【音楽の話】#8 カノン進行
コード進行の話をするのにカノン進行の話は外せません。
必ずヒットするコード進行と言われ、昔はカノン進行で当ててしまうと一発屋になる、なんて噂もありました。
カノンとはパッヘルベルによるクラシック曲です。
まずカノン進行とはこんなコード進行です。
Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ(→Ⅰ)
カノンの最初のフレーズのように最初の6進行で構成音で下降線を作ることができます。例えばキーCだとすると、E→D→C→B→A→Gという構成音を持っており、とてもスムーズに聴こえます。
ただそのままだと定番感が強いので代理コードなどで一部を置き換えている楽曲が多いですね。例えば途中のⅣの代わりに代理コードのⅡmやⅡ7を使ってもコード進行の雰囲気は大きく変わりません。
一番有名なのはKANの「愛は勝つ」ですかね。
この曲は最初にサビフレーズが来ますがさっそく、
D(Ⅰ)→A(Ⅴ)→Bm(Ⅵm)→G♭m(Ⅲm)
→G(Ⅳ)→D(Ⅰ)→Em(Ⅱm)→A(Ⅴ)
というコード進行になります。
つじあやのさんの「風になる」のサビもカノン進行ですね。
このサビは、
C(Ⅰ)→G(Ⅴ)→Am(Ⅵm)→Em(Ⅲm)
→F(Ⅳ)→C(Ⅰ)→D7(Ⅱ7)→G(Ⅴ)
というコード進行になります。
どちらもとても聴きなじみのいいコード進行ですよね。もうパッケージとして完成しつくされている感じがします。