Hide & Seek
単細胞生物… 1つの細胞から成り繁殖しやすいが、環境が変わると全滅する
Screaming Headless Torsos - Cult Of The Internal Sun
はじめに
会社で『全国展開』を考えたときに、2つの考え方があります。
1. 会社の方針・理念を、その地域に押し付けていく
2. その地域の価値観を、会社に取り入れていく
この2つです。
お互いが”相反する形”になっていますので、バランスを取るのが難しいですね。それぞれの特徴を上げると、
1. 統一、画一性、初志貫徹、頑固…
2. 民主、多様性、臨機応変、柔軟…
などですかね。
見事に相反しています。ある物事を進めていこうとするときには、表と裏のように”2つの作用”が働くことがよくあります。ここを見極めて天秤の傾きをどれくらいにするのかが、経営者の腕の見せ所ですね。
さて、『ダブルバインド(二重拘束)』というものがあります。
判りやすいのは、「なんでも聞いてね」と言われたので聞いてみると「自分で考えろ」と言われる、「やれ」と言われたのでやろうとしたら「やるな」と言われる、「ここまでがあなたの仕事」と言われたのでそこまでやると「なんでそこまでしかやらないの?」と言われる…などですね。
要は”矛盾”した命令により、相手が混乱してしまうのです。精神疾患の1つである統合失調症から、この言葉が生まれたようです。ダブルバインドをすると、された人が精神疾患に”なっていく”のです。
ダブルバインドは命令ですので『思考』において起こるのですが、人間の『身体』そのものにも、似たような機能があります。自律神経系の交感神経と副交感神経の2つです。それぞれ、
交感神経… 活動・緊張状態ではたらく → アクセル
副交感神経… リラックスした状態ではたらく → ブレーキ
このような役割を果たしています。2つの役割を『二重支配』と呼びます。正反対のコントロールをしていますので、”拮抗支配”とも言います。
ほとんどの人が車やバイクに乗っているので判ることですが、アクセルとブレーキを同時に踏むとエンジンが壊れますね。人間なら身体のどこか、もしくは”脳”が壊れます。この状態が精神疾患ですね。
今まで何度か、ダブルバインドをする人と一緒に働いたことがあるのですが、1つの”共通点”がありました。その共通点とは、ダブルバインドをしていることに自分自身では気づいていないということです。
自分では”自覚していない”んですね。自覚していたら矛盾した命令は出せないはずです。自覚していないから、矛盾した命令が出せるわけですからね。このことを考えていたときに、ふと「ダブルバインドをする人自身が、ダブルバインド状態にあるのでは?」と考えました。ダブルバインド”状態”とは、すなわち統合失調症や自律神経失調症などです。
自分の身体や脳が、アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態だから、他の人に命令を出すとき、矛盾した双方向の命令を出してしまう… そして、それを自分では自覚も抑制もできない… などと考えました。早いとこ精神科や心療内科を受診した方が良さそうですね。
さて、今回はこういう『矛盾状態』がどのようにしてでき、それがどんな結果につながるのかを見ていきましょう。先に言っておきますが、途中で”フザケ”ようかなと考えています。書きながら色々考えたのですが、これは”フザケ”る必要があるんじゃないかなと思いまして。
では、『かくれんぼ』を終わらせることができるのか、見ていきましょう。
Nightmare 〜目醒めし者〜
I. 正規分布
仕事では『早さ』を求められます。私も今まである程度、作業を早くする練習をしてきました。ただ、毎回感じるのは「なぜ、早くするのか?」ということです。早くすることに一体何の意味があるのか疑問に感じるのです。
店舗のシステムやオペレーションにおいて『早さ』を求めるのは理解できるのですが、”人間”まで早く動く、動かなくてはならないってことが不思議で仕方ないのです。なぜなら、システムやオペレーションを早くした時点で、『早さ』に関することは終わっているはずだからです。
飲食店では、”早さを売り”にしているような店もありますよね。
う〜ん… なぜですか? 早さを売りにするのには理由があるからですよね。たとえば、早くする方が”お客さんの数が増える = 回転数が上がる”などが考えられます。つまり、早さを求めるお客さんが大多数であると決まっているのですよね。
… それって本当に”大多数”ですか?
