 安田篤史)
最後に、LINE株式会社の安田さんからの発表です。LINEの自動応対サービスであるLINE AiCallを、お客様のAWS環境で使えるようにするためにEKS上に移植したお話でした。まず初めにAiCallのデモをされたのですがこれがとてもよくできていて、発話者が気をつかってゆっくりしゃべるとかせず、かなり自然な話し方をしても、ちゃんと応対できているのが素晴らしかったです。
移植自体は3ヶ月程度で済んだとのことで、初めにしっかりとAWS上のサービスの選定を行ったことというのが大きな要因だったそうです。機械学習サービスだからと安易にSagemakerを選ぶのではなくて、今のアプリケーションに合ったサービスであるEKSを選んだことが正解だったそうです。
また、元々アプリケーションがマイクロサービス化されていたことも追い風になったとのこと。
まとめ
久々のオフラインイベント及び初めての登壇で緊張したところはあったのですが、イベント後に参加された方と色々交流させていただき、オフラインの良さというのを改めて感じました。発表内容も皆様興味深い物が多く、個人的には次回のJAWS-UGのイベントも是非参加したいと思います。
最後に、このような場を準備、運営いただいたJAWS-UGの皆様に感謝申し上げます。
資料
JAWS-UG KANSAIは、クラウドのAmazon Web ServicesのユーザーグループであるJAWS-UG(Japan - AWS User Group)の関西の支部を集めたグループです。Amazon Web Servicesの勉強会を関西の色々な場所で定期的に開いています。
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