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メモ:8月の日経平均暴落の振り返り

振り返り

今更だけど、8月5日の日経平均暴落を振り返る。
8月の暴落では、3営業日前の8月1日の38781円から、5日には31456円までと2割も日経平均株価が下落した。

現在(9月19日終値)の株価は、37724円である。

8月1日と比較して、3%程度しか違わない。

つまり、8月5日の暴落は、ほとんどリカバーしたということだ。

日経平均 株価

8月のメモでは、株価暴落の原因として、以下の4つの要因挙げた。

  1. アメリカの景気減速への懸念

  2. 円高

  3. 中東情勢

  4. ヘッジファンドのカラ売り


これらの要因のうち、1、2、3は、主要マスメディアが解説していたとおりである。

今振り返ると、マスメディアやネット記事がいってたことは、全部間違っているやんけ!

現段階で、株価が戻ったことを考慮すると、1,2,3の原因は、除外できる。

1.アメリカの景気減速への懸念
アメリカの景気減速への懸念については、まったく解消されていない。
むしろ、FRBが18日に0.5%の利下げを実施したように、景気減速の懸念は、FRBが利下げをするほど大きいままだ。それにもかかわらず、利下げ前に日経平均株価はすっかり値を戻している。
つまり、アメリカの景気減速への懸念は、8月の日経平均暴落の原因ではない。

2.円高
円高について、8月5日のドルは146円、9月19日は144円であり、ほとんど変わらない水準だ。
円高が原因であれば、円の為替相場がほとんど同じなのに株価が戻っているはずはない。円高は、8月の日経平均暴落の原因ではない。

ドル 円 チャート


3. 中東情勢

中東情勢は、より緊迫している。
9月17日に、レバノンでヒズボラのポケベルにイスラエルが爆薬を仕込んで、遠隔で爆破させ、3000人の構成員が負傷したとされる。

中東情勢は、8月より緊迫している。
だが、日経平均株価は17日のイスラエルの大規模テロを受けても、特に影響を受けず値上がりしている。

ここから、8月5日の暴落には、中東情勢はほとんど関係なかったと考えられる。8月のイスラエルのハマス幹部の殺害より、ヒズボラへの大規模テロの方が、死傷者も規模も大きいのだ。

8月の日経平均の暴落は、中東情勢の緊迫と関係なかったと考えられる。


4.ヘッジファンドのカラ売り

僕は、ヘッジファンドのカラ売りが8月の日経平均暴落の原因だと考えている。

そもそも、日経平均株価が、翌日には大きく値を戻しているのだ。動きが激しすぎる。

新NISAにより、一気に増加した個人投資家、この人たちをターゲットにしてヘッジファンド勢がカラ売りを仕掛けたのだろう。

実際に、新NISAで投資を開始した、たくさんの個人投資家たちが、パニックに陥り株を売却し、損失を確定してしまったようだ。


カラ売りのメカニズムは単純だ。
1.大量の資金で大規模に日本株の売りを仕掛ける。
2.急に値下がりを起こした日本株をみて、個人投資家たちがパニックになり売りを連発する。
3.個人投資家のパニック売りで、安くなった株価で株を買い戻す。

お金と環境さえそろっていれば、誰でもできる簡単なお仕事である。クリックひとつで数百億円の利益が出る。

だが、当然ながら、値下がりした株価を見て、パニックになって売ってくれる(愚かな)プレーヤーがいなければ、仕掛けたヘッジファンドが巨額の損失をたたき出す。したがって、合理的な投資家しかいないマーケットでは絶対に通用しない。だから、カラ売りをしかけるのは、危険なギャンブルだ。

ただ、2024年8月の環境は、通常とは異なるマーケットだった。
新NISA制度の開始をうけて、大量の個人投資家、それも経験の少ないプレーヤーが大量に流入していたからだ。
この環境をよく考慮して、「いっせーのーで!!」とヘッジファンド勢がカラ売りを仕掛けたのだろう。

おそらく、カラ売りをしかけるヘッジファンド勢は裏で繋がっている。彼らは数億円の年収を得る富裕層だ。年収億円単位の人間など、ぼくの周りにはいない。当然ながら、富裕層は富裕層で固まっているだろう。
であれば、彼らのなかでオフレコで、いつカラ売りを仕掛けるらしい、とかいう情報が出回っていてもおかしくはない。

日本の個人投資家勢は、見事にしてやられたということだ。


僕、個人の動き

僕の判断は正解だったようだ。

8月のNoteに記載している通り、
「株は売らない。買い増しあるのみ。」
という方針だった。

暴落に際して、買い迎えるほど賢くはなかったが、売るほど愚かでもなかった。単純に、ビビッて動けなかっただけとも言えるが、すくなくともヘッジファンドの養分にならずに済んだようだ。


まとめ


2024年 8月の株価暴落、ブラックマンデー超えの大暴落は、日本の個人投資家を刈り取るためにヘッジファンドが仕掛けたワナだった。

これから、日本の個人投資家が増加する局面で、しばしば同じワナが発動するだろう。

そして、マスメディアがおこなう暴落の原因の解説は、何ひとつあたっていないように見える。

年収数億円のファンドマネージャーがうらやましすぎる。
(2回目の人生は、金融業界に就職するわ)


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