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結局英語って勉強するべきなの?英検1級・TOEIC910点を持つ僕が斬ってみた!

「英語って勉強したほうがいいの? AI翻訳があるし、いまさら必死にやる意味ある?」

そう感じている人も多いのではないだろうか。実際、小学校から英語の勉強をしても、結局ほとんどの日本人は“話せないまま大人になる”という状況は変わっていない。一方、AI翻訳は年々精度が上がっていて、日常会話レベルならスマホをかざせば翻訳してくれる時代もすぐそこだ。

では、これからの時代、“英語はやらなくてもいい”のか? それとも“まだまだ英語力が必要”なのか? 本記事では英検1級・TOEIC910点を持つ筆者が、AI翻訳とこれからの英語学習の必要性を、ケース別にわかりやすく解説する。


1. AI翻訳の利点と欠点

1-1. AI翻訳の進化と利点

AI翻訳は過去数年で飛躍的な進化を遂げた。スマホ一つで観光先での会話を成り立たせたり、SNSで外国人と気軽にやり取りしたりすることが可能になっている。特に、日常的なフレーズや定型文の翻訳は正確性が高く、ユーザーが違和感なく利用できるレベルに達している。

さらに、ビジネスメールやプレゼンテーション資料なども、基礎的な内容であれば十分に翻訳が可能だ。これにより、これまで英語に苦手意識を持っていた人でも、グローバルな情報にアクセスしやすくなった。

1-2. AI翻訳の限界

しかし、AI翻訳にはまだまだ限界がある。特に、専門的な内容や文脈依存の強い文章では、翻訳結果が不完全だったり、誤解を招く可能性がある。また、文化的なニュアンスやジョーク、地域特有の言い回しなど、言語の奥深い部分を理解するのはAIには難しい。

さらに、リアルタイムの会話においては、AI翻訳が間に入ることでスピード感が損なわれ、対話の流れが途切れてしまう問題もある。このため、AI翻訳が万能なツールになるにはまだ時間がかかると言える。

2. それでも英語力が必要になる人

2-1. 高度専門分野で活躍する人

科学論文や法律文書など、高度に専門的な内容を扱う場合、正確な理解と表現が求められる。これらの分野では、誤訳が大きなリスクを伴うため、AI翻訳だけでは不十分だ。自力で英語を読み書きできる能力は、これからも重要なスキルとして評価されるだろう。

例えば、医療従事者が患者の病歴を英語で記録したり、研究者が国際的なジャーナルに論文を投稿したりする際には、正確な英語力が不可欠である。こうしたスキルを持つことで、グローバルなキャリアの幅が広がる。

2-2. グローバルビジネスに従事する人

国際的な商談や会議の場では、流暢な英語を話すことで相手からの信頼感を得やすい。特に、リアルタイムでの交渉やプレゼンテーションでは、AI翻訳に頼るとテンポが悪くなり、商機を逃す可能性がある。

また、ビジネスメールや契約書のやり取りでは、ニュアンスの違いが取引結果に影響を与えることもある。このため、グローバルビジネスの最前線で活躍する人にとって、英語力は大きな武器となる。

2-3. 英語圏の文化を深く楽しむ人

文学や映画、音楽をオリジナルで楽しむには、英語力が欠かせない。翻訳ではどうしてもニュアンスが失われてしまう部分があり、英語特有の表現やリズムを味わうには原文での理解が必要だ。

例えば、シェイクスピアの戯曲やアメリカンポップスの歌詞を深く理解することで、その背後にある文化や歴史に触れることができる。こうした体験は、単なる娯楽を超えて、人生の豊かさを広げる手段となる。

3. AI翻訳で十分な人

3-1. 日常生活で英語を使わない人

海外旅行やSNSでの簡単なやり取りなど、英語の使用頻度が少ない人にとっては、AI翻訳が非常に便利だ。旅行先で道を尋ねたり、レストランで注文したりする程度なら、スマホアプリで十分に対応できる時代になっている。

