![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/55541929/rectangle_large_type_2_37cf691cab08efdd31e43fba2e9500f4.jpg?width=1200)
【音楽の話】#6 その他の音階
コード進行の説明に行く前に、説明しておかないといけない音階の話があるのでここでいったん音階の話に戻ります。
#1で西洋音階について説明しています。
メジャースケール
実は音階には、メジャースケールとマイナースケールというものがあります。#1~#5までで西洋音階と呼んでいたものは、正確には西洋音階のメジャースケールということになります。
一般にメジャースケールというとこの全全半全全全半のことを指します。
日本語ではメジャースケールのことを長調といいます。つまりドから始まるメジャースケールのことをCメジャーもしくはハ長調と呼びます。
マイナースケール
西洋音階におけるマイナースケールは、メジャースケールの音の並びを2度下から数えたものになります。
ドレミファソラシを2度下から数えるとラシドレミファソ、つまり全半全全半全全の関係になります。よってラから始まるマイナースケールのことをAマイナーもしくはイ短調と呼びます。
CメジャーとAマイナーで使う7音程は同じ音ということになります。
マイナースケールは一般的に暗い雰囲気になるので、暗いイメージのバラードや演歌でよく使われます。
各国の音階
西洋音階以外にもその音楽の育った文化によってさまざまな音階があります。曲の雰囲気づくりに役立つ場合もあるのでいくつか紹介します。
厳密には12個の音程にのってない場合もあるのですが、世界共通の表現として12個の音程上で説明します。
西洋音階は7つの音程で構成されていましたが、日本の民謡では5つの音程が使われます。一般にヨナ抜き音階と呼ばれ、西洋音階の4番目と7番目の音を抜きます。
例えばCメジャー上で、ドレミソラでメロディーを作ると民謡風になります。米津玄師さんのパプリカなんかはヨナ抜き音階ですね。
中国大陸の影響が大きい沖縄では、ニロ抜き音階という音階が使われます。西洋音階から2番目と6番目の音を抜いた音階になります。
面白いのは奄美地方のシマウタと琉球民謡では似たような歌い方ですが、奄美はヨナ抜き音階、琉球民謡はニロ抜き音階なので曲の雰囲気はだいぶ違うものになります。
雅楽などで使う律音階という音階もあります。西洋音階から3番目と7番目の音を抜いた音階で、Ⅰ-Ⅱ-ⅣとⅤ-Ⅵ-Ⅰの関係が同じになります。
マールワータートはインド風の音階です。西洋音階のメジャースケールのⅡ度の音がフラット(半音下がる)してⅣ度の音がシャープ(半音上がる)します。あまり日本人には印象のない音階ですが、Ⅶ-Ⅰ-Ⅱ♭が半音続きでオリエンタルな印象がありますね。
ジプシースケールは、遊牧民族の民族音楽風の音階ですね。西洋音階のメジャースケールのⅡ度の音とⅥ度の音がフラット(半音下がる)します。ゲーム音楽とかにありそうですよね。Ⅰ度から始まる音階とⅤ度から始まる音階の並びが同じになります。
フラメンコなどで使われるスパニッシュスケールはさらに複雑に8音で構成される音階になります。半全半半全半全全の関係になります。
これらの各国の音階は、覚えて使うというよりは雰囲気を出したいときに縛りに使うイメージですかね。
さて次回からやっとコード進行に触れます。