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僕が診断士試験に合格できたのは、実力があったからではなく運がