ha4116

映画大好き❤️と言うよりクレイジーに近い。こんなペースを10代後半からこの歳までほぼほぼで、映画館鑑賞累計現在約5500本超。鑑賞して書きたい意欲の湧く作品だけをベタ誉めからこき下ろしまで本音で書いてまいります。もしお気に障る場合はご容赦を貴方の映画ライフの一助になれば幸いです。

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映画大好き❤️と言うよりクレイジーに近い。こんなペースを10代後半からこの歳までほぼほぼで、映画館鑑賞累計現在約5500本超。鑑賞して書きたい意欲の湧く作品だけをベタ誉めからこき下ろしまで本音で書いてまいります。もしお気に障る場合はご容赦を貴方の映画ライフの一助になれば幸いです。

最近の記事

観なけりゃ損なオススメ映画「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」~さすがの超大作ですが綻びもあり惜しい~

 御年86歳の超巨匠監督サー・リドリー・スコットのエネルギーにはほとほと感服しかない。前作「ナポレオン」の凄まじい超大作に続けてのまたまた超大作、なにしろ劇中のメイン舞台であるコロッセオのオープンセットを実際に建設してしまっての撮影なんて、御大でなければ出来ぬ算段。日本円にして300億円程の予算を任せられるわけで、肝っ玉も相当にデカく無ければ到底無理。アカデミー監督賞ノミネート3回、ゴールデングローブ賞監督賞ノミネート 4回、を誇りながらいまだ受賞叶わず。さていよいよもっての

    • オススメ映画「ベルナデット 最強のファーストレディ」~政治を笑い飛ばす事の出来る国が羨ましい~

       泣く子も黙るカトリーヌ・ドヌーヴですよ、1943年生だから現在御年81歳!ほとんど喜劇の本作に80歳にして嬉々として演ずる様をみるだけでも十分に価値があります。そもそもこんな軽いタッチも珍しく洒落っ気のある政治裏話的コメディとして、観るこちらも気楽な作品です。無論かつての美女全盛期と比べてはいけません、美しく齢を重ね、それどころか画面からは到底80歳には見えず、せいぜい60代ですね。そもそもジャック・シラクが1995年の大統領選挙で勝利から始まる本作、当然彼が60代であれば

      • 是非是非オススメ映画「ロボット・ドリームズ」~ビターな若き日の追憶をサイレントで描く~

         ニューヨーク、貿易センタービルがツインでそびえたっている、ブルックリンあたりも地下鉄も随分と汚い、通販もテレビショッピングのみ、そしてケータイ電話もない時代。Earth, Wind & Fireの「September」が殆どテーマソングとして鳴り響く。そんな1980年頃の追憶のニューヨークを舞台にイルミネーションの映画「SING/シング」よろしく動物たちの世界として物語がスタートする。  もとはグラフィックノベルだそうで今時シンプルなアニメですが、カメラの視点が相当に振る

        • ややオススメ出来る映画「十一人の賊軍」~もう一息の掘り下げと詰めが欲しかった~

           白石和彌監督、さすがに人気絶頂で本年だけでも「碁盤斬り」そして「極悪女王」Netflixと、秀作続きで絶好調ですが、本作は本丸・東映での時代劇、あの笠原和夫が遺したプロットと、少々荷が重すぎたか、随所に息切れが惜しい結果となった。  戊辰戦争(ぼしんせんそう)を背景に新発田藩(しばたはん)の処世の史実に、底辺の集団を絡めた壮絶アクションと言えましょう。スピーディにコトが運び、あれよあれよで派手な爆破(音が邦画には珍しい程の爆音)のアクションに2時間35分の長丁場を感じさせ

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          オススメしません映画「ヴェノム ザ・ラストダンス」~支離滅裂の馬鹿馬鹿しさ~

           確かに一作目はルーベン・フレッシャー監督で、名女優ミッシェル・ウィリアムズとの恋模様もあり、まだまともであった。続く二作目は監督を「ロード・オブ・ザ・リング」のアンディー・サーキスとなり、仔細はすっとびウッディ・ハレルソン扮するヒールとの対決中心となった。そして本作はまさにトム・ハーディの一枚看板で、訳分からないエイリアンどもが襲い掛かり・・でも本当にそれだけの安っぽさ。監督はこれまでの脚本に携わった女性監督だそうで、到底監督の技量はほとんどゼロとしか言いようがない。こんな

