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わたしの好きな詩 ──心に静かに染み渡ります [第32回]
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門限Ⅰ
あなたが隠し
しまい込んでいるものは出てくる。
息をつきたくて
ときおりその主(ぬし)に無断で。
門限Ⅱ
影のまま
かすかなしぐさをひとめぐりさせて
あなたの嘘は帰る。
あなたに気(け)どられないうちに。
木坂 涼
*いままでの山村暮鳥や丸山薫の男くさい詩とは全然違う
女性の世界の詩です。
ウイットというかユーモアというか、お洒落な詩です。
なにか化粧品の匂い、繊細なレース模様のように、
女性のこまやかな感性の世界です。
タイトルと詩の内容との関係など、
しばらく考えないとわかりません。
やはり男と女では、あつかうテーマ、関心の方向が
180度異なるとおもいます。