
『お客さまは神様です!!』を疑うんだ!?
カバン一つあれば、
マジで数時間でどこへでも飛んでしまう男です。
WBCめちゃくちゃアツいですね。
決勝のフロリダ州にあるマイアミはつい数日前に滞在していた場所で。
#あと数日ずらしていれば生で観戦できたのに
#テストマジで嫌い
#学生という本望を失いかけている
まあとりあえず、
フロリダの旅は最高でした。
DisneyにUniversal Studiosにエンタメファンタジーを体験して、
ロマンチックに砂浜でサンセットを眺める。
ディズニーではショーで号泣しました。
高校時代の留学と比較して
実はワタシ、
高校時代にも留学を経験していて、
もちろん国はアメリカでした。
しかし当時は高校生で、
まだ自由をあまり許されておらず、
留学ルール的にも旅行なんて論外。
しかも、(これはありがたい!)
ホームステイでホスト家族がいました。
これらの理由で、
”一人で”とか”友達と”
旅行に行くなんて現実的ではなく、
生活範囲というか、探検できる制限がありました。
おかげさまで、
今は、大学の寮で一人暮らし。
自由オブ自由です。
#先週あたりはニューヨーク
#最近はフロリダ
#地図見てみてくださいよ
そんなこんなで、
現在は高校時代に比べて、
『リアルなアメリカ社会』には触れやすい環境にいます。
本題
そんなリアルな社会で感じたこと、
特に『日本とアメリカのサービスの違い』についてです。
日本で生活をしているとよく聞く言葉があると思います。
それは、
『お客さまは神様だ!』で、
個人の道徳観によっては、この後にいろんな言葉がきます。
例えば、
『客は神様だから、〇〇して当然だ。』
『客は神様だぞ、〇〇なんて許されない』
実際に言う人はあまりいないでしょうが、
『お客さまはどんな状況でもサービス提供者よりも強い』
言い換えると、
『顧客>提供者』の文化がめちゃくちゃ根強いのが日本です。
この文化のいいところと言うと、
・日本人のサービスの質は高い
・貧富の格差関係なくある程度のケアを受けられる
これらが挙げられるかと思います。
一つ目の、サービスの質に関して言うと、
世界的にも日本のサービスは評価されていて、
礼儀がいいとか、手厚いとか、優しいとか、
ポジティブな印象を持たれていると感じます。
この点は、サービス提供者が顧客へ『施す』文化が由来でしょう。
二つ目の、貧富の格差が関係ないケアについて言うと、
正確に言い換えるならば、
「何も食べれない」「何も受けれない」と言う状況が稀である。
海外だと、
ホームレスが道端に座り込んで、お金をせがむなんてザラにあります。
時々、お金欲しさにホームレスのふりをしている人もいます。
#個人的には安易な募金はお勧めしません
#詐欺の場合があるからです
日本では、
ホームレスと言えば西成や渋谷のセンター街くらいで、
海外よりは余裕で少ないです。
日本は社会保障も充実していますし、
ホームレスの人の中には補助金を受け取れて、
パチンコにも行くし、お酒を飲むみたいな光景見たことありませんか?
