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『やわらかい仮面』リスペクト企画~固い仮面の意味とは?

『闇芝居』と言うホラー系ショートアニメのEDの中に、『やわらかい仮面』という歌がある。

 ヒグチアイというアーティストが歌っているのだが、平たく言えば恋愛詐欺に遭った女性の恨み節の歌である。

 『やわらかい仮面』と言うのは即ち、女性を口説く時の笑顔の事を指しているのだと推察。

 その、『やわらかい仮面』に

何人もの女性が騙されて、被害に遭っている、然し被害女性はその『やわらかい仮面』の内側に隠れている『醜く歪んだ顔』の正体を知っている。

 という感じの歌である。

 私は何故かこの曲を迚気に入ってしまい、リスペクトしている。

 心理学的にも迚、深い意味の無いようだと思う。

 そこで私は『やわらかい仮面』の対義語となる、『固い仮面』とは一体どう言う物かを考えてみた。

 平たく言えば、『鉄面皮』である。

無表情で感情表現が極めて少ない顔を指す。

 ポーカーフェイスとかクールビューティとかならまだしもそんな良い物ではなく全く感情のない顔、言うなればマネキン人形の様な顔と言うべきか。

 こういう顔の人は実はその内側に激情を隠している。恐らく嘗てその激情を露わにしてしまった結果、不幸を招いてしまった痛い経験から二度と失敗しまいと鉄面皮になっていると推察。

感情を表に出さねば傷つく事も傷つける事も無い。

自分に目を向ける者もなく平和に暮らせると思う。

 だが、私はその考えは間違いだと思う、少なくとも周りに気づかれず目を向けられずは誤り、

何故ならば人は極めて感情的存在だからである。

 人が感情を持っているのは二つの意味がある。

 一つは自らの今の心の方向を自己認知する為と、其れを他者認知させる為であるという事。

 怒りの感情を考えれば一番解りやすい、怒る自分に対して更に怒りを感じる人がいる、怒る自分に怒る⁡人を見掛ける。

 言わばあれである。

 更にその怒りの感情を周りに伝播させ、周りにも認知させるようにしている。

 二つ目は自己防衛本能である⁡

之も怒りの感情を例に取ると解り易い。所謂、明らかに今、私怒ってますオーラ全開の人には余り近づきたくない。

 中には更にからかってオーラを増やす馬鹿も居るが一般的には『触らぬ神に祟りなし』。

 怒りだけではない、激しい感情爆発は周囲には迚奇異に映るのでなるべく人は近づかなくなる。

 

これが感情を人間が持っている理由。

 閑話休題

人間が極めて感情的存在である限りその感情を押し殺し無表情、無感情を装う事は自己防衛にはなり得ない。

 だが、『固い仮面』を被るメリットが全くない訳でも無い

1番のメリットは対勢力強化であると思われる。

 所謂打たれ強くなる為に心が傷つき難くなる、実は鉄面皮を被る人の一番の理由がこれ。

 其れ迄余りにも多く心を傷つけられた為にこれ以上傷つきたくないと重い鉄面皮を被る、その結果、傷つき難くなる為に外し難くなる、そして遂には鉄面皮を被っている事すら忘れ、誰からも相手をされなくなってしまう事になる。

その為には自らが仮面を被っている自覚を持ち、せめて一人でいる時や心安い人たちの間だけでも仮面を外す癖をつけ仮面の存在認知を忘れぬ事、それが大切だと私は思う訳である。

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