というのも、単純に早さを3段階に分けると、
1. 早い
2. 普通
3. 遅い
になります。
この表記だと抽象的ですが、たとえば15秒・30秒・50秒でも、1分・3分・5分でも、3分・5分・10分でも、どれでも構いません。とにかく3つに分けましょう。そして、前の記事でも取り上げた『正規分布』に当てはめると、
1. 早い → 少数
2. 普通 → 大多数
3. 遅い → 少数
ということになります。
正規分布とは、サンプルの数が増えれば増えるほど『真ん中』の数が一番多くなり、両端(この場合では”早い”と”遅い”)に向かうにつれて少なくなっていくという分布のことです。正面から見たベル(🔔)のような曲線を描くことが特徴ですね。そして、正規分布の真ん中を中心に3つを割合で表すと、
1. 早い… 2.5%
2. 普通… 95%
3. 遅い… 2.5%
このようになります。
早さを求めるお客さんは大多数どころか”少数”であり、割合は”2.5%”になるのです。ということは、早さを売りにしているお店は、大多数(95%)のお客さんをターゲットにしているのではなく、少数(2.5%)のお客さんをターゲットにしていることになりますね。
少数のお客さんをターゲットにしているお店といえば『個人事業主』での経営が考えられます。実際、私のよく行くお店も個人事業での経営をしていて、席数は少なめですね。ただ、その店は特に早さを売りになどはしていません。まぁ、それは店主の自由なので特に問題ではありません。
私が気になるのは、『株式会社』での経営をしていて全国に多数のお店を構えているのに、早さを売りにして”なぜか”少数をターゲットにしている会社です。確かにお客さんによっては「早くしろ!」と言ってくる人もいますが、この言葉は「手際良くしろ!」との意味で言っている場合もあるのです。
人が作業を”早く”するとき、2つの心情があります。
1. 急いでやる
2. 焦ってやる
この2つです。
必要なのは前者であり、後者ではありません。しかし、「早くしろ!」の言葉をそのまま受け取ってしまうと、ほとんどの人が後者をやってしまうのですよ。そして、焦ってやるとミスの確率が上がりますよね。ミスをすれば当然、作業は遅れますから、結果、全てが遅くなってしまい、もっと「早くしろ!」と言われる… 堂々巡り、いたちごっこです。つまり、
α. 早くするから、お客さんが増える
β. 早くするから、お客さんが減る
この2つはどちらも成り立つのです。
II. 第4象限
仕事では、
X軸. 経営する店舗の数を、少数にするか多数にするか
Y軸. 来てほしいお客さんの数を、少数にするか多数にするか
この2つの軸があるやん。それぞれ、
X軸… 左(少数店舗)、右(多数店舗)
Y軸… 下(少数客)、上(多数客)
として、第1象限から第4象限までを書き出すと、
第1象限(赤)… 多数店舗で、多数のお客さん(チェーン店など)
第2象限(青)… 少数店舗で、多数のお客さん(ディズニーランドなど)
第3象限(緑)… 少数店舗で、少数のお客さん(個人事業主など)
第4象限(無)… 多数店舗で、少数のお客さん(???)
こんな感じになる。
ってことで、もう気づいたと思うけど、早さを売りにしている店は少数のお客さんをターゲットにしているにも関わらず、多店舗展開をしてるのや。ここに壮絶な『矛盾』がある。
全国に多数の店舗を構えるってことは、多数のお客さんをターゲットにしてるから、象限でいえば第1象限にくるはずなんやけど、”早さ”を売りにしてしまってるがゆえに、ターゲットは少数、つまり第4象限にきてしまう。
実は、第4象限ってものが『鬼門』なんよな。たとえばX軸とY軸を、
X軸… 左(早急でない仕事)、右(早急な仕事)
Y軸… 下(重要でない仕事)、上(重要な仕事)
こんな感じのに変えて分けると、
第1象限(赤)… 重要であり、早急な仕事
第2象限(青)… 重要であり、早急でない仕事
第3象限(緑)… 重要でなく、早急でない仕事
第4象限(無)… 重要でなく、早急な仕事
ってことになる。
重要じゃないのに早くやらなきゃいけない仕事ってなによ? って話になるのよね。
Hardline - Takin' Me Down
あえての2.5%
さぁ! 整いましたね!!
いや〜真面目に説明しなきゃいけないのですが、なかなかの『ジョーク』に見えるのですよ、これが。
全国展開をして大多数のお客さんを獲りにいってるのかと思いきや、『早さが売り』ということでまさかの少数のお客さん、つまり2.5%を獲りにいってる!!!
これは〜あれですかね、私なんかは無学ですのでまったく意味が判らないのですが、少数の2.5%を獲りにいくことで大多数の95%まで獲れるみたいな『謎の法則』があるってことですか? いやさ す がです!