#ドラマの見過ぎかもしれません
一方で、『顧客>提供者』の文化のよくないところは、
・サービスの値段(価値)を決めるのが顧客
・貧富の区別のあるサービスはない
・お金持ちと貧しい人が関わる機会があまりない
これらの三つの点は興味深くつながっています。
まず、『顧客>サービス提供者』の文化もあって、
サービスの値段を決めるのが顧客になってしまっている。
これを聞いて、
「いやいや、顧客(の需要)がないとサービスは回らないんだから当然やんか」と論じる人もいるでしょう。
しかし、考えてみてください。
自分でめちゃくちゃ考えて作り上げた作品やサービスを、
最後まで自分の裁量で届けれたら最高ですよね。
作り上げる工程に関わってない奴が、
「うーん、これは5円だね」って悲しいですよね。
じゃあここで、何が大事かって、
貧富の格差を利用して、
『たくさんお金を落としてくれるいいお客さん』を確保する。
#VIPをとる
#百円を百人から稼ぐよりも一人から一万円の考え
このビジネス設計の例を挙げると、
ナイトクラブとか飛行機とかだと思います。
クラブには、何回か行ったことありますが、
あんな照明ピカピカで、音楽ガンガンで、
スーツ着たセキュリティがいて、DJがいて、
セクシーなダンサーがいて、お酒も何杯か無料で、
入場料数千円ってめちゃ安いですよね。
夜中の10時とかから朝までの8時間程度の人件費、
照明や音楽などの運営費用もあります。
数千円の入場料でフロアで踊るお客さんだけでは、
決して賄えないはずです。
じゃあどうするか。
それを補填するためにVIP制度があります。
VIP席やVIPセクションというものがクラブにはあって、
席に座るだけでも数万円支払う必要があり、
豪華な花火がついたシャンパンも出てきて、
おそらく数万円から数十万円の支払いになるんでしょう。
参考までに、
大阪難波にあるナイトクラブのBAMBIの価格表を貼っておきます。
ここで、前述の、
『VIP制度はVIPではない人が賄えない費用を補填する』について言及したいのですが、VIP制度の本質は何か。
VIPの本質は、
『VIPの人たちから高額の利益を出すことで、
VIPではない人にリッチな体験が提供できるということです。』
『一晩で何十万、何百万を落としてくれる太客がいるから、
別に安い入場料で遊んでくれてもマイナスにならないよ。』
これが本質です。
お金ある人とそうでない人、貧富の区別のあるサービスって提供者と利用者のお互いにとっていいサービスなんです。
飛行機の例に少し触れると、
ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスの価格設定。
飛行機を飛ばす会社(ANAやJAL)も、
ボランティアではないので、お金を稼ぐ必要があります。
一回の飛行機飛ばす費用は、
どれだけのお客さんが搭乗してくれるのかによって、
赤字にも黒字にもなり得ます。
では、飛行機を片道飛ばす上で必要なお金が5000万円とする。
ファーストクラス(ひと席:100万円)が8席。
ビジネスクラス(ひと席:30万円)が20席。
エコノミークラス(ひと席:12万円)が300席。
100万円×8+30万円×20席+12万円×300席=5000万円
満席になると5000万円になって、
この席数で、この価格設定でないと採算が合わないわけです。
じゃあもしも、
貧富の格差の区別のないサービスをするとどうか。
つまり、全てをエコノミーにしてみるとどうでしょうか。
ファーストクラスやビジネスを潰して、
席数を増やすことがまずできるでしょう。
ファーストクラス、ビジネスクラスの席数が、
エコノミー席の100席分にあたると仮定します。
すると、エコノミー席の総数は、
『300席』から『400席』になります。
つまり、エコノミー席のみのビジネス設計で得られる売上は、
12万円×400席=4800万円
そうなんです。
飛行機を飛ばすのに必要な値段であり、
採算を取るための境界線である5000万円に200万円足りません。
この『200万円』をエコノミー利用者の400人で再分配し、
200万円 ÷ 400席 = 5000円になります。
つまり、元々12万円だったエコノミー席の値段は、
5000円値上がりしてしまいます。
この結果から言えることは、
もともとの貧富の区別のあるビジネスモデルにおいて、
太客であるVIPの人たち(ファースト&ビジネスクラス利用者)はエコノミー席利用者の費用を一部負担してくれていることになります。
これが、VIPを確保するビジネス設計であり、サービス提供者は効率的に太客から確実な利益を上げながら、一方で、平均的な顧客は手頃な値段でサービスを利用できる。
しかし、VIPを考えるサービスがめちゃ少ないのが日本です。
値段は基本一律であると。
これにより負のサイクルが生まれます。
それはサービス提供者や顧客にとって不利なことです。