それでも、緊急時や予期せぬトラブルでは、AI翻訳の限界を感じることもある。例えば、医療機関で症状を説明する場面や、交通機関で複雑な指示を受ける場合、AI翻訳の結果が不十分で誤解を生むことがある。それでも、こうしたリスクを許容できる人にとって、英語学習は優先度が低くなるだろう。

3-2. 国内完結型のライフスタイルの人

地方や国内中心の仕事や生活を送る人には、英語学習に多くの時間を費やす必要は薄い。特に、地域密着型の職業や家庭の事情で海外と接点が少ない場合、他のスキルや趣味に時間を割くほうが合理的だ。

一方で、国内にいても英語を通じた情報収集が有利になる場合もある。例えば、最新のテクノロジーや学術研究に関する情報は英語で公開されることが多い。AI翻訳を活用しても、原文での理解が求められるケースでは英語力の有無が差を生むことがある。しかし、これらの情報を深く追求する必要がない場合、英語は必須ではない。

3-3. 漠然としたモチベーションしかない人

「英語を学びたい」という意識はあっても、具体的な目的がない人は、学習を続けるモチベーションが持続しにくい。例えば、「いつか海外旅行で使えるかも」という理由で始めた英語学習が、途中で挫折するケースは少なくない。

AI翻訳がこれだけ進化した現代では、そうした漠然とした理由で無理に英語を学ぶ必要はない。むしろ、翻訳ツールを使いこなすスキルを身につけるほうが現実的だ。

3-4. AI翻訳を「十分に」活用できるか

ただし、AI翻訳を使いこなすには、ツールの特性や限界を理解しておくことが重要だ。例えば、翻訳結果をそのまま使うのではなく、文脈や文化的背景を考慮して調整するスキルが求められる。また、複雑な話題や専門的な内容を正確に伝えたい場合、AI翻訳の結果を自分で精査する力が必要となる。

このように、AI翻訳を上手に活用できる人であれば、日常的な英語の必要性はますます低下するだろう。それでも、「自分の言葉で話す」という経験が欲しいと感じる場合は、英語学習を並行して進める価値がある。

4. これからの英語学習

4-1. 教養としての英語

英語は単なるスキルではなく、教養の一環として考えるべきだ。言語を学ぶことで得られる異文化理解や多角的な視点は、人生を豊かにする。英語を通じて世界の知識や文化に触れることで、自己成長につながる経験が得られる。

例えば、英語で書かれた哲学書や科学論文を読むことで、新たな視点を得ることができる。また、英語を使って世界中の人々と意見を交換することで、異なる価値観を理解し、視野を広げることができる。

4-2. AIと共存する学び方

これからの英語学習では、AIを活用しながら効率的に学ぶ方法が鍵となる。例えば、翻訳アプリを使いながら語彙を増やしたり、オンライン英会話で実践的なスキルを磨いたりすることができる。AIを補助ツールとして活用することで、学習のスピードと質を向上させることが可能だ。

4-3. 実践的な目標を設定する

英語学習の成功には、具体的な目標設定が欠かせない。例えば、「海外学会でプレゼンをする」「字幕なしで映画を楽しむ」といった具体的なゴールを持つことで、学習のモチベーションを維持しやすくなる。

また、小さな目標を設定し、段階的に達成していくことも効果的だ。例えば、毎日10分間英語の記事を読む、週に一度英語で日記を書くといった習慣を続けることで、着実にスキルを伸ばすことができる。

5. まとめ

AI翻訳が進化する中で、英語を学ぶ必要性は人それぞれだ。日常会話や一般的な文章のやり取りでは、AI翻訳が十分に役立つ。しかし、専門分野での活動や英語圏の文化を深く楽しむには、英語力が依然として重要である。

最終的には、英語を学ぶかどうかは個々の目標やライフスタイル次第だ。AIの力を借りながら、自分に合った英語学習の方法を見つけることで、より充実した人生を送ることができるだろう。

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