数学や物理学に法則があるように経済学にもなんか色々な法則がありますよね。それらの法則なのか、もしくは未だ見つかっていない法則があるということでしょうか? たとえそうであったとしても他人には言えないでしょう。企業秘密なのかもしれませんからね。
全国に多数の店舗を構えながらあえての、あえての、あ え て の2.5%!!!
第4象限は鬼門、つまり『デンジャーゾーン』なので誰もが避ける領域ですが、あ え てそこに挑んでいくと!? 他に3つも安全な領域があるにも関わらずそれらは無視して、デンジャーゾーンに行くってことは”Rock”というやつですね!? ロックとは本来、アンチクリストという意味が いやそんなことはどうでもいいんですよ。
デンジャーゾーンに挑む
この行動”そのもの”になにかしらの意味があるってことですよね? 大規模展開をしておきながら、少数のお客さんを獲ればもちろん売上なんか上がるわけはないんですが、それでもやるということなんですよね?? 素晴らしい… ズキッ もはや感動どころか”昇天”ですね。俗に言う涅槃(ニルヴァーナ)でしょうか。そういやこの前、映画の『トップガン』の最新作が公開されてましたね。Highway to the Danger Zone〜🎶
凡人には到底理解し得ない『深淵なる目的』があるからこそ、第4象限に挑んでいるのでしょう。さすが”大物”は違いますね。考え方も感じ方も違うので、まったく理解ができないのですがそれは凡人だから!!! 勉強はしているつもりですが、まだまだ全然足りないようですね。
全国展開には”巨大な資金”がかかっているのに、その資金を使いながら獲りにいくのは2.5%!!! 単価が高いのであれば理解のしようもあるのですが、早さを売りにしている店はな ぜ か『安さ』も売りにしているので、単価は低いまま… なるほど!!
超 低 空 飛 行
というやつでしょうか? RockというよりもはやHeavy Metalですね? たしかにヘビーメタルは『速さが売り』みたいな音楽ですからね。地面ギリギリどころか墜ら… いやいやそんなことはありませんよね。謎の法則、深淵なる目的… 一体なんなのか!!?
少数に単価の高いものを売る仕事で判りやすいのは”フェラーリ”でしょうね。一台売るだけで数千万の売上になりますから。だがしかし!! そうではなく、あ え ての『安価』!!! 一体どんな法則があるというのか!!? 少数を相手に安価で売れば、売上は低いに決まっているにも関わらず、あえての、あえての、あ え て の第4象限!!!!! 素晴らしい… ズキュ〜ン!!
早くすればするほど、2.5% → 2.0% → 1.5% → 1.0% → 0.5%… と、お客さんの数は減っていきます。
自らお客さんの数を減らしていくスタイル… 嫌いじゃないです!!
語彙のない自分が歯がゆいですね。なんかもう、トーナメント制の試合を組みたいくらいですよ。全国から第4象限に挑んでいる勇敢な会社を8社ほど集めてどこまで”超低空”なのかを競う。なにかしらナレーション的なものとか欲しいですね。
《夢。それは誰もが見るもの。しかし、大人になるにつれ、いつしか見なくなっていくものです。ただ、大人になっても夢を見続ける、追い求める”ヤ ツ ら”がいる。そんなヤツらが今宵、真っ向から…》
みたいなやつです。もっと上手いナレーションがあればいいんですけど、私の語彙力ではこの程度です。申し訳ありませんが、誰か適任者を探しましょう!!!
間奏
ジョークやで〜。
まともに相手したらあかんのやで〜。
ふざけすぎやろ。
(いやなんか年末なんで、
いいかな〜とか思いまして)
アホか、やりすぎや。
(だって気になるんですもん)
下がれ、アホめ。
(はいはい、下がりますよ〜)
ハイハイは赤ちゃんだけや。まったく…
「お客さんのために早くしなきゃ!!」とか考えとるんやろうけど、早くすればするほど、早さを求めるお客さんしか来なくなるのや。
p. お客さんが来ないから、早くする
q. 早くするから、お客さんが来ない
(あなたの会社・店舗で起こっていることは
どちらですか?)
原因と結果は、簡単に【逆転】する。
(では、続きをどうぞ〜)
OK、さて、じゃあいきましょうかね。
Day Walker 〜夢見る道化〜
えとね、第4象限なんやけど、この領域はどうやっても『矛盾』するのよ。前の記事で”ゲーデルの不完全定理”って言ったことがあるけど、まさにこの領域のことなんよな。なにをどうしようが絶対に矛盾してしまうのや。
んで、第4象限から”抜け出す”にはどうすればいいのか?
