【乗車記】全力疾走、最後の雄姿[2022.3 きりふり⑤終]
「日光観光のために特急列車で移動する」のではなく、「特急列車に乗るついでに日光観光をする」一行を乗せたきりふり284号は、定刻どおりに東武日光を発つ。
鬼怒川線との分岐駅である下今市までは、きつい下り坂を慎重かつ軽快に進んでいく。相反する語彙が同列に並んでしまっているが、これは乗ってみればしっくりくる表現かと思う。ただ、もうこの車両には乗れない。残念な限りである。
下今市では、鬼怒川温泉方面から来た客が乗り込んできて、空席だった2割が埋まり、復路の浅草行きも満席状態での運転