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子宮内膜ポリープ手術 詳報

2021年1月、子宮内膜ポリープ手術を受けました。
私の受けた流れを記録します。特に、「全身麻酔」での体験談はよく見つかるのに比べて、「脊椎麻酔(下半身麻酔)」の体験談は少ない印象があるので、関わる人の参考に少しでもなればと思います。

【術式】子宮鏡下子宮内膜ポリープ切除術
【麻酔法】脊髄クモ膜下麻酔(脊椎麻酔)
【日数】一泊2日

①手術1か月前:生理日の調整

子宮内膜が薄い状態で手術するのがベストということで、手術日の直前に生理が終わるよう、薬を処方されました。ピルの一種なのかな。

ほぼ1ヶ月感、毎晩服用。忘れそうで怖い。笑

不妊治療中はずっと「来るな…来るな…!」とおなかに力をこめていた生理を、とても久しぶりに「早くこーい」という気持ちで迎えました。

不妊治療の休憩も、悪くないなと思った瞬間でした。

②手術1週間前:採血、心電図検査

内臓機能に問題がないか、感染症などにかかっていないか、などを一通りチェック。

心電図の日はスポーツブラがおすすめです。
金具がないから服と一緒に上にずらすだけでとても楽にやってもらえました。

③手術前日:前処置(ラミナリア)

まずは1週間前の検査結果の報告から。問題なしということで、手術確定でいきましょうと言われました。

子宮口を広げる処置をいつもの診察台で開始。経験者から「めちゃくちゃしんどい」とよく言われる、ラミナリアの挿入です。

私の感覚としては、ひとつ差し込まれるごとに生理痛のような鈍痛が一瞬ひびき、「うおっ」「おぉっ」という声は漏れましたが、数秒ですうっと馴染みました。全部で5本だったように思います。

それよりも最後に鎮痛剤として入れられた坐薬の違和感ったらなかった。笑

「夜に痛みがひどくなったら使ってくださいね」と追加の坐薬を渡されましたが、幸いなことにおなかに風船の入っているような感覚はあるものの痛みはもよおさず、坐薬も使わずに済みました。

夜の9時頃、あらかじめ処方されていた下剤を服用。胃のバリウム検査のあとに渡されるやつと同じ、ピンク色の錠剤でした。

またラミナリアが入っているため、この日の入浴は禁止。シャワーのみで就寝となりました。

④手術当日:入院〜手術前まで

当日の持ち物はこんな感じ↓

【病院から指定されたもの】
・手術同意書
・費用(今回は8〜10万円と事前に告知)
・生理用ショーツ
・ナプキン2枚
・洗面用具、歯ブラシ
・フェイスタオル
・おにぎりなどの軽食と飲み物
・スリッパ

【自分で持参したもの】
・映画をダウンロードしたタブレット(退屈な時間が長いのでかなり役立った)
・携帯
・充電器
・携帯加湿器

【持っていかなくていいのか不安だったけどやはり不要だったもの】
・パジャマ(ほぼ病衣で過ごすので不要)
・着替え(入院後すぐに病衣になるので、初日の服で帰れる)
・下着の替え(同上)

昼過ぎの手術になるということで、10時に入院手続。
病室に案内されると、荷物を置いて病衣に着替えます。靴下はエコノミークラス症候群になるリスクをやわらげるために、着圧タイプのものを渡されて履き替えました。

すぐに点滴が始まります。なんの点滴か聞きませんでしたが、飲食を絶っているのでそのへんを補うやつかな?…と勝手に想像。
あわせて検温と血圧測定を済ませると、手術開始まで約3時間、ベッドの上でひたすら待機です。

タブレットでドラマ見たり、ネットでポリープ手術のこと調べてビビったり、会社の携帯でメールチェックしたりしながら過ごしました。

⑤手術当日:脊椎麻酔って痛いの?(涙)