その方法が【ひっくり返す】ってこと。
第4象限の特徴なんやけど、どの方向にひっくり返しても正解になるって性質があるのや。
第4象限(無)… 多数店舗で、少数のお客さん
これを前半の”多数店舗”と後半の”少数のお客さん”として見て、前半後半をひっくり返してみると、
α. 前半をひっくり返す… 少数店舗で、少数のお客さん = 第3象限
β. 後半をひっくり返す… 多数店舗で、多数のお客さん = 第1象限
γ. 両方ともひっくり返す… 少数店舗で、多数のお客さん = 第2象限
どうひっくり返しても、1〜3の象限にいくことになる。そうなると整合性が取れるから、矛盾がなくなるのや。
『逆張り』ってあるやん。ロックなヤツらがやることやけど、逆張りってのは本来、前半と後半の”両方ともひっくり返す”って意味やで。片方だけやないで。社会で多いのは第1象限、『多店舗で多数のお客さん』やろ。それを前半と後半の両方ともひっくり返すと、対角線の位置、つまり第3象限にくる。やから、逆張りは成り立つのや。
んで、前半と後半の”片方だけひっくり返す”ってのをやるときに気をつけないといけないのは『第4象限に来ること』なんよな。ここに来たら”詰み”なのよね。
「そう.. 貴様は… 詰んでいたのだ…..はじめから…!!(カッ!!)」
こんな感じになるわけよ。
「第2象限が第4象限に来ることもあるんじゃ?」と思ったやろうけど、たとえばディズニーを運営するような”頭の良い人たち”はこういうことを解ってるから、来ないのよね。
言いたいことは「それ、逆張りちゃうで」ってこと。
A. 第1象限 ⇄ 逆張り ⇄ 第3象限
B. 第2象限 ⇄ 逆張り ⇄ 第4象限
A とB なら逆張りなんやけど、
a. 第1象限 → 片張り → 第2象限、第4象限
b. 第3象限 → 片張り → 第2象限、第4象限
a とb やと逆張りやなくて”片張り”になっとるから、間違って第4象限に来てしまう可能性がある。逆張りやと結果は対角線上の”1つ”だけなんやけど、片張りやと結果は”2つ”になるから、求める結果とは違う結果が出ることもあるんやで。
逆張りってのは数学の”集合”で言えば『補元』のことよ。
鬼門の先にあるもの
第4象限は『鬼門』。この領域は矛盾をはらんどるから、入った者は”矛盾だらけの行動”をとりだすのや。先述のように、
1. 多数店舗で、少数のお客さんを獲りにいく
2. 重要ではない仕事を、早急にやる
「そんなわけない!」って? いやいや、昨日も今日も明日もずっとこんな行動しとるで。優先順位がおかしくなるんよな。そもそも、ダブルバインドを受けたような状態になるから、進むことも退くこともできんなっとるやろ。んで、上記の 1 なんやけど、見方を変えれば、
大金を、少数の人のために使う
こういう見方もできる。んで、この見方には2つの方向がある。
p… 大金を、貧困者(少数)に与える → 弱者方向
q… 大金を、権力者(少数)に与える → 強者方向
どちらも『大金が少数に流れている』ってところは共通してるのよね。やから、気をつけてないと p のつもりでやってたことが、いつの間にか q になってしまうのや。独裁国家、共産主義なんかが破綻するのは、この2つの区別がつかなくなって混同してしまうからなんよな。p からq に変化したときに革命が起こるのや。p やと社会保障とか慈善事業とかやけど、q は”悪の組織”やろ。
他にも『カルト宗教』なんかは q の形になるのよね。多数の信者からのお布施は大金になるけど、それが少数の”カリスマ教祖・幹部”に流れとるやんか。ブラック企業もこんな感じよね。なんも仕事してない上層のために、下層の店舗の従業員が死ぬまで働くとかね。
独裁国家、共産主義、カルト宗教、そしてブラック企業…
これらは”鬼門をくぐってしまった人たち”なんですね〜。意図しようがしまいが、鬼門の中におるんや。めんどくさいのは、そのことを自分では自覚してないってことやな。今の日本の社会全体、そして世界全体までもが鬼門の中におるような感じよね。
発展を求めながら、改革は進まない
こんな会社も多いけど、その原因は鬼門、第4象限に来てしまってるからやで。この状態やと『同じような人間ばかりが量産される』ことにもなるやろ。ってことは”単細胞生物化”しとることになる。増殖するには多細胞よりも単細胞の方が効率がええからな。
んで、単細胞生物は環境が変化すると全滅する恐れがあるき、環境が変わることを異様に嫌がるのや。変わったことを提案しても何かと理由をつけて提案が通らないようにするのも、環境が変わると自分が滅びる可能性があるからやで。単細胞生物やから。
