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合格できなかった私と合格できた私の違い

こんにちは🌱 rukaです

前回、京都工芸繊維大学の編入合格体験記を書かせていただいたのですが、その中で、“2度目のチャレンジで合格した”という事を書きました。

今回は、なぜ去年は不合格で、今年は合格だったのか、その違いについて、自分なりに分析しようと思います。

これから編入試験を受験しようと考えている人の参考に少しでもなれば幸いです。


①TOEICスコアの取得時期

去年、不合格だった1つ目の原因は、TOEICの特別処置に頼ってしまった事です。

この特別処置とは、コロナの影響で、TOEICが抽選方式になり、「TOEICを申し込んだけど、抽選にはずれて受けれなかった」という人のために、大学側が用意してくれた処置で、数学や専門科目の試験日の次の日に、TOEICのIPを受けさせてくれるというものです。去年は本当に抽選に外れた人のみが受けれましたが、今年は公平を期すためか、申し込みさえすれば全員が受けることができました。

今まで、出願時にTOEICのスコアも提出しなければならなかったところが、試験日の次の日に受けるTOEIC IPの点数でも良いと言ってくれているので、一見、勉強できる期間が増えて、やったー!というかんじですが、これは大きな落とし穴です。

実際は、TOEICが気になってTOEICの勉強をしてしまうことで数学や専門科目が疎かになり、「出願時に満足のいくTOEICスコアを提出できて特別処置を受けなかった人」と、大きな差ができてしまいます。

特に文系の大学の編入試験ではTOEICが重要になってくることが多いと思いますが、京都工芸繊維大学の場合は、TOEICスコアは大事と言えども、÷9.9で換算されると700点も800点も10点しか変わりません。つまり、数学100点、TOEIC100点、専門科目200点の計400点のうち、10点は、たったの2.5%にしかならないのです。

出願までに700点前後さえ取っていれば、出願時から試験日までの1、2ヶ月で、TOEICに全集中して100点上げてなんとか10点取るよりは、きちんと勉強すれば9割前後の点が取れる数学と、配点がTOEICの2倍の専門科目の対策をしっかりする方が、帰国子女でもない限りコスパは高いんじゃないかなと思います。(デザイン・建築課程の場合)

自分がどの大学を受験し、入学するためには何が求められているのかをきちんと自分で調べて考えて、適切に設定した目標スコアを出願時までに取得する事が、編入合格においては重要であると思います。

とは言っても、去年の私は全然英語ができなかったのに加え、SNSに溢れている、“1か月で200点up!”とかの話を信じ込み、特別処置に頼ってしまったせいで、そもそも出願時に500点すら無くて戦場にも立てない状況でした。仕方なく特別処置を受けることにし、1、2ヶ月本気で勉強し、その結果、TOEICは660点で、数学や専門ができればなんとか合格できるかもという点数まで上げれましたが、数学や専門科目は片手間で勉強しているため全く出来ず...やっぱり不合格という結果に終わりました。

今年はその反省を生かし、まず、「TOEICはそんなすぐに思ったように点が伸びるものではない」ということを念頭に置き、不合格の悲しみから立ち直った10月末くらいから少しずつ勉強を再開しました。大学の課題も多い中、(建築学科、課題多いですよね...)勉強時間を捻出するのは大変でしたが、一度本気で勉強したという経験もあり、自分なりの勉強の仕方もできていたので、隙間時間での勉強が多かったですが、今年の2月には換算で70点分(695)を取得できました。そして4月には74点分(740)を取得でき、無事、出願時に、最低目標スコアに定めていた730を超えるスコアを提出できました。
(編入界隈ではそんな高得点ではないですが、合格を第一に考えて、数学や専門で点を取るとすると、これくらいでも大丈夫かなと思います。もちろん、出願までにこれ以上高い点を取るに越したことはありませんが...)

蓋を開けてみると、実際、今年合格された12人のうち、特別処置を受けていた方は2人のみで、合格者のほとんどが出願時に提出したTOEICスコアで受験していました。

四年制大学からの編入は、今通っている大学との両立を考えると、思った以上に時間が足りません。「自分は短期間でも点が取れるんだ!」と過信せず、思い立ったらすぐに直近のTOEIC公開テストを受け、自分自身の立ち位置をいち早く知りましょう!
冬休み明けまでに目標スコアを取る勢いで勉強するくらいがちょうど良いのかなと思います。