私、注射が苦手です(涙)
手術も入院も生まれてはじめてで、脊椎麻酔とか聞くだけでも痛そうで、不安で仕方ありませんでした。

特に私の中の恐怖をかきたてる過去のエピソードが2つありました。

1つは、中学の時の理科の先生の体験談。骨髄バンクのドナーになったが、脊髄注射が驚くほど痛くて辛かったという話。

もう1つは、自分の親知らずを抜く時の麻酔。「痛い」と感じたところから更にねじ込まれるような感覚で、泣きそうになった経験がありました。

手術が始まるまでの待機時間中、看護師さんとそんな話をしていて、教えてもらったことを書き残します。

・脊椎麻酔と局所麻酔は別物。親知らずの抜歯は局所麻酔。
・親知らずの抜歯の時に使う局所麻酔のほうが、脊椎麻酔よりも痛いししんどい。
・骨髄バンクの注射は「吸い取る」ためのものであり、太い上に何度も刺すから大変だが、脊椎麻酔の針はかなり細いし刺しても数回なので比べものにならない。

そっかー、なんかそれから耐えられそうだな…とちょっと安心して、手術の時間を迎えました。

実際の痛みがどんなだったかは、次の章にて。

⑥手術当日:手術開始〜終了まで

時間がきて、看護師さんと点滴と一緒に手術室へ移動します。

ここで病衣を脱いで下着も外し、バスタオル一枚を前掛けにして手術台に上がります。

かなり恥ずかしいけど今更だ。やるしかない。

手術台に寝っ転がるとすぐに、心電図、血圧計、鼻に空気を送るやつ?、がテキパキと付けられていきます。

そして先生が入室され、いざ脊椎麻酔。

体を左に寝せて、体育座りのような体勢をとります。背骨と背骨の隙間(に注射を打つ)を広げるためなんだそうです。

そして、注射。痛みの感想。

全然痛くない。

点滴や採血のがよっぽど存在感あるレベルでした。

2回か3回にわけて、注入されたと思います。
痛みはないけど、じわーーーんと(下に位置している)左足の方に液体が広がっていく感覚はわかりました。
「ポカポカしてきたんじゃない?」と先生に質問されると同時ぐらいに、左足がホットカーペットの上にいるようなあったかさになってきました。

体を仰向けに戻し、麻酔が効くのを待っている間に手術の準備が進みます。
ちなみにこの時、首から下は衝立のようなものが立てられていたので、目視はできませんでした。

左足は既に感覚がない。けど右足はまだ動く。
え、これ大丈夫なの?私、麻酔きいてるの?と若干の不安を抱きつつ、待機。

同時に、ウトウトと眠気を催すという鎮静剤の点滴に切り替わりました。
点滴の種類が変わって、少し左手が熱くなる感覚。
本当にこれで眠くなるのかな?とまだ疑心暗鬼。
「○○の器具から始めますね」という先生の声。
足の付け根に、何か触れたような、、、、、

記憶はそこで途切れました。
鎮静剤でウトウトするどころか、ソッコーで寝落ちしたようです。笑

「終わりましたからねー」という声でハッと目覚めると、切除されたポリープは既に小瓶に詰められていました。

下半身麻酔で動けないので、看護師さん3人がかりでテキパキと処置をして、私をベッドに移して、病室に運んでくれました。

看護師さんて、すごいかっこいい。

今日いちばん感じたことです。
肉体労働から知識、技術までを迅速かつ丁寧にこなすプロの姿でした。

後処置をされている時に思わず、「看護師さんてすごくかっこいいですね…」と呟いたら、笑いながら「嬉しいー!今日がんばれるわ!」と言ってくださいました。その反応までかっこよかった。

⑦手術当日:術後〜尿道カテーテル抜去

下半身麻酔が効いている時の感覚。
ウォーターベッドの上で、膝の下にバランスボールを挟んでいるような感覚でした。
実際にはどーーんと大の字になっていただけらしいですが。

