マリー・アントワネットに別れを告げて [映画]

ずっとうっすら気になっていた映画。U-NEXTで見つけて観た。

王妃の朗読係を務める侍女シドニーの視線から描かれた、バスチーユ陥落前後のヴェルサイユ。
まずヴェルサイユの埃っぽさというか、そこはかとなく据えた匂いを感じる絵作りなのが良かった。リアルで!
いや、実際当時のヴェルサイユ宮殿に行ったことがあるわけではないけど、トイレがなかったとか入浴習慣がなかったとかの逸話はあるわけで、
そういった逸話と地続きと感じるヴェルサイユ宮殿。微妙にぼろいし暗い。
(ソフィア・コッポラのアントワネットが好きな人には向かないかも知れぬ。私はどっちも好き)

片思いは残酷。
片想いされてる側は思いに気が付いてて、その思いを利用する時もある。片思いしてる方は残酷さを感じていても、尽くしてしまう。
みたいなストーリーだった。つら

マリーが、シドニーの虫刺されに気がついて優しくて香油を塗ってくれるシーンがあって、
きっと王妃の柔らかい手の感触とか香油のいい匂いとか全てひっくるめて、甘くて大事な思い出なんだよな〜、そしてその思い出を大事にして尽くしてしまうのよね〜、と切なく思う反面

シドニーが言うこと聞かなくて、「私に気に入られるタイミングなのに!」(うろ覚え)とマリーが激昂するシーンがあって、それを言葉にしちゃうの残酷だし支配階級的〜!と思いつつも
いやいや、自分に思いを向ける相手に残酷になってしまう瞬間は誰しもあるかもね、と我が身を振り返ってしまった。

最後のシドニーの台詞が印象的なんだけど、そこに至るまでの心理がよく読み取れず、原作の小説を読んでみたい。日本語訳出てるのかな

予告編(YouTube)

filmarks

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