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【ネタバレ】silent最終話~感想をつらつらと~

 人気ドラマsilentが最終話を迎えた。  見終えた後、一言では言えない、なんとも言い難い気持ちになった。ずっとなんだかもやもやしているので、とりあえず書き出してすっきりしたいところである。お付き合いいただけたら嬉しい。  まず、第10話のあらすじ。想は紬との距離が縮まるにつれて、そばにいたい気持ちと、ふとした瞬間に聞こえないというあまりにつらい現状に悩まされていた。そこで想が行き着くのは、やっぱり「また好きになんてならなきゃよかった」という結論だった。  そして、最終話

    • 【ネタバレ】映画「THE FIRST SLUM DUNK」~感想をつらつら~

       映画化されると知ったときからずっと楽しみだった。  原作を初めて読んだのはいつだっただろうか。兄が全31巻揃えて持っていたスラムダンク。自然とセリフを覚えるくらい何度も繰り返し読んだ。こういう思い出がある人は、日本国中たくさんいるだろう。  アニメが放映されていた記憶はほんのりあるが、しっかり見た記憶はない。オープニングとエンディングの曲ばかり印象に残っている。そんなアニメでは山王戦は描かれずに終わったらしい。順当に考えれば、映画では山王戦が描かれるだろうと予測していた。

      • 【ネタバレ】映画「すずめの戸締まり」~感想をつらつらと~

         正直、「天気の子」や「君の名は」は全然はまらなかった。というか、「君の名は」に至っては、内容がほとんど思い出せない。そんな人にも本作は面白いと思うと勧められたので、その言葉を信じて映画館で鑑賞。  以下、いきなりネタバレするので、未鑑賞の人はお気をつけあそばせ。  映画を見ているときは、ダイジンは要石の座を降りて草太に役割を押し付けたのに、最終的にはダイジンが要石に戻るというのが、「この猫、勝手すぎんか…神様の気まぐれなんか…?」と思っていたが、映画を見終わってしばらくし

        • 【ネタバレ】「silent」第6話~感想をつらつらと~

           先日第5話までの感想をだらだら書いた。最終話くらいになったら後半の感想をまとめて書こうと思ったけど、第6話を見て、居ても立っても居られず感想を書いている次第だ。  第5話までは想と紬、湊斗の三角関係を描いていたが、第5話で紬と湊斗の関係に終止符が打たれた。もうここから先は想と紬が結ばれていく過程に、奈々との関係や春尾先生の過去とかが絡んでくるのかな、あとはもうポテチでもバリバリ食べながら見ればいっか、なんて思っていた。 結論を先に言うと、この考えは誤りでした。ごめんなさい

          【ネタバレ】劇場版「きのう何食べた?」~感想をつらつらと~

           私は食べ物が好きだ。食べるのはもちろん、作るのも、おいしそうなものを作ってる人や収穫するところを見るのも好きだ。私のtwitterのいいね欄は、おいしそうなものであふれている。誰に見せても恥ずかしくない、たぶん。  ドラマ版の「きのう何食べた?」は、食べ物大好きな私にとって、たまらないドラマだった。ほのぼのとした日常の中で、レシピ解説付きで料理中の映像を映してくれるところや、食卓に並ぶおいしそうな料理を、おいしそうに頬張るほほえましいおじさん二人が好きだ。  最近amaz

          【ネタバレ】劇場版「きのう何食べた?」~感想をつらつらと~

          【ネタバレ】ドラマ「silent」~第5話までをつらつらと~

           久しぶりに目を離せない連続ドラマを見つけてしまった。ツイッターでは世界トレンド一位、TVerでの見逃し配信再生数が歴代最高と人気沸騰中の、フジテレビ系木曜10時「silent」である。  雑にあらすじを語るとすれば「高校の頃付き合っていた元カレに8年後に運命の再会。ところが、再会した彼は耳が聞こえなくなっていて…?!私には、私のことを大事にしてくれる優しい彼氏もいるのに…?!一体この先どうなっちゃうの…?!」という王道のラブストーリーとなる。  では、なぜ今更そんな王道ラ

