雑記 ハンバーガー
ハンバーガーはいいものだと、何度嫁に説明しても納得してくれない。
たまにはお昼にマックなんてどーお?なんていうと、いやーんな顔しながら「スタバがいい」とか言ってくれるのだ。スタバについても言いたいことはあるのだが、それはまた今度にしよう。
ともかく、ハンバーガーには2種類あるのだ。片手で食べられるジャンクなものと、皿に乗って出てくる映えなやつと。自分は後者は好きではない。食べづらいのもあるけども、それ以前にあの気取ってる感がわからないのだ。
アメリカのダイナーじゃこんなもん普通なんだぜ感がよくわからん。アメリカに行って、秋刀魚の塩焼き定食を食わせて、日本の定食屋じゃこんなもん普通なんだぜって言ってるのと同じではないだろうか。ケチャップをつけて食べる事を、声高に主張されても困る。秋刀魚は大根おろしをつけて食べろと言われているようだ。特別な事でもなんでもないのに、美味いもんは黙ってても美味いのに。
余計な事言わなければいいのに。
それと、ハンバーガーのくせにいい肉をアピールしてくるのもよくわからない。アンガス牛100%と言われても、なんて返したらいいのかわからない。ハンバーガーは忙しい昼の時間に、かぶりつきながら仕事をする際に丁度いいのだ。肉の質がどうたらこうたら講釈垂れられても困る。ミミズが入っていても、別にいい。味よりも手軽さの方が、自分は大事なのである。
まあ、そんな感じで、自分は皿に乗ったダイナー風アンガス牛バーガーが嫌いなのである。だが嫁に伝えたいのは、そんなんじゃないのだ。どちらかというと、ミミズの肉が入ってても問題ない、いわゆるフランチャイズでジャンキーなハンバーガーの美味しさを伝えたいのである。
我ながら何を言っているのか、よくわからないのだが、雑記だし別にいいじゃないか。よくわからんがとにかくヨシ!と散さまも仰っていたではないか。
お手軽簡単ジャンキーバーガーといえば、マクドナルドは外せないだろう。毎年月見バーガーの時期になると、どうしても食べたくなるのには、絶対サブリミナル的な何かが裏にあるのだろう。多分。ちなみに、ナゲットとポテトはマクドナルドが一番美味しいと思っている。
マクドナルドのモバイルオーダーを何度か使った事がある。コロナウイルス下において、接触の機会を少なくする+キャッシュレス還元のいい事尽くしで素晴らしいサービスだと思った。だがオーダーミスが多かったり、モバイルより店頭で受け付けた客の方が優先になる仕様(かどうかはわからないが、従業員の立場からしたら、目の前のお客さんの方を優先したくなるのはわかる)のせいで、十数分待たされた事もあり、ちょっと懐疑的になっている。
ロッテリアも素晴らしい。ロッテリアの絶品チーズの、あの火傷しそうな熱さがいいのだ。しかし味がわからなくなるように熱くしている説があるが、明確に否定できないのが現在の状況である。マクドナルドは大手すぎてハンバーガーの代名詞になってしまった。それ故に没個性的である。しかしロッテリアはそうでは無いのだ。がんばれロッテリア。
ドムドムは残念ながら最近見ることが無くなった。潰れてしまったのだろうか。しかし自分の初ハンバーガーはドムドムだったのだ。味は忘れたが、存在を忘れるわけにはいかない。いつまでも心の中にドムドムは残り続けている。
モスバーガーは別格だ。モスバーガーといえば食べ終わった後に残るソースだ。アイスの蓋を舐めるか否かでは票が割れるだろうが、モスのソースは誰もがなめとるはずである。それ以前に、先にあげた3店舗と比べて清潔感が強い。提供されるハンバーガーが、他店舗と比べて崩れていない事が多いのも、理由の一つだろう。マクド行こうぜー、よりも、モス行こうぜーの方がオシャンティだ。
モスバーガーの難点を挙げるとすれば、価格設定だ。モスバーガー自体は特別高価なわけでは無い。むしろマクドナルドと同レベル帯だ。だが、モスバーガーブランド自体のもつ華やかさによって、マクドナルドよりも高いと感じてしまう事が多々あるのだ。
定番のモスバーガーに、もはやメニュー表記からも消えそうなマクドナルドのハンバーガーを比較対象にしてしまうのがいけないのだろう。そりゃ百円のハンバーガーと比べたら、どこの店のハンバーガーも高く感じるのは当たり前なのだ。消費者(自分自身)は決して冷静ではない。