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          オススメします奇跡の映画「アイミタガイ」~観たことを心より感謝したくなる映画~

           悪人ゼロ、みんなイイ人ばかり、その上何にも起こらない、設定上主人公・梓(黒木華)の親友・叶海(藤間爽子)が交通事故で無くなってしまうことだけは大事件ですが。にもかかわらず観終わって押し寄せる豊かな情感はどうだろう! 映画もいろいろタイプはあるけれど、観てよかった!と心のポケットがひとつ増えたような善なる歓びを得られる作品は得難い。  アイミタガイとカタカナで記されるタイトルの意味を主人公達は「初めて聞いた」と言ってますが、えっ?こんなの知ってるものと私は思ってまして、梓の

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          強くオススメ映画「花嫁はどこへ?」~心優しくなれます~

           ウェルメイドなハートウォーミングに、心底ほっとする。超人による荒唐無稽なヒーローばかりのこの頃のインド映画ですが、「きっと、うまくいく」2013年や「ダンガル きっと、つよくなる」2018年 の大スターであるアミール・カーンが手掛ける(制作)と、とたんに優しさで満たされる。なにしろ彼のモットーが「夢を妥協してはいけない、夢を実現するために妥協することはあっても、夢そのものを妥協してはいけない」とか。  シチュエーションコメディに始まり、凸凹コンビによるベタなコメディも取り

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          ほんの少しだけオススメ映画「SONG OF EARTH/ソング・オブ・アース」~環境を語るべきか否かの悩ましさ~

           ノルウェーのフィヨルドの超大自然の絶景を春夏秋冬を通じて描く。構造は老いた両親を訪ねた娘がその有り様をカメラに収める趣向。とにかく圧倒的な景観が主にドローンを活用してダイナミックに画面に描かれる。タイトルが「ソング」とあるように大自然の「音」を精緻に拾い上げ、まるで大地が歌っているかのよう。  氷点下20℃30℃の冬、物皆凍っているけれど、氷の軋む音が鼓動のように命を感じさせる。春は雪解け水があちらこちらから湧き出、フィヨルドのとんでもない高低差ゆえの水の流れの響きが春の

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          絶対にオススメ出来ない映画「Cloud クラウド」~過大評価に安住した者による御戯れですね~

          黒澤清ワールドを評価されます方は、以下読まれますとご気分を害されますのでスルーして頂ければ幸いです。  トップスター菅田将暉が主演、転売ヤーのリスキーな日々の結果生じた反発の増殖に、身の危険にさらされるお話。ですが、前半後半、まるで作品が違うとしか思えない展開をみせる。結果、馬鹿馬鹿しい限りとしか思えない惨憺たる有様に呆れかえる。後半の展開に演技のしようがなく、困惑が主演の菅田に浮かび上がる始末。  開巻早々、町工場に出向き不良在庫の健康器具を叩き買いするシーン。製品の山

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          オススメしたい映画「はじまりの日」~突然の佳作に嬉し恥ずかし~

           臭く暑苦しい演技で売れっ子の竹中直人がこんなにも素でいられる作品は初めてみました、もちろん演技の上の素ですよ。対する主役・中村耕一は演技以前の素が際立ち、こちらは本当の空白に近い素。同じ素でも全然方向性が真逆ですが、かつて重大な枷を負った2人の初老の佇まいが実に素晴らしく、本作の見どころの一つでしょう。こんな真逆の素を構築し得た監督・日比遊一も随分と成長したものです。  13年前の「名も無い日」はそれこそ気負いと無知が見栄を張ったような最悪の作品でした。カメラをギターに置

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          前作観たのなら必観オススメ映画「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」~ご自分の目を信じてご自分で判断して下さい~

