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この絵はこの詩から生まれました ──詩の世界をアートに [第38回]
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偶睡 ぐうすい
竹間門掩似僧居 竹間 かどとざし 僧のすまいに似たり
白豆花疎片雨餘 白とう 花まばらに へんうののち
一榻茶煙成偶睡 いっとうの茶煙 ぐうすいをなす
覺来猶把読残書 さめ来たればなおとれり 読み残せし書
高啓
竹やぶのなかで門をしめているので 坊さんのすまいみたいだ
にわか雨がぱらついて 白豆の花がちらほら
茶を煮る煙がただよう長椅子で うたた寝し
目が覚めたら 読みかけの本をまだにぎっていたよ
*偶睡=昼寝、うたた寝
片雨=とおり雨、にわか雨
榻=とう=長椅子、カウチ
まったり派の代表的詩人高啓の作品です。
回りにあるものは、竹林、小雨、花、茶の香り、
そしてカウチで読書とうたた寝。
我々現代人には、一服の清涼剤です。