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資生堂企業資料館【掛川市】

いつも新幹線の車窓から見えるので、存在自体は知っていた。でもココはただの工場だけじゃなくて、資料館やミュージアムがあるらしい。そんでどちらも入館無料。なんだそれ……気になるじゃないですか!


データ

〒436-0025 静岡県掛川市下俣751-1
開館日:金曜日、土曜日、日曜日
入館料:無料
アクセス:掛川駅南口よりバス5分(資生堂アートハウス入口下車)+徒歩6分
※来館者用の駐車場あり
http://www.shiseidogroup.jp/corporate-museum/

資生堂の価値ある資料がズラリ

正直ナメてました。すみません。ワタクシお化粧とはまったく縁のないただのオッサンなのに、これほど楽しめるとは!

いや事前にHPを見て予習していたので、明治から大正昭和にかけての、資生堂の広告などの資料が数多く展示されているだなんて、そりゃ絶対楽しいだろと想像はしていたけれど、その想像を軽く上回ってきます。

入口の扉からして資生堂ぽい

単純に、歴代の資生堂の広告を飾ってきた美しいお姉様方を見ては「若ッ」などと不謹慎な声をココロの中で上げるのは序の口で。

やっぱり資生堂という企業自体が、なんというかとんがってますので、アートワークの変遷を見るだけで、我が国のグラフィックデザインの歴史をなぞるかのようで。

急激に変わるタイミングみたいなのが、何箇所かあるんです。MAKE UP TOKYOとか、すごくわかりやすい。あの時代のあのタイミングでこうなるか〜、みたいな。

あと、歴代のコマーシャル(しかも長尺バージョン)を延々と流してるコーナー(2Fに上がる階段の下)があって、思わず時間がたつのを忘れて見入っちゃいます。

実際に資生堂さんの商品を愛用している方なら、もっと楽しいんでしょうなあ(私などは幼少の頃、父親のヘアトニックを拝借した程度でして)。

こちらは館内撮影禁止ですので、事前のHPを見て「パノラマビュー」でイメージを掴んでおくとよいかと思います。

そういえばあの曲も資生堂が!

2Fの展示の片隅に「資生堂とレコード」みたいな展示コーナーがあって、そうそう、そうだった!と懐かしい気分に。

  • 揺れる眼差し/小椋佳

  • 不思議なピーチパイ/竹内まりや

  • 燃えろいい女/甲斐バンド

  • う、ふ、ふ、ふ、/EPO

  • め組のひと/ラッツ&スター

  • い・け・な・いルージュマジック/忌野清志郎+坂本龍一

この当時はTVでのCMと音楽って、ムチャクチャ相乗効果というかインパクト高かったよねえ。まさに化粧品メーカーが仕掛けた音楽。「い・け・な・いルージュマジック」のWikiにもこんなことが書いてある。時代だなあ。

資生堂宣伝制作部の石塚康男が音楽プロデューサーの牧村憲一に口紅のキャンペーンソング用のデモテープを聴かせ、何かアイデアを出してほしいと依頼したところ、牧村が「坂本と忌野がジョイントすれば面白い」と発言したことがきっかけである

敷地内の「資生堂アートハウス」は期間限定

同じ敷地内をちょっと歩いたところにある「資生堂アートハウス」は、訪問時は閉館中でした。

こちらは年に2回、期間を限定して展示物を公開するスタイルのようで、例えば2025年だと3月6日〜 6月7日が前期、9月4日〜11月29日が後期とのこと。

HPを見る限り収蔵物もなかなかのものだし、また来なくっちゃ。

資料館もアートハウスも、それぞれのサイトで日程を確認するのをお忘れなく!

まとめと補足

資生堂にもコーポレートカラー、つまり企業を象徴する色があって「資生堂レッド」と呼ばれているとのこと。キンアカよりも、ちょっと暗めなのが落ち着いていていいよね。

道路入り口にあった看板も、まさに資生堂レッドでわかりやすかったなあ。

絶対に見落とさないでしょコレ

近年、資生堂は経営的には苦難の時期を迎えているという。おそらくコロナの影響もあったのか、日用品事業の売却であったり、昨年には早期退職を募ったというニュースも話題になった。

でもまあ、このスピリットが受け継がれてるなら問題ないでしょう、と楽観的になってしまうくらい、素晴らしい展示でした。

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