日本の会社は改革が起きにくい = 革命が起きない = 独裁国家・共産主義に好都合な環境 と言えるのや。
部署の間で軋轢が起こるのも、矛盾した命令がいっとるからケンカになるのは当然なんや。本来、部署同士や、上層と下層は”協力関係”やないとあかんのやけど、デンジャーゾーンではお互いの目的地が一致しないから、どんどん解離していくことになる。
前の記事で『80:20の法則(パレートの法則)』を出したけど、この法則に従うと組織の人の構図は、
トッププレイヤーに、ついていく雑魚プレイヤー
ってのになる。んで、この構図って、
a. カリスマ教祖に、群がる信者
α. 独裁者に、従う人民
この2つの構図と”まったく同じ”なのよね。そりゃいつか潰れるわな。民主主義ってのは多様性を前提としとるけど、この構図は多様性やなくて『画一性』を重視したものになるから当然と言えば当然よね。
✤店舗では人が足りないのに、本社にはリストラを考えるくらいいる
✤重要な仕事に人手は回さないのに、意味のない仕事をする人がいる
✤優先順位の低い仕事を先にやって、高い仕事を後回しにする
✤お客さんのためじゃなくて、会社(上司)のための仕事ばかりする
✤仕事(自分)のために、子ども(未来)を犠牲にする
これらは『鬼門の特性』なんよな。全部”矛盾”しとるやろ。
Ending.
Angra - Bleeding Heart
おわりに
普通・常識・筋を通す、これらは1〜3の象限であるなら可能です。が、第4象限では不可能なんですよ。象限”そのもの”が矛盾しているので、必ずどこかに『歪み』が生じるのです。歪み… Rockですね。
長時間労働になるのも、重要な仕事を後回しにして、意味のない仕事ばかりしているから、時間が足りなくなって当然なんですね。パワハラにしても、ミスが起きにくい環境にすべきところを、ミスが起きやすい環境にしているからです。ミスが起きれば、そりゃある程度の叱責はしないといけませんからね。
ブラック企業などで『同じ人間を量産する』ことをやると、元の人間を”コピー”することになりますが、実は人間の遺伝子、DNAもコピーを前提に作られています。親のDNAを子どもにコピーしているのです。
ただ、人間のDNAとブラック企業の人材育成の違うところは、ブラック企業は『1人』の遺伝子をコピーしようとするのに対し、人間の子どもは『2人』の遺伝子のコピーから生まれるのです。ブラック企業やカルト宗教のように1人からではないんですよ。
2人の遺伝子の半分ずつを受け継いで、子どもは生まれるのです。
ということは、ブラック企業のやっていることは人間の生殖ではなく、単細胞生物の増殖と言った方が近いですね。だから、環境が変わることを恐れる = 環境を変える可能性のある人を淘汰していく…
会社だけではなく、個人にも『信念・理念』などがありますが、環境が変わったくらいで貫けなくなるような信念は信念ではなく、ただの『駄々』です。
駄々、意固地、Rock…
呼び方はなんでも良いですが、働いている人が死ぬまでやる必要があるのでしょうか。本来、『めし屋』とは人を”生かす”ために作られた場所であり、人を”殺す・死なせる”ために作られた場所ではありません。【逆】です。
『ワンオペ』にしても、元々は”個人事業主用”のやり方ですよね。個人事業主がワンオペができるのは休みもメニューストップも自分で決められるからです。今日の昼の営業は疲れたな〜と思えば、夜は休みにできるのです。株式会社とは”前提が違う”ってことですね。そんなワンオペを株式会社でやれば、そりゃ破綻することもあるでしょうね。
『早さ』に関しても、最速ではなく”適度(普通)”にすれば、たとえばパートのおばちゃんでもできる速度になります。なんか20代の若者の速度を、50代60代のおばちゃんにも求めるようなところもありますが、それはさすがに”無茶”というものですよ。なにより”普通”にすればするほど『95%をターゲットにする』ことになりますので、第1象限に向かうことになります。
なんか「布教活動でもしてんのかな?」と感じるくらい、徹底的に自社の方針を地方に押し付けていくような会社もありますが、それは【逆効果】です。どんどん嫌われていく = お客さんが来なくなる でしょうね。本社と店舗を、
本社… 表舞台
店舗… 裏方
このような捉え方をしてる会社は必ず破綻しますよ。だってこれ【逆】ですからね。本来は店舗が表舞台であり、本社が裏方なんです。つまり、本社の方が店舗のサポート役なんですよ。しかし、上記の捉え方は店舗が本社のサポート役になっています。
p. 店舗を経営するために、本社がある
q. 本社を経営するために、店舗がある
あなたの会社は、どちらの考え方をしていますか?
