ブローアップ版のススメ
こんにちは、はんそくまけです。
私は特撮モノをよく見るのですが、
少し前から東映特撮ファンクラブ(TTFC)でブローアップ版の劇場版作品が解禁されましたよね。
今、『秘密戦隊ゴレンジャー』を毎日1話ずつくらい見ていて、この作品にもブローアップ版の劇場作品がいくつかあり、そっちもちまちま見ております。
コレが結構おもしろい。
ブローアップ版とは
ブローアップ版とはなんでしょう?
ご存知の方も多いかもしれませんが、最近の特撮モノでは全く見かけないため、一応補足しておきます。
ちょうど触れたので、TTFCにて『ゴレンジャー』ブローアップ版解禁のニュース記事から引用すると、
とのこと。
つまり、テレビシリーズのある回をピックアップして劇場でかけていた、ということですね。
たまに少しカットされてたり、2回分をまとめていたりするやつもありますが、基本は1話まるまるそのままが多いと思います。
たとえば『秘密戦隊ゴレンジャー 青い大要塞』は、本編15話と一緒のお話です。
そう、お話は…
本放送版との大きな違い
確かにお話は同じです。
ただ、大きく異なる点がひとつ。
それは画角、要するに画面の形です。
(正直私もそんなに明るくない話題なので、細かい数字は抜きにして、ちょー簡単に書きます。検証してない箇所もあるのでガバいかも。許してね。)
『秘密戦隊ゴレンジャー』本編を見ていただくと分かるのですが、この時の画面ってだいぶ正方形に近い四角形だと思うんですよ。
いわゆるスタンダードサイズですね。
それに対して映画館のスクリーンってかなり横長の長方形ですよね。
まぁ、いわゆるシネスコサイズ。
で、このブローアップ版は、横長の長方形にスタンダードの画面を無理やりぶち込んでいるわけです。
つまり、画面の上下が切れている。
いや、それはだいぶ見づらいのではないか…。
そうかもしれません。
でも、だからこそのメリットもある!と主張したいのです。
ブローアップ版のメリット
今回私は『秘密戦隊ゴレンジャー 青い大要塞』を本編34話の直後に見ました。
ウィキペディアによると、この回の放送日が『青い大要塞』の公開日だったためです。
つまり、本編15話はすでに鑑賞済みでした。
するとどうでしょう、
「あ、前見たときよりおもしろい!」
となったわけです。
なんでだろう?と考えたときに、
それは上下がカットされているからこそ、ひとつひとつの画面(≒ショット)に集中できたからではないか
というところにたどり着きました。
たとえば今回、主役は新命=アオレンジャー(演:宮内洋)と言っていいでしょう。
しかしその顔へのクロース・アップも、上下が切れて中途半端になっているショットが何度かあります。
でもそれゆえに、画面外への意識ってものが刺激されると思うんですよね。
変な画面だからこそ、集中して見てしまう。
今回さらに良かったのは、どこか意識的に
「カットを割った直後、次にどんなショットが来たら意外性があるか」
という点に気を遣っている印象があったから。
たとえば新命のクロース・アップの直後にシーンが変わり、彼がいきなりゴンドラリフトに轢かれそうになっている場面があるんですが、
この飛躍には度肝を抜かれること間違いなしです。
東映特撮お得意の、やりすぎなまでの省略方法ではあるのですが、
これはやはり上下が切られた奇妙な画面からいきなり切り替わるからこそ、
余計にショックを与えることに成功しているのだと思います。
ちなみに演出はパイロット以来の竹本弘一。
さすがですね。
ブローアップ版のススメ
というわけで、要するに『青い大要塞』がめちゃくちゃおもしろかった!という話になってしまいましたが…。
でも、上下がカットされているからこそカッコよく映えるショットなんかも、間違いなくあります。
あと、あまり間隔を開けずに同じ回を二度見る、ということも大事な気がします。
ブローアップ版でないと、こういうこともそうそうしませんが、新たな発見があるものですね。
ということでブローアップ版も結構おもしろいよ!というお話でした。
いつかスクリーンでも見られたらいいなあ。
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