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町のつけ麺屋さんから「決断力」を見せつけられた話

以前、町田に新しいコンセプトのつけ麺屋さんがオープンしました。美味しいというスタッフからの評判もあり、一度行ってみようかなと思っていたら、 気づいたら3ヶ月くらいで閉店してしまったんですね。

あれ、もう閉店してしまったんだと一瞬思ったのですが、後からふと

3ヶ月で閉店。
これ、経営者さんめっちゃ優秀だな。

と気づきました。

出店場所のリサーチ期間やコンセプトの設計、内装や外装、スタッフ採用や育成、メニューや仕入れ調整なども含めると、サンクコストのことをつい考えてしまいます。少なくとも準備に半年から一年はかかっていることでしょう。それを3カ月で閉店させたわけです。

これは未熟な経営者にはできません。

今までの飲食店経営の経験から、成功パターンの道筋をあらかじめシミュレーションしていたと思いますが、「あ、もうこれはあかん」と、うまくいかない事業をバッサリ切る決断力があったと思うんですよね。

「もうちょっと、あと3ヶ月くらいやれば成果が出るかもしれない」と考えてしまうところを、「やめる決断」をすばやくして、次のアクションに移した。これはなかなかの決断です。

先を読むことは本当に難しいですが、経営するなかでは必要な決断です。きっと優秀な方が経営されていたのでしょう。もう次の仕掛けを始めて、動きまくっているんだろうなと想像します。

飲食店は不動産業とよく言われます。飲食の熟練企業は、交通量や通行量、近隣店舗の売上データまで調査するらしいですが、そこまでしても最終的に出してみないと集客できるお店になるかどうかはわかりません。だからこの経営者も、いろんな変数を見ながら、あらかじめやめる決断の指標を仮説立てしていたに違いありません。

・選択と集中
・やめる決断

近所のつけ麺屋さんから、決断力について考えさせられました。

やめる決断の難しさ

以前、ファーストリテイリングの柳井正さんが、「100倍に成長する会社の条件」に、「一番新米の一般社員でも、自分が会社のトップ経営者だと思って行動している会社」と仰っていました。

末端社員の人が、自分が下っ端だと思った瞬間にダメになる。

我々の会社でいえば、部長級や課長級がそうなんですが、自分の立ち位置にとらわれ過ぎ。それぞれの人が自分の立ち位置で物事を考えるから、ごく限られた範囲内でしか物事が見えない。

そして全部見えていなくて失敗している。ですから一度、自分もトップの経営者だと思って、上からいまの仕事を見直したら、すごく良くなる。

仕事がおもしろいと思うためには、自分がそこに本当に懸けないと、絶対にそうは思えない。中途半端な気持ちでやっていたら、おもしろくも何ともないですよね。

参照:ユニクロ・柳井正が考える「一番よい会社」の条件

これは本当にそうだなと感じます。そのなかで一番難しいのが、「やめる決断」です。これは経営のなかでもっとも難易度の高い意思決定の一つだと感じています。

私が今まで出会った方のなかで、この決断が秀でていると感じた方は前澤さんです。挑戦することの大切さ体現されている方であると同時に、それをやめるべきタイミングの見極めも数えきれないほどご経験されています。本当に学ぶべきことが多いです。

直近では、年間1000人に営業活動しているスーツ姿の三木谷さんや、毎日3時間睡眠の孫さんのアイディアを24時間体制で5分以内にまとめる社長室の体制が話題になっています。

数兆円企業の代表が、事業創造のために自ら最前線で動きまくっている姿は、多くの経営者やビジネスパーソンが刺激をもらっており、私もその一人です。一気に視座や経営者の基準値が上がりました。

今できる最大限を日々積み重ねていきます。

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若槻嘉亮 Hiroaki Wakatsuki
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