勢いだけでは乗り切れない?ルーキーの戦い
カタールGP、混沌としている中断争いも決着がついた感じでしょうか。
そんな中断勢で、いま2人のルーキーが勢いを失い苦しんでいます。
完全に勢いが落ちたコランピント選手
まずはウイリアムズのコラピント選手。
当初は失礼ながらそこまで期待されてはいなかったのではないでしょうか?
それがデビュー数戦で入賞。
マシンも壊さず、アルボン選手と遜色ない走りができていることで評価も空上昇(実際、私も個人的採点表でいい評価をしています)。
一躍、時の人となり、ペレス選手と変わってレッドブル入りか!なんて噂もありました。
しかし好事魔多し。メキシコGPであれ???って走りをしたと思ったら、ブラジルGPでは数度のクラッシュ。
ラスベガスGPでもクラッシュ、今回は非はなかったけど、貰い事故による損傷。
下手するとサージェント選手より破損が多いのではないか?という感じで評価も下げ下げになってしまいました。
ギャンブルがはまっただけなのか?ローソン選手
アメリカGPで最後尾から入賞し、評価がバク上がりだったレーシングブルズのローソン選手。
ペレス選手の代わりは彼で決まりか!なんて思われました。
しかし満を持して臨んだメキシコGPの予選で角田選手に負けてから、以降のGPでも予選、決勝と角田選手を上回れず。
逆に上位をブロックする走りとか変な意味で悪目立ちするようになってしまいました。
ブラジルGPではポイントを取りましたが、アメリカGP以降、そこまで光る走りがないのもまた事実です。
やっぱり3年は必要なのでは?
ルーキーには瞬間最大風速のような時があり、そこで一気に波に乗るか、その波を掴めずに落ちていくか、というのがあると思います。
上記の2人ともメキシコGPを境に、その波を掴み損ねてしまったのではないでしょうか。
やはり、いっときの勢いだけではF1GPは乗り切れないのかもしれません。
そう考えるとアルファタウリ代表だったトスト氏が「ルーキーには3年が必要」という論はあながち間違いではない気がします。
壁はやはり厚い
片山右京氏は、92年のデビュー時、当時のチーム監督ラルース氏から
1年目はサーキットへの道を覚えなさい
2年目はサーキットを覚えなさい
3年目でレースをしなさい。3年目から勝負だ
というようなことを言われたといいます。
それから30年以上経過し、シュミレーターが発展したとは言え、レースは競り合う相手の動きがあってこそ成立します。
ましてや対F1ドライバー、となればその辺の予測がやはりルーキーには「壁」が存在し、その壁は厚いのではないでしょうか。
来年は現時点では4人のルーキーが出場しますし、もっと増えるかもしれません。
いずれにせよ、チーム代表の人たちには、一喜一憂せずに、長い目でルーキーの成長を見守ってほしいものです。
そのいい例が、今まさにレッドブルへの道を切り開くところまで成長し、そのシートを掴もうとしているのですからねえ。