ところで、ある有名な作詞家の方が「記憶に残る幕の内弁当はない」と言っていましたね。この言葉は「記憶に残すには、幕の内弁当のように色々なものが入っているのではなく、一つだけ強力なものがあれば良い」という意味だと思います。
幕の内弁当の反対といえば『丼もの』でしょうかね。牛丼・カツ丼・天丼とか。
丼ものだと確かに記憶に残るかもしれませんが、では「飽きない丼ものはない」と言われたらどうでしょうか。丼ものは確かに強力なのですが、飽きるんですよね。正確に言えば、”飽きるのが早い”ですね。まとめると、
☆幕の内弁当… 記憶に残りにくい、複数のもの、飽きにくい → 多様性
★丼もの… 記憶に残りやすい、一つのもの、飽きやすい → 画一性
こんな感じですかね。
幕の内弁当は記憶には残りにくいかもしれませんが、逆に言えば「記憶に残す必要がない」とも言えます。では、なぜ、記憶に残す必要がないのか? その理由は『すでに残しているから』ですね。複数の中のどれか一つに、あるいは少なくとも半分は、その中に受け継がれているからですよ。丼ものは”自分の遺伝子だけが残ればいい”との考え方ですから、やはり単細胞生物なんですよね。
社会性の欠如… 今でいう『ひきこもり』ですね。それと同じことを会社でやっている…
ひきこもりながら、社会に順応しようとする。
この矛盾も鬼門、デンジャーゾーンの特徴です。社員や会社そのものを隠れ蓑にして『かくれんぼ 』をしている。見つかっていないつもりかもしれませんが、見つかっていますよ。見つかっているから、歴史上、尽く滅びているのです。
そんな鬼門ですが、完全に消滅させるのではなく、残す余地がある理由は『p』ですね。
p… 大金を、貧困者(少数)に与える
この要素があるから、残しているのです。これは”ボランティア”とも言えます。
滅びても復活するのは、p の要素があるからです。この要素は1〜3の象限の中にはありません。しかし、本文でも言ったので繰り返しになりますが、p が q に変わるのであれば問答無用で滅ぼしますね。
では、”誰”が滅ぼしているのか? これこそ『人類』と答えるしかありません。今のところ、この問いに満足に答えを出しているものは、どんな学問や宗教にもないでしょう。まぁ”無学な私が知る限り”ですが。
答えが出ているなら、とっくに世界は【理想郷】になっているはずですから。
鬼門に挑むことは、人類が未だ見つけていない答えを探すことと同義です。が、それはあくまで”死人が出ない”ことが条件です。死人を出してまで探すことではないのですよ。
人間は鬼門の中では生きられません。それができるのは悪鬼や餓鬼、魔だけですから。
であるならば、もうそこにいる意味はないでしょう。そろそろ、”外の世界”に行ってみてはどうでしょうか。外の世界とは、第1象限から第3象限のことです。つまり、『2.5%の世界』ではなく『95%の世界』の方へ行くってことです。世界って、思っている以上に”広い”んですよね。
ちなみに、個人的意見になりますが、鬼門の向こうで命を落とした人は、歴史上ではソクラテスとイエス・キリストです。どちらも死刑(磔刑)になっていますが、”なぜか”死刑になっているのです。”なぜか”… です。
『矛』と『盾』
両方とも手放せる世界が理想ですが、なかなか現実はそうはいきませんね。
(まったく... 世話の焼けるガキどもや…)
それでは、
(この辺で〜)
*参考書籍*
・脳の教科書 三上章允 講談社ブルーバックス
・文系でもわかるAI時代の数学 永野裕之 祥伝社新書
・ハンターハンター
*参考記事*
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