②情報量の差

2つ目の違いは、能動的に情報を得ようとしたかどうかです。

去年の私は、過去問は大学のホームページに載っている3年分しかやっていませんでした。それ以前の年の過去問を得ようとするのを面倒くさがってしまったのです。

それに対し、今年は、今まで利用した事の無かったTwitterを使って、過去の編入合格者の方や同じく編入を目指す仲間と連絡を取り、なるべく高専生や編入予備校に通う他の受験者との情報格差が発生しないように努めました。
Twitterを使って、数学の過去問約20年分を得ることや、解答のない過去問を解いて送り合い、添削し合う事で、切磋琢磨することができました。
この添削し合うというのは、他の編入受験者も自分と同じくらい頑張っている事や、自分よりできる人が多い事がよくわかり、少し焦るかもしれませんが、気を引き締める事ができるので、良い刺激になると思います。

編入予備校に通わず合格を狙うには、この情報量の壁を打ち砕くのがとても重要です。
知らない人にメッセージを送るのはとても勇気がいると思いますが、過去の合格者や一緒に頑張る仲間なら、きっと力になってくれるはずです。
勇気を出して自分から行動してみましょう。



③専門科目の対策を計画的にしたか否か

今年合格できた理由の一つが、「専門科目を疎かにしなかった事」です。

おそらく、TOEICや数学の勉強、さらには大学の課題に追われて、1番おざなりになりがちなのが、この専門科目です。

私が去年不合格だった際も、専門科目(図画)は後回しにして、ろくに対策した記憶がありません。
高校生の時、大学受験のために地元の画塾に1ヶ月ほど毎日みっちり通った経験があったので、「デッサンの基礎はできているし、他の図画受験生より上手く描ける」という自負が恥ずかしながらありましたが、実際の試験となると、何かを見ながら描くデッサンとは違い、何も見ずに自分の想像力で絵を描かないといけないので、思うように自分が描きたいものが描けず、ボロボロだった気がします。

特にデザイン・建築学課程では、この専門科目が小論文と図画の選択式で、どちらを選択しても、対策しづらいというのが正直なところです。

去年も今年も図画を選択した私ですが、絵が好きで周りの友達より上手いくらいじゃ、確実に合格できるとは言えない事がわかっていたので、試験7ヶ月前の12月から、画塾に通い始めました。

画塾といっても、自分の少ないバイト代で通っていたので、最初は、週1、1回3時間のコースに通うのが精一杯でした。しかし、今思うと、週一回でも真剣に自分の絵の能力と向き合う時間を早めに設けた事で、ふとした瞬間にどうやったら上手く表現できるのかや、色々なものが見ずに描けるように常に日常のものをよく観察する習慣を身につける事ができたと思います。

pixivなどで自分の絵を定期的に発信しているプロ級の絵師のような方は対策する必要は特に無いかもしれませんが、私のように、「ちょっとデッサンやった事がある」や「絵が好き」というだけで図画を受験するのは少し危険かなと思います。

大事なのは、「絵が上手いかどうか」ではなく、本番で、「採点者の目に留まる絵を2時間半で描ける」事です。
「絵の上手さ×独自性」が重要です。

自主的に絵を描く時間を設けるのは、試験直前でもない限りやる気が出ず継続が難しいですし、独学では上手くなってるかもわからないので、モチベーションを維持するのも大変だと思います。
建築意匠やデザインへの進路を考えてる方は、将来の自分への投資だと思い、通える範囲で画塾への通学を検討してみるのも良いのかなと思います。

私は小論文で受験していないので、小論文についてはとやかく言う資格はありませんが、小論文も図画と一緒で、どれだけ試験を意識して対策の時間を確保できるかどうかだと思います。建築系やデザイン系の本を読むだけでなく、文章を書く練習を積む時間を多く確保するには、試験ギリギリだと焦って取れる点も取れないのかなと思います。

専門科目は、半年以上前から、(図画なら鉛筆デッサンを始める、小論文なら本を読み始めるなど)少しずつで良いので触れておくのが良いのではないかなと思います。



④勉強量の差

やっぱり、不合格だった自分と合格できた自分の最大の違いは勉強量です。

まず、本気で対策し始めた時期が違います。合格する人は圧倒的にスタートが早いのではないかと思います。

去年は試験がコロナで延期になり、出願(5月末)から試験(8月末)までに3ヶ月くらいあったのですが、出願してからやっと、やり始めますか〜くらいでした。

しかし、今年は、去年の合格発表後(9月末)、すぐは落ち込みましたが、(しっかり対策して受けてないので不合格だとわかっていましたがやっぱりめちゃくちゃ落ち込みました。)改めて自分の進路を見つめ直し、院入試でも編入でも対策し遅れる事がないように、10月から少しずつ対策し、11月からは本気で対策し始めました。
おそらく院試の場合や、編入初受験の場合だと、11月でも遅いと思いますが、私のメンタル回復期間を考えると、最速で対策し始めれたのかなと思います。

