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この絵はこの詩から生まれました ──詩の世界をアートに [第50回]
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題雑画其八 絵を見て その絵に詩を書きつけた 第八編
橋廻緑水斜 橋をめぐりて 緑水ななめに
春樹隔煙霞 春の樹は えんかをへだつ
隠処誰云浅 いんしょ 誰が浅しと言うや
千峰只一家 千峰 ただ一家のみ
高啓
橋は曲がりくねって 青い谷川の水も斜めに流れる
かすみの向こうに春の樹
わび住まいを 誰が里に近いというのか
無数の峰々のなかの 一軒家
*絵を見て、その絵に詩を書いた高啓。
その高啓の詩を見て、絵にしました。
元々の絵をぜひ見てみたいものですが、
私は詩を忠実に絵に置き換えているわけではないので、
たぶん、かなり違うイメージでしょう。
古典の水墨画を、現代のデジタル画で描くという試みを、
このところ続けています。
そっくり模写するのではなく、一部モチーフ
(S字形の水の表現、層状に描く山々など)
を取り込み、
現代の絵画に仕立てるのは、楽しい作業です。