kameさん

かめさん。 日本画が好きです。撮影可能な美術作品、所有している作品を中心に紹介します。 ただ、美術作品の画像は主にInstagramで紹介しています。guiguboren または hiro kameで検索してください。 あと、末っ子のワンコについても時々紹介するかもしれません。

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かめさん。 日本画が好きです。撮影可能な美術作品、所有している作品を中心に紹介します。 ただ、美術作品の画像は主にInstagramで紹介しています。guiguboren または hiro kameで検索してください。 あと、末っ子のワンコについても時々紹介するかもしれません。

最近の記事

梶原緋佐子 作 「春日」

梶原緋佐子作 春日 昭和5年作     すっかり暖かくなってきましたね。そんな季節にぴったりな梶原緋佐子作「春日」です。まず目を惹くのが着物の色彩ですね。暖色系の色を用いて暖かい雰囲気を出していますね。季節をを感じさせます。もう少し遠方(上の方)を観ると桜が満開です。でもこの桜の花、意匠化していませんか?ちょっと琳派を意識して描いているのですかね。いずれにしても今の季節にぴったりな画だとひとり思っています 笑

    • 山川秀峰 作 「春影」

      山川秀峰 作 (Yamakawa Shuho) 春影(Shadow of Spring SunShine) 今回のnoteへのupまでしばらく時間が過ぎてしまいました。お待たせしました。今回は山川秀峰作「春影」を紹介します。この画は実は半年前に入手していたのですが、シミが酷く、表層の傷みもあって修理していました。やっと作品が戻ってきましたのでnoteにupします。写真ではわかりづらいのですが、画幅が75cmの横物の作品(掛け軸)です。掛け軸としてはかなり大きな作品です。春の

      • 木島桜谷作 「雪中老猪図」

        木島桜谷作 Konoshima Oukoku 雪中老猪図 Old boar in the snow field     今回は木島桜谷作「雪中老猪図」を紹介します。冬の雪雲が空を覆う昼でも薄暗い雪原に一匹の老猪が歩いてくる。餌を探して歩いているのか、それとも雪のない休めるところを探しているのか…     割筆を大胆に用い厳しい季節に生きる孤独な猪を描いた迫力ある作品です。  This time, I would like to introduce Konoshima Ouk

        • 濱田観作 「早春」

          濱田観 作 早春 (白梅之図)     今回は濱田観作「早春(白梅之図)」をご紹介します。     1898年に兵庫県姫路市で生まれました。最初から画家になるつもりではなく、はじめは大阪に出て商業デザインの仕事に従事していました。しかし、この仕事がきっかけで絵画に興味を持つようになり、信濃橋洋画研究所にて画の基本的な技術を学びました。やがて、金島桂華の紹介で竹内栖鳳の門下となります。また京都市立絵画専門学校に入学し本格的に日本画家を目指し、在学中の1933年第14回帝展に出品

          勝田哲 作 「白椿」

          勝田哲 作 「白椿」 昭和2年(1927年)     久々の投稿です。仕事が忙しく、週末の天候も良くなかったので美術館にも行けず、ちょっとネタ切れでした。     今回は、勝田哲作の「白椿」を紹介します。     はじめに、勝田哲の経歴を少しお話しします。     1896(明治29)年7月8日京都市に生まれ、本名は哲三。1920年東京美術学校西洋画科を卒業後、日本画に転じ、京都市立絵画専門学校に入学、30年同校研究科を卒業した。この間、平等院・法界寺の壁画模写を行ない、25

          勝田哲 作 「白椿」

          松本一洋 作 江口

          松本一洋 作 (Matsumoto Ichiyou) 江口 (Eguchi)     都にしばらく滞在していた旅僧一行が摂津之國の天王寺へ参詣(西国行脚)しようと、淀川を舟で下り、江口の里へと着きました。江口の里は娼館が建ち並び、宿場の長であった江口ノ君が西行法師の一夜の宿の請願を断ったという古事のある処です。旅僧がその時に西行の詠んだ和歌 「 世の中の 厭(いと)ふまでこそかたからめ 仮の宿りを惜しむ君かな 」 を口ずさみながら哀愁に耽っていると、一人の女人が現れて僧を呼

          松本一洋 作 江口

          梥本一洋 作 御燈(みあかし)に映(は)ゆ

          梥本一洋 作 (Matsumoto Ichiyou) 御燈に映ゆ (Reflected in the Lantern)     最近、古典物語に関係する日本画を紹介する機会がありますが、今回も平家物語でよく登場する厳島神社を描いた作品です。作者は梥本一洋です。     厳島神社の回廊で吊り燈籠に灯りを点しています。その向こうには海の中に建てられた大鳥居が描かれています。     私のこの画のオシポイントは ・檜皮葺き屋根の茶色、回廊の柱の朱色、床の白色、松葉の緑色という配色と

          梥本一洋 作 御燈(みあかし)に映(は)ゆ

          今尾景年 作 千歳松図

          今尾景年 作 (Imao Kenen) 千歳松図 (Chitose pine)     暑い日が続きますが、掛軸の土用干しにはうってつけなので、頑張っています。丁度、景年さんの千歳松を干しているので、今回、この画を紹介します。     まず、今尾景年と言えば、木島桜谷の師匠であり、円山派の重鎮の一人です。詳しいお話は後で書きますが、当時は凄い人でした。今は忘れられてかけていますので、是非、覚記憶に留めていただければと思っています。     1915年、大正天皇の即位の礼が行わ