麻酔が切れるまで数時間、しばらく待機。
首から上や腕は動くので、ここでもタブレットが活躍です。映画を見て過ごしました。
ちなみに個人差あるのかなとは思いますが、麻酔が効いている時は咳が出来ませんでした。おなか?の筋肉が麻痺していて、力が入らなくて、出来なかったです。

手術から2時間ほどで右足の感覚が徐々に復活。
遅れて1時間ほどで左足の感覚も徐々に復活。
そして下半身の感覚が戻るにつれて、尿道カテーテルの存在感が増してくる(^_^;)
手術の最後に装着されていたようです。そりゃそうか、下半身麻酔だから必要か。
存在感が増してきた尿道カテーテル、痛くはないけど、やや不快でした。

「歩けるようになったらカテーテル抜去できる」と言われていたので、必死に左足の感覚を呼び戻します。笑

両膝を曲げられて、ブリッジのようにお尻を持ち上げられるようになったのを確認したら、看護師さんから「カテーテル外そうか!」と合格サインが( ;∀;)

何がどう装着されていたのかは恐くて調べもしませんでしたが(笑)、外されるときのズルズルズルッという気持ち悪さは、一瞬とはいえすごかったです。
抜去後、無事に歩いてトイレに行けるかを看護師さんと一緒に練習。難なくクリア。
カテーテルが無事に外せてトイレにも行けることを確認したので、手術後から履かされていた病人用のおむつ?と腹巻き?みたいなのも脱げて、持参した生理用ショーツとナプキンに履き替えます。

あわせて私の場合はこのタイミングで点滴も外されました。
これで、自分につながっていた全ての管が取れました!なんて清々しい!( ;∀;)

お茶を少し飲んで、気持ち悪さなどをもよおさないかを数分待って確認したら、食事も解禁✨
持ち込んだ軽食(おにぎりとサンドイッチとみかん)がたまらなく美味しかったです。

21時ごろまでは1時間おきに検温と血圧測定、出血確認はあるものの、夜は快適に就寝しました。

⑧手術翌日:手術結果の説明〜退院

まずは起床後すぐ、検温と血圧測定、あわせて採血がありました。
和定食膳のような朝食をいただいたら、退院準備をして外来待合室へ。診察室に呼ばれ、手術時の動画と説明を受けました。

複数のポリープが複雑に出っぱっていて、奥が見えない状態だったのが、すっきりと取り除かれていく様子を目の当たりにしました。
私の子宮は、トンネルじゃなくて完全に迷路化していたようです。

・命に関わるポリープではない
・妊娠を完全に妨げているかはわからない

とは言われていましたが、この映像を見た瞬間、「取って良かった」と本当に思いました。
カナタ夫も不妊原因を抱えているなかで、この迷路はあまりに過酷な土俵だったろうと感じたんです。

まだ私達に子供は授かっていませんが、それでもこの一歩はとても清々しく感じました。

最後に内診台にあがり、詰め込まれていたらしいガーゼの抜去(これも、うえぇってなります(^_^;))をして、エコーで異常がないかを確認して、終了。

抗生物質がでたり経過観察があったりはしますが、ひとまずはめでたく退院となりました。

とても長く、新しい経験と新しい世界を見た、心に残る2日間でした。

⑨医療保険について

今回の入院手術では、1週間前の処置から含めてトータルで8万円ほどかかりました。

そして今まで払いっぱなしだった医療保険を、初めて申請しました。

入院費用 5000円/日
女性疾病特約の入院費用 5000円/日
子宮内膜ポリープ手術費用 100000円

やった!トータルでお釣りが返ってくる\(-o-)/
これまで消えた不妊治療代の足しに…微々たるものだけど…なるかな…

なお、私の加入している保険では、子宮内膜ポリープは手術費用が出るけど、子宮頚管ポリープは対象外と言われました。
手術を考えている人は事前に保険会社に聞いておくほうがいいかもしれません。


妊活中で、子宮内膜ポリープを取ろうか迷っているかたへ。
手術はそれほど怖くなかったよ!

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