それは、VIPが感謝されたり、賞賛を受けたりして、
もっとお金に余裕がない人に貢献したいと思える環境かどうかがポイントです。
例えば、あなたが学校で行われている募金に参加して、
学校の壁に名前が張り出されるとします。
すると、募金団体や友達から、
『募金してくれてありがとう。』
『お前、意識高いのマジ尊敬するわ。』と、言われたらどうですか。
もっと募金したくなりますよね。
しかし、日本人に見られる光景で言うと、
例えば、
駆け出し実業家が有名コンサルに1時間10万円で依頼する。
このコンサルの受け手と提供者の間では、
『その1時間は10万円の価値がある』と同意している。
しかし、いつも批判をするのはその周りの人たちです。
『お金の話ってなんかやらしいわ。』とか、
『そんなんにお金払うのあほやん』とか、
『いやいや募金とか匿名でやれよ。アピールかよ。』とかです。
#クラブのVIPにいる人とか睨んじゃう
#ファーストクラスの横通る時なんか不快な態度する
せっかく募金したり、高額なお金を払ってVIPになっているのに、
感謝されたり賞賛されない。
「そんな文句ばっか言われるなら、なんもしてあーげない」
これが富裕層の気持ちだと思います。
少なくとも僕ならそうなります。
ここで、先ほどのクラブや飛行機のビジネス設計の話をしよう。
ここまで読んでいる人の中には、
「いや、クラブとか飛行機ではVIPの席とかファーストクラスあるやん」
「やから、別に感謝とか賞賛とかええんちゃうん」
と、思う人もいるかもしれません。
しかし、日本のVIP制度は本当の良さを最大化できていない。
簡単に言うと、
今の日本人の富裕層はファーストクラスに乗ったり、
クラブのVIP席でシャンパンを飲むんです。
なぜなら(ここ大事)、
単純にお金があって、余裕があるから。
これは決して、
「富裕層であるから貧困層に施したい。」とか、
「感謝や賞賛や名声や社会的評価を受けたい。」から来ていない。
なので結果的に、
富裕層と貧困層が関わる機会がないんです。
だから貧困層とか中間層のサービス提供をしている人は、
富裕層が何を欲しているのかわからない。
アメリカでは、
レストランに行くと、会計の際にチップを払う必要があります。
#あくまで義務ではない
#でも払わないとまともなサービスが受けれない
#つまり払えばサービスが受けれる
これは最近感じたことで、
日本の『お客さまは絶対』理論は、少なくともアメリカでは通じないと言うことです。
アメリカではむしろ、
『いい感じのサービス受けたいなら、それなりの報酬と対価をよこせ』です。
これがチップの意義だと、私は感じています。
ウエイトレスなどのサービス提供者はチップが欲しい。
できれば多ければ多い方がいい。
※補足ですが大体支払い金額の15%から30%くらいのチップを支払うのがセオリーです。
※またまた補足をすると金欠な学生は5%とか10%のこともあるっちゃある
これらを踏まえるとウエイトレスの立場では、
学生10人からチップを回収するより、
金持ちの太客(VIP)から、チップを回収する方がいいわけです。
じゃあどうするか。
学生(貧困層や中間層)よりも特別なサービスや接客をVIPになり得る人に提供する。それにより、富裕層はサービスに意味や価値、特別感を感じ、チップを支払う。するとウェイトレスはそのチップに対し感謝を返す。
これが米国のサービス設計です。
そして重要なポイントは、富裕層とそうでない人が簡単に触れ合っていると言うこと。少なくともそのチャンスがあること。
富裕層とそうでない人とのコミュニケーションが生まれれば、
『富裕層の気持ちを知るチャンス』が生まれるので、VIPを確保するビジネス設計がしやすくなります。
結果として、VIPビジネスの設計が促進されれば、サービス提供者は本来の価値を本来の値段設定で提供できるし、顧客も手頃な値段でサービスを受けることができる。
一方で、前述の日本における名前を公開して募金する芸能人や実業家が誹謗中傷の的になったり、「VIPが高額なお金を払ってくれているから自分がサービスを受けやすくなっている事実を無視して感謝しない実状」が、結果として、富裕層vs中間層&貧困層の距離を突き放している。
それにより、VIPビジネスの設計は遅れ、サービス提供者は太客や固定の大きな収入源を確保できず、不自由な値段設定をするしかできない。結果として、サービス提供者が利益を確保できない一方で、顧客もまた恩恵を受けることができなくなる。
最後に
WBC日本優勝おめでとう。
マジでテストなければ見に行けたのに。
優勝しただけに、テスト無視して行けばよかった。
次大会は行きたい。
ちなみに今回の記事の話題はまたいつか触れることにします。
これを読んで、何を感じるかは読者に委ねるとします。
よければ、SNS見にきてね。
フォローしてね。
コメントしてね。いいねしてね。