私のように2度受験しなくても良いように、夏休みのうちから、まずはTOEICを中心に対策し始めましょう。




⑤本番を意識した学習ができているか否か

前述したものの勉強の話が「量」についてでしたが、同じくらい重要なのが「質」です。

いくら他の受験生よりもたくさん勉強に時間を費やしたとしても、試験日当日に解答用紙を埋めれなければ合格できません。いかに本番をシミュレーションしたうえで多くの時間を準備に費やしてきたかが重要です。

去年の私もそうでしたが、特に、勉強のスタートが遅く、計画通りに勉強が進まないと、落ち着いて勉強する事ができず、量も足りてないのに質も落ちます。本番で点が取れる気がしない中、「死ぬ気でこんだけ頑張ってるんだからなんとかなる」と自分に言い聞かせながら孤独に勉強するのは非常に辛いです。

そうした事態にならないよう、初受験の場合、まずは試験1年前くらいから余裕を持って編入の情報を集め始め、少しずつでも勉強も始めましょう。「量」の感覚が掴めてきたら、「質」も取り入れて勉強する事で、合格は必ず近づくはずです。

「質」を考えて、私の場合は、より本番に近づけるため、数学の過去問は、なるべく実際の試験開始時間から解くようにしていました。また、「後からよく考えたら解けたもん!」という言い訳を自分にしないために、試験は90分間なので、60〜80分間のタイマーを必ずセットしていました。
また、専門科目の図画についても、画塾とは別に、自主的に、本番に出そうな、もし出たら描けなさそうなお題を考えて、時間を測って描いてみていました。

また、私は、昔から長時間勉強しさえすれば良いと思う癖があり、失敗する事が多かったので、そう思うのを辞め、いかに集中して勉強する時間を毎日確保できるか意識して勉強していました。なので、土日などは午前から勉強し、集中力が切れたと思ったら17時で勉強を辞め、後は気分転換に図画の練習をしたり、たまには勉強の事は忘れ、Youtubeを見てリフレッシュしたりしていました。

編入試験の勉強は大学との両立もしなければなりません。ダラダラと長時間勉強せず、本番を見据えた学習が試験直前期にできている事が大切です。




余談:ケアレスミスを減らす方法

数学の過去問を解いていると必ずと言っていいほどぶつかる壁が、ケアレスミスが無くならないという事です。
ここでは、気持ち的な対処法と、実用的な対処法の2つを紹介したいと思います。
あくまでも自己流ですが、気持ち的な対処法については、Twitterで一緒に編入を目指す方から、その方法良いねと言っていただけたので、少しは参考になるかなと思います。

ケアレスミスを減らすために、私がしていた気持ち的な対処法は、過去問を解く前に、必ずあるルーティーンを行うという事です。
このルーティーンっていうのは何でも良いと思いますが、私はYoutuberのヨビノリたくみさんの「今週の積分」を1問解くというものにしていました。ケアレスミスの大半が積分の計算ミスだったので、今週の積分を解いて集中力を研ぎ澄ませた後、過去問を解くと、自分が間違えやすいポイント(代入する時など..)で集中でき、ケアレスミスを減らす事ができました。

精神的な話なので、他の人に効果があるかわかりませんが、気休めにはなるんじゃないかなと思います。

また、実用的な対処法としては、過去問演習や問題をたくさん解く中で、自分がミスしやすい場所を特定し、どうやったらミスが防げるか自分なりの対策を具体的に考えて、演習の中で実践していく事です。

ケアレスミスを減らす方法は人それぞれあると思いますが、「試験中とにかく頑張る!」というようにその場の自分に頼りすぎた曖昧な方法でなく、試験前の練習段階からミスを減らす習慣を作るのが良いと思います。



最後に:全ては試験を受ける前の「準備」である

何においても言えることだと思いますが、大切なのは準備の量と質なのだと改めて感じました。
あらゆる観点から試験について考え、何度も言うようですが、合格にするために必要な情報などは面倒くさがらずに積極的に得ようと努力する事が大切だと思います。
手間を惜しむための手間は惜しまない」(どっかの天才学者が言ってました...)という事を心がけると良いのではないかと思います。

偉そうに長々と書いてしまいましたが、もちろん私も全てが完璧にできた訳ではありません。
ですが、編入を本気で目指す後輩が、私と同じ誤ちをせずに、ストレート合格できるようにと願い、今回記事を書きました。

少しでも、未来の編入受験生の参考になると幸いです🌼

最後まで読んでいただき、ありがとうございました🙇‍♀️

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