          今尾景年 作 千歳松図

          木島桜谷作 夏渓釣魚

          木島桜谷 (Konoshima Okoku) 夏渓釣魚 ( Summer Fishing in Mountain Stream)     今回は木島桜谷作「夏渓釣魚」を紹介します。     夏真っ盛りに、夏の画を出展してしまいました。この画もギラギラした暑さを表現しているように思います。まず、川の水の表現ですが青を用いず、薄墨で表現しています。日光で反射している水の表現のような感じです。岩肌のコントラストも明確にし、強い日差しによる影を強調しているような気がします。暑い日に

          木島桜谷作 夏渓釣魚

          川村曼舟 作 嵐峡之夏

          川村曼舟 作 (Kawamura Mansyu) 嵐峡之夏 (Summer Valley in Kyoto)     湿度の高い日が続きますね。少しでも爽やかな気分になってもらおうとこの作品を選びました。     今回、川村曼舟作「嵐峡之夏」を紹介します。この作品は曼舟晩年期の作品です。画寸は約一尺三寸の少し小振りな掛け軸です。しかし、画の方はと言いますと、滝の見える保津川峡谷を筏で下る大変動きのある作品です。実際の画を見れば、皆さんも躍動感が感じられると思います。川の水の

          川村曼舟 作 嵐峡之夏

          川村曼舟作 燕子花図

          川村曼舟 作 (Kawamura Mansyu) 燕子花図 (Iris Flowers)     ちょっと季節は過ぎてしまったのですが、涼しそうな作品を紹介します。     川村曼舟作「燕子花図」です。一見、簡単な構図で、売り絵かと考えてしまいます。ただ、花弁の青の発色は素晴らしく、ひょっとしたら「ラピスラズリ」が岩絵の具の原材料ではないかと考えています。また、燕子花図には池の水も一緒に描かれることが多いのですが、この画はあえて描かれず、表装の中回しで水を表現しているのかも。

          川村曼舟作 燕子花図

          川村曼舟作 「瀞峡新桟」

          川村曼舟 作 (Kawamura Mansyu) 瀞峡新桟 (Raft flowing through Doro Canyon)     皆さん、こんにちは。連日、猛暑が続き、大変ですね。少しでも涼しい気持ちになってもらおうと、この作品を選びました。     川村曼舟作「瀞峡新桟」を紹介します。落款から川村曼舟晩年の作品でしょうか。静かな渓谷を流れる筏の姿を主題とした作品です。     瀞峡は奈良県、和歌山県、三重県を流れる熊野川水系 北山川上流にある峡谷で、昔から風光明媚な

          川村曼舟作 「瀞峡新桟」

          木島桜谷作 「大原路」

          木島桜谷 (Konoshima Okoku) 大原路 (Ohara Road)     今回は木島桜谷の「大原路」を紹介します。落款から推察すると、昭和初期の作品だと考えられます     青々とした松、白く咲く山桜、全体に明るい色調で春を表現しているような作品です。     あと、桜谷さんの空間認識力は凄いなぁと感心します。と言うのも、この構図、ドローンや鳥の目を持たないと書けない気がするからです。木島桜谷、描写、構図、空間認識、これら全てに秀でた画家だったんですね。  T

          木島桜谷作 「大原路」

          木島桜谷作 雨中鵁鶄図

          木島桜谷 (Konoshima Okoku) 雨中鵁鶄図 (Night Heron)     今回は木島桜谷の「雨中鵁鶄図」です。落款から推察すると、明治時代末期(明治40年ぐらいか)の作品だと考えられます。「鵁鶄」とは五位鷺のことのようです。     落款から明治37年頃の作品で「生」と記されているので、景年塾時代の作品かなと思っています。     凄く単純な構図で余白が殆どという感じなのですが、照明で黒い五位鷺が前面に出てくるような感じがします。また、後ろの背景の木のボカ

          木島桜谷作 雨中鵁鶄図

          梥本一洋 作(Ichiyou Matsumoto)初音Hatsune (first bark of a bird

          6月4日から7月31日まで京都文化博物館で「没後70周年 梥本一洋 優美なる日本画の世界」展が開催されます。そこで私のInstagramでも一洋さんの作品を紹介します。     梥本一洋 作「初音」です。一洋さんは山元春挙の画塾「早苗会」に入り、官展中心に新大和絵という技法で作品を出展しました。春挙逝去後、曼舟に弟子入りし、早苗会の中心的存在になりました。     初音とは(ウグイス・ホトトギスなどの)鳥のその年初めて鳴く声をです。ちょうど桜の咲く時期なのですかね。画も咲いて

          梥本一洋 作(Ichiyou Matsumoto)初音Hatsune (first bark of a bird

          川村曼舟 作(Kawamura Manshu)蓬莱山(Utopian landscape)

             今回は川村曼舟作の「蓬莱山」を紹介します。 「蓬莱山」とは中国の理想郷のことです。 「蓬莱山」は曼舟さんお得意の画題で、沢山の作品を描いています。仙人と楼閣が描かれています。仙人は小さいのですがしっかりと描かれて見事です。構図も近景、中景、遠景がきっちりと描き分けられ、近景では濃い色彩を、遠景の山々には薄い色彩を用いながら霞を加えることにより遠近感が生じます。  This time, we will introduce "Mt. Horai" by Manshu Kaw

          川村曼舟 作(Kawamura Manshu)蓬莱山(Utopian landscape)