          【ネタバレ】ドラマ「silent」~第5話までをつらつらと~

          うるさいレシピ

          俺は、スーパーの棚に並べられている。 正直、めちゃくちゃ寒い。なんだ、この温度。寒すぎるだろう。隣のヤツも、寒そうにしている。 あーあ、暇だ。あ、あいつ、買われてやがる。俺も早く買って欲しい。寒くて震えちまう。 俺が暇を持て余していると、買い物いっぱいに野菜やらお菓子やらを詰め込んだ、小太りのおばさんがこちらにやってくる。おばさんと、目があった。おばさんは俺を手に取る。 おばさん、お目が高いな。俺は美味いぞ。買って後悔させないぜ? 俺は、おばさんに熱視

          うるさいレシピ

          空から垂れる糸

          なんでも釣れると有名な釣竿があった。 魚はもちろんのこと、ネコや鳥も釣れた。大きなものだと、豚や牛だって釣れる。かなり力は必要だが、豚は穀物があれば釣れるし、牛は鼻輪に釣針を引っ掛ければ、後は思い切り竿を引くだけだ。 釣り人は、自分で釣った鳥や豚、牛、自家農園で育てた野菜を食べて暮らしていた。 彼の隣にはいつも、彼が釣り上げた猫がいた。猫と、その日生きるための食料。時々、小説を釣り上げて読む。それ以外、欲しいものは特になかった。 鳥や豚、牛を売って欲し

          空から垂れる糸

          ヒーロー

          深い深い穴に、まんまと落ちてしまった男がいる。何かの比喩表現ではなく、文字通り、深い深い穴に落ちたのだ。 この男、この町のヒーローである。お年寄りの荷物を運んであげるのはもちろん、弱いものいじめをしている奴らには鉄槌を下し、町に危険な集団が現れたときは自らの身を挺してこの町の人々を守るなど、町民から慕われていた。 「おーい」 彼がいくら叫んでも、彼の声は誰にも届かなかった。最初の内は何度も叫んだが、叫べば叫ぶほど体力が消耗されていった。 彼には、人よりかなり

          ヒーロー

          ホテル

          今日は、付き合って2年目の記念日だった。 2人は思い出の場所である横浜を訪れ、中華街や赤レンガなど、デートコースを満喫していた。 夜ご飯を終え、彼は少し緊張した面持ちで言った。 「今日は、ホテルを予約してあるんだ」 彼女は驚きながらも、期待していたようで、何も言わずはにかんだ。 ベタなシチュエーションが好きな彼女のためにと「横浜の夜景が見える、プロポーズ成功率100%」と話題のホテル「ニューポートホテル横浜」を、数ヶ月前から予約していたのだった。 夜風に吹かれな

          悪魔

          あなたは、悪魔を信じるだろうか まあ、正常な大人は悪魔なんて信じない。子供だって、サンタは信じても、悪魔はなかなか信じてくれない。 でも、悪魔はいる。なぜなら、僕が悪魔だからだ。 悪魔は、人間に悪さすることを生業としている。僕も、これまでたくさんの人を困らせてきた。 基本的に悪魔の姿は、人間には見えない。つまり、悪さし放題である。 ターゲットを誰にするかを、自分の意思で決めることはできない。しかし、ターゲットを見つけると、すぐにわかる。一目惚れのような感覚が

          理想のカップル

          僕はこの2DKのアパートで、彼女と暮らしている。 彼女は、いつも昼近くまで寝て、起きてからも、テレビを見て1人でツッコミを入れたり、スマホで映画を見て泣いたり、動きは少ないが騒がしい。 彼女は、時々僕を呼ぶ。 「お腹減ったなあ。何か食べるものない?」 「冷蔵庫には、ビールしかないよ」 「え〜。なんで〜」 「あなたが買って来なかったから」 「ひどい」 何がひどいんだろう。 「ま、とりあえずビール飲みますかあ!」 僕はビール取り出し

          理想のカップル

          星の種

          僕は、自分の部屋でいつものように寝転がって漫画を読んでいた。 この漫画ももう何回読んだだろう。セリフも暗記するほど読んだし、さすがに飽きた。でも他にやることもない。つまり、僕は暇なのだ。 今月のお小遣いも、もう使ってしまった。なんなら、来月のお小遣いも前借りしている。バイトをする気もない。 あーあ、なんか楽してお金降ってこないかなあ。お金じゃなくても良い。漫画でもゲームでも良い。何か楽しいもの。 運動は嫌いだ。汗を流して何になるんだろう。僕は食べることにあまり興味