           下馬評は無視して下さい、傑作です。DCコミックの敵役を神がかり的に高め、些か過大な評価と成果を得た前作、ハリウッドのどうしても避けられない続編要請に応えた結果がこれ。アーサーからジョーカーへ昇華した高揚感をそのまま2作目も引き継いだら、スタジオから3作目の要請も不可避、だからジョーカーからアーサーへ引きずり下ろし、のみならず息の根を止める。多分監督トッド・フィリップスも主演のホアキン・フェニックスもこの展開しか選択肢はなかったのではなかろうか。なによりホアキンが5年ごとに激

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          超ド級の凄まじさのオススメ映画「シビル・ウォー アメリカ最後の日」~戦争のリアルを巧妙なプロットで描く傑作~

           米国は世界各地に押しかけて戦争を直接・間接問わず仕掛け、世界の秩序を言い訳に豊富な資金を背景に捻じ伏せてきた。だから北米本土においての戦争は南北戦争にまで遡らなければなせない、すなわちそれ以降は国土が戦争によって汚された事はない。本作は「IF」の前提ではあるものの、近年の社会の分断を背景にあり得るIFを描いてみせた。だからラストシーンで米国大統領自身が「殺さないでくれ」の最後の一言もむなしく、あっけんからんと女性兵士によって銃殺される。そんな馬鹿な?って思うのは甘すぎます、

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          必見超オススメ映画「サウンド・オブ・フリーダム」~暗澹たる現実を直視せよ~

           例によって実話を基にと出る、人身売買のハナシと言う事だけは承知の鑑賞、しかし冒頭タイトルバックで明らかに現実の防犯カメラが捉えた子供誘拐の現場画像が複数映し出されるが、これが相当の衝撃で、小児性愛症(ペドフィリア)に適むハナシと明確になり、正直鑑賞継続を一瞬躊躇った。本編中盤で私の前の観客はトイレに行ったきり戻ってこなかった、トイレと言うより退散でしょう。性的嗜好は諸々あれど、双方大人で納得の上ならどうぞご自由に、しかし相手が圧倒的「弱者」である一点だけで100%排除せなけ

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          オススメ映画「愛に乱暴」~一皮めくればこんなもの、ホラーだ~

           なんてない日常シーンが延々描かれるものの、奇妙な緊張感が漂い不思議と観続けられる。なにしろ江口のりこ主演なのだから何か起きるだろうって期待感もあるものの、小さな違和感を忍ばせる監督の技量が冴えているから。義母とのやりとりも素っ気ないけれど、却ってフランクなやりとりで自然に映る。  愛に乱暴ってタイトルなんだから乱暴なシーンにいずれなるのだろうと思うけれど、表面平穏な秩序が続いてくれればそれでいいのに、とも思ってしまう。日本の家庭なんてこんなものでしょ、とも。しかし、予定通

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          是非是非オススメ映画「侍タイムスリッパー」~消えつつあるものへの熱い情熱と鎮魂~

           エンドタイトルに本作監督脚本・安田淳一の名があっちにもこっちにも計11のパートに、とことん自主映画の面目如実。そんな作品が池袋の1館でスタートし、その実力発揮でGAGAが配給につき僅か1ヶ月の内に、こうして私まで鑑賞にありつけた、感謝しかない。なによりこうした自主映画を率先して取り上げる映画館が存在する事が素晴らしいと心底思う。もう6年前になる「カメラを止めるな!」と似た展開に惜しみない拍手を送りたい。  何がこうさせたのか、いわゆるタイムトラベルもので、過去から現代にタ

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          昨今のハリウッド映画事情について~どうでもいい話ですが気になってしまうのです~

           米国の映画が活況を呈している。今年に入ってしばらくはヒットも控えめで、昨秋の脚本家並びに俳優組合の長期ストライキによる作品枯渇も相まって悲観論が主流でしたが、この初夏から「Inside Out 2」の嘘のような大ヒット、続くマーベルに渇望の客を一気に満たす「Deadpool & Wolverine」のとんでもないヒットのレベルに驚いてしまう。現時点でこの他、「Dune: Part Two」「Godzilla x Kong: The New Empire」「Kingdom o

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