モスがもつ高級感やオシャンティ感を払拭するために、定番モスバーガーの価格を下げるか、ハンバーガーに対抗できる同じ価格帯の、新しい定番を作り出すしかないと思っている。
そして同時に、そんな事はモスバーガーにはしてほしく無いと思っている。自分にとって、ドムドムは小学生の頃の初恋であり、ロッテリアはたまに会う親戚のお姉さんであり、マクドナルドは毎日顔を合わせる同僚だ。モスバーガーはそんな十把一絡げとは違うのだ。その高貴なるイメージを崩す事なく、頑張れモスバーガー。ドムドムみたいに、いなくならないでくれ。
バーガーキングはでかい。でかいからあの値段でもなんとなく納得できる。ハッシュがうまい。とても体に悪い気がするが、駅近にあるのが運の尽き、ついついやってしまうテイクアウト。仕事で疲れた体には、バーキンの重量は毒である。毒と知りつつ食べてしまうのだから、完全に悪である。だが往々にして、悪とは愉しいものなのだ。愉悦と罪悪感は、常に隣り合わせにいるのだ。
あれだけ大きいハンバーガーは、バーガーキング初上陸時は驚きを持って迎えられた。だがバーキン慣れしてくると、それはもはや普通の存在となった。ただ、他のハンバーガーチェーンと同じ土俵に立っていない事だけが、特筆すべき点だと考えられている。俺に。
サイズ感からして、他のハンバーガーとは異なるバーガーキングは、同じジャンルとして見做されなくなったのだ。マックモスロッテリア諸々は、いわゆるハンバーガーを売る店だ。しかしバーガーキングは、その名の通り格が違う。ワッパーという暴力を売りつけているのだ。しかも卑怯なことに、ハッシュドポテトをパンズに挟むという暴挙にまで手を出している。
冒頭にハンバーガーは2種類あると書いたが、正確にいうとマック等の片手で食えるハンバーガー。バーガーキングの暴力。皿バーガーの3種類だった。ここに訂正します。ワッパーも片手で食えるじゃないかと仰られても困ります。暴力は食べるものではなく、振われるものなのです。
だが、バーガーキングが別格に存在し、ある程度認知された事で、従来のハンバーガーチェーンは安心したに違いない。黒船と共にやってきた、新しいジャンルのワッパーは、バーガーではないと。住む世界が違うのであれば、それはそれで構うまい。手出ししてこなければそれでいいし、仮に何か行動を起こされたとしても、長年の信頼と実績は揺るがないと。
事実、ワッパーJr.という尖兵がキング側から発売されたが、まだまだ既存チェーンの牙城を崩すには至っていない。キング側の慢心は、おそらくこの先もまかり通ることはないだろうと思う。
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なんて事をひたすら書けるくらいに、ハンバーガーはいいものです。あ、ちなみに自分はハンバーガーについて全然詳しくありません。各ハンバーガーショップ様方の公式サイトを見たり、プレスリリースをチェックしたりなんて、そんなことした事ありません。面倒臭い。おいしけりゃいいじゃないか。
世にはヴィーガンの方々もいらっしゃる。その為か配慮された商品も最近よく見かけるようになった。今頃かと言われそうだが。ハラル食だってそうだ。そして自分はそれぞれに対して、理解している。みんな違ってみんな良いのだ。実際に食べた事もあるが、美味しいじゃないか。その思想を押し付けてこなければ。
だから、嫁に強く言えない。嫁がマックのしょぼさを嫌っていても、それはそれでいいのだ。スタバのあのなんとも言えない雰囲気が好きで、3日に一回はワンモアしているが、それはそれでいいのだ。
だが自分はそれでも、「昼は簡単にマックで済まそうよ」と言い続けるのをやめない。いつか嫁も理解してくれるはずだから。押し付けるのは駄目なのだ。共存するのだ。
いや、もしかしたら……すでに彼女は理解しているのかもしれない……。
その上で、生活からハンバーガーを排除しようとしているのだとしたら……?
おわり
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