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自分の仕事が何のためにやっているのか忘れてない?

やりたくないってはっきり言えばいいのに。

長女は周りの大人をよく見ています。

ポジティブな事を言うと褒めてくれる。ネガティブな事を言うと怒られるかもしれない。見ているこっちが気疲れするのではないかと心配してしまう。

今日は疲れているから〇〇をやりたくないとはっきり言わずに「ちょっと考え中」とか「色々と他にやることがあるから」とか遠回しにやりたくない理由を探して言い訳ばかりしてしまう。

こういう時は「大丈夫、怒らないからはっきり言っていいよ」と伝えると思っていることを教えてくれます。

次女は反対にはっきりと物申します。

これが食べたくない。あれがやりたくない。真正面から文句を言ってくるので妻とはよく喧嘩になっています。清々しいくらい思っていることをはっきりと言ってくれるので分かりやすいが腹が立ちます。

子供達はまだ我慢が出来なかったり思ったことをうまく伝えられなかったりするので親が寄り添って話を聞いて理解する必要があります。つい怒ってしまったり喧嘩になっても「まあ子供だからな」ということで収まります。


大人になって仕事の場面になるとどうでしょうか?

今日会社に行きたくないので休みます。
この仕事やりたくないのでやらなくていいですか?
上司に振られた仕事って面白くないんですよね。

現実世界でこんなセリフを面と向かって言われたら我を忘れて吊し上げてしまいそうです。ここまではっきりという人はいないと信じたい。


この仕事って何のためにやるのでしょうか?

認識が合っていないとこのような言葉が出てきます。

製造業は本社から事業所の製造部門や関係部署へ指示や依頼をします。そのため「御本社様」と揶揄される場面は数知れず。踊る大捜査線の軋轢が分かりやすい事例です。

本社には社長以下マネジメント層がいるため、やっかいな依頼が山のように降ってきて苦労が絶えませんが会社の考えや方向性などをリアルタイムで感じることが出来るのはメリットである。

偉い人たちはこういうところに気を付けている、部分最適ではなく全体最適を考えるとはこういうことかと多くの気づきが得られるので自身の成長を加速させることが出来ます。

自分だったらこうしよう、こういうところに注意しようと脳内で偉くなった時のシミュレーションも出来る。

何かの提案を通す際に上の考えていることを理解していると気にするポイントを事前に潰しておくことが出来るので通しやすくなる。

本社の仕事はストレスは多いけどやりがいはある。だけどその苦労は多くの事業所の方には理解されないものである。

残念だけどそれが真実なんだよね。流れている時間が違っているのだから。

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私は入社した時の配属先は事業所の製造部門でした。

工場の多くは都会にはなく地方にあり、重厚長大な産業になると原料を船で受け入れて製造した製品を船で出荷するため、必然的に海に面した場所に立地してます。

地方で海に面した場所となると何もない。ただし私が配属された北九州の工場は例外でした。

工場を出て少し歩けば飲み屋街が広がる。電車にちょっと乗れば競馬・競艇・競輪が出来るし歓楽街もある。夢のような場所でした。

こんなチートな勤務地はめったにありません。

異動して行った先の鹿島コンビナートが典型的な地方にある工場地帯でした。生活するために車が必須であり、辺りはパチンコ屋だらけ。飲みに行くためには代行必須。まとまった買い物はイオンなどのショッピングモール。

極めつけは東京に行くためには高速バスで約2時間。陸の孤島の名にふさわしい場所である。

もちろん住めば都なので楽しめることは沢山あります。どこの勤務地でも職場のおっちゃんは元気なので色んな所へ連れて行ってくれました。失敗談も多くありますが私にとってはかけがえのない思い出ばかりです。

どこに住んでいても仕事は一生懸命やります。製造はモノを作ってなんぼの世界。顧客が求める品質を必要とする数量製造してちゃんとお届けする。そのために安全安定運転を継続する。

皆がプロ意識を持って仕事に取り組んでおります。

しかし、目の前の製造にばかり意識してしまうため会社自身が何を考えてどういう方向に向かって進もうとしていることについては無頓着です。また好き勝手なこと言っているなくらいの感覚です。

