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"雨のなかの猫"はキャリコンへの挑戦状なのか !?【キャリコンサロン編集部】

「老人と海」などで有名なヘミングウェイ。彼の短編詩「雨のなかの猫」が私たちキャリコンに向けた挑戦状になっている!なんて考えるの私だけですかね?

皆さん、こんにちは。
じゅんじ@50歳からのキャリアコンサルタント です。キャリアコンサルタントの世界をnoteで明るく楽しく共有させていただいてます。

キャリアコンサルタントのコミュニティ「キャリコンサロン」のnoteマガジンに参加しています。
私は水曜日担当です。

今週のお題は「雨の日を楽しく」です。

「雨ね~」と考えていたら、人間の思考回路とは不思議なもので、どういうことか”ヘミングウェイ”にたどり着きました。

アーネスト・ヘミングウェイ、(1899-1961)

アメリカ・小説家
第一次大戦後を代表する作家
1954年に「老人と海」でノーベル文学賞を受賞

彼の短編詩集「われらの時代・男だけの世界」の中のひとつである

雨のなかの猫 (Cat in the rain)

この作品の内容が

「私達キャリコンに対する挑戦状ではないか?」

という疑いがあるようなのです。
ちょっと見てみましょう。

◆え?仔猫じゃないんだ!

和訳を読んでみると大枠のストーリーはこんな感じです。

あるホテルにアメリカ人夫婦が宿泊していた。
その日は雨だった。妻は窓から外を眺めていた。

窓の真下のテラスで雨にぬれた緑のテーブルの下に猫が身を潜めていた。

猫は雨がかからないように縮こまっていた。

「あの猫、可哀想だわ。拾いに行ってくる。」
と妻は言い、部屋を出た。

猫がいたところまで歩いてきたが、猫はもういなかった。

彼女はがっかりして、ホテルのメイドに言った。
「猫がいたのよ」少女のような顔をして言った。

「嘘でしょう。」メイドは笑った。
「雨が降ってるのに猫なんて」

「ああ、こんなにも助けてあげたかったのに」
その一言を彼女が発するとメイドの顔がこわばった。

部屋に戻り、彼女は夫に猫はいなくて非常に残念であることを伝えた。

「何よりも猫がほしい」「絶対猫がほしい」と彼女はつぶやく。

先程のメイドがドアをノックした。

ドアをあけるとメイドがしっかりと大きな三毛猫を抱きしめていた。

メイドはこう言った。
「こちらを奥様にと、支配人が申しておりました。」

これを読んでの私の最初の感想は、

「え!仔猫じゃないんだ?」

最後に登場するのはしっかりと抱きかかえる必要がある程の"大きな三毛猫"。

緑のテーブルの下で身を潜めている

雨がかからないように縮こまっている

「あの猫可哀想だわ」

「こんなにも助けてあげたかったのに」

こんな文章が並べられたら、つい可哀そうな仔猫ちゃんだと無意識に想像してしまいがちですよね。

この作品はキャリアコンサルタントが一番やってはいけない

無意識な思い込み(アンコンシャス・バイアス)

を指摘するために作られた。言い換えれば、

私達キャリコンに対する挑戦状ではないか?

と考えることもできるのです。

◆雨には雨で解決を試みる

ヘミングウェイは一体なぜこのような作品を作ったのでしょうか?

雨には雨をということで、今回は「空・雨・傘」のフレームワークを使ってこの問いを分析していきましょう。

※「空・雨・傘」のフレームワークとは?

「事実、解釈、行動をセットで考える」
という問題解決の手法。某コンサル会社の標準手法として取り入れられている。

:現状はどうなっているか?(事実)
:その現状は何を意味するのか?(解釈)
:その解釈から何をするのか?(行動)

(例)
空:空を見ると雲が出ている(事実)
雨:雨が降ったら濡れるのは嫌だな(解釈)
傘:だったら傘を持っていこう(行動)

「事実」確認のために、まずは原文(英語)を読んでみることにしました。

そうすると、” I wanted a kitty.” というように、"kitty(仔猫)"という単語が出てくるではありませんか!

今回はどうやら私達の「無意識な思い込み」では無さそうです。

この現状から考えると、3つの「解釈」が浮かんできます。

①奥さんが大きな三毛猫を仔猫と見間違えた

②奥さんに何かの意図があり、あえて大きな三毛猫を仔猫と言っていた

③メイドまたは支配人に何かの意図があり、あえて三毛猫を持ってきた

①についてですが、奥さんは2階から猫を見ているため、大きな三毛猫と仔猫を間違える可能性は少なそうです。

そうすると②か③が有力候補。

取るべき「行動」としては、奥さん、または支配人の意図をこの作品の中から探していくしかありません。

◆結局のところどうなった?

でも残念ながら、この作品の中には奥さん、メイドまたは支配人の意図が決定的にわかるようなことは記述されておらず、各個人の想像に委ねるしかなさそうです。

あ、そうか!! 
ヘミングウェイがこの作品を作った狙いは、

「各個人で想像して、作品を楽しんでほしい」

ということかもしれませんね!

以上の分析の結果、どうやらこの作品が

私達キャリコンへの挑戦状

である可能性は少なそうです。
(そりゃそうだろ。とか言わないで!)

いかがでしたでしょうか?

このヘミングウェイの作品の解釈についてはネットでも論じられていますので、ぜひ参考にしてください。

こんなことをやっていれば、雨の日も楽しくあっという間に過ごせそうですよね。

皆さんもそれぞれの方法で雨の日を楽しくお過ごしください。

ではまた!


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