状況の変化を感じることが出来ずにゆっくりとした時間が流れている。当たり前のように日々の製造が続くと思い込んでしまう。

まさか自分たちの工場が無くなるとは夢にも思わない。毎日こんなに真面目にやっているのにあり得ない。

私も製造部門にいた際に同じようなことを感じていました。本社から依頼があった内容について必要性が理解できませんでした。

質問しても返ってくるのは曖昧な内容ばかり。最終的には上がやれって言っているのでお願いしますと雑な依頼内容。

必要なことだと理解はしているのでやるけどモヤっとする。本社との距離は遠ざかるばかりでした。

他責思考に陥ると人は悪い方向に向かっていきます。

依頼された事に対して出来なかったとしてもここまでやったからまあいいやという気持ちが芽生えてきます。検討したけど難しいですとやってる感満載の資料が増えていきます。

今思えば恥ずかしい限りです。相手の説明が悪いことに不満を抱いて理解することを諦めていい加減な仕事をする。給料もらって仕事をしているプロ失格です。

出来るようにするためには何をしなければならないのかを一生懸命考える。

金がないなら知恵を使う。関係者を集めて出来るためにやらなければならないことを相談する。同じ時間を使うなら前向きに考えることにもっと時間を費やすべきである。

仕事は誰かが導いてくれないと行動出来ないお子ちゃまだと置いていかれるだけなので、自ら考えて行動して日々の仕事をより良いものに変えていかなければならない。

会社が大きく変わろうとしているのであれば変化を起こせず、儲からないままの事業は無くなるかもしれない。だから生き残りをかけてもっと必死にやっていく。

小さくても自分自身に変化を起こす。分からないことはまずは調べる。

会社の考えていることや方向性は社内掲示板を見ればマネジメント層のメッセージや資料があります。社外発表資料だって会社のHPを見れば閲覧できます。

調べればわかることをサボって文句を言っているだけでは何も変わらない。相手のことを思いやる気持ちを忘れてはいけません。

その報いを自分自身が本社勤務になって味わうことになりました。

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右も左も分からない中で言われたことをそのまま製造部門に指示していると反発を受けます。自分が過去に言ってたことがブーメランのように返ってきました。

製造のために頑張りたい。意気込みだけは立派だけど実力が伴わないと失敗だらけである。

製造に丁寧に伝えれずに落ち込む。製造からの相談を上にうまく伝えられずに炎上して終了。半べそかいてばかりでした。

相手が分かるように説明することや想いが異なる部署間を繋ぐことがこんなに大変なのかとやってみて気づきました。

苦しいことから逃げずに立ち向かう。会社員なら一度は身を粉にして働いてみることって大事。苦労した経験は必ず次に活きてくると信じてやる。

気づいたらうまく調整できるようになってました。製造の苦労は経験しているので日頃からどういう想いでいるのかはよくわかるのでその気持ちを汲んだ上でやるべきことを伝える。

大事な話は出張して現地で顔を突き合わせて納得するまで話し合う。やらなければならないことはみんな理解しているのだからお互いの意見を出し合って落としどころを決める。

同じ方向を皆で向いて取り進めていけるようになった。これで万事解決。

・・・とならないのがJTC(Japanese Traditional Company)なのである。


丁寧に何度も同じことを伝えていても気づいたら振出しに戻る。

会社の方針が分からない。事業の方針が分からない。過去の方針を未だに引きずった発言をする。時計の針が止まったまま壊れかけのラジオにように同じ言葉を繰り返す。

圧倒的に危機感が足りてないのです。

うまくいかないのは会社が悪い。営業が売らないのが悪い。新製品を生み出さない開発が悪い。自分たちに何か落ち度はないのかと考えているようで考えていない。

だから最後は感情に訴えてくる。こんなに頑張っていて苦労している。みんな疲弊しているからこれ以上は難しい。泣き言しか言わないことがクソダサイって気づいていない。

始めから潔く出来ませんって言えばいいのにプライドが許さないので言い訳ばかりしてしまう。周りはとっくに気付いているけど誰も指摘しないだけ。

嘘で固めたプライドなんてちっとも役に立たない。

泥水啜りながら必死でやらなければ何も変わらないし守れない。

今こそ自分自身にかけた呪いを解いて変わる時である。

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ちっぽけなプライドなど何の役にも立たない。一刻も早く捨てましょう。

立ち止まっていた自分を突き動かして小さくてもチャレンジしていくことで未来をより良いものに変えていく。

頭でわかっていても出来ない人は多いです。だから何度同じことを伝えても同じ場所に立ち止まってしまう。

残念ですが他人の事は変えられませんが自分自身は変えられます。

今までの言い方で伝わっていないのであればもっと分かりやすく正直に伝えて危機感を共有し、他人に影響を与える。

正直に伝えたらやる気が無くなってしまったり不安にさせてしまうという中途半端な優しさは逆効果である。大丈夫と言い続けた結果、事業撤退するとなった時は最悪の結末を迎えるのだから。

ゆっくりと流れる時間を強制的に早送りさせて現実を見てもらう。

現実を共有出来てからが真のスタートである。これが認識を合わせるということである。


未来永劫安泰なモノはない。新製品が生まれると既存品は顧客から求められなくなり、いつの日かその役目を終える。

製品のライフサイクルとはそういうものであるから落胆する必要はありません。

自分のこれまで培ってきた知識や経験をアンラーニングすればいいのです。また使う日が来ることはあるので一旦お休みさせるだけです。


新しいことを学び自分自身をアップデートさせていきましょう。


自分の仕事が何のためにやっているのか気づくために


今回もお読みいただきまして誠にありがとうございます。急激に寒くなり本当に体がついていきません。体調管理にはくれぐれも気をつけてお過ごし下さい。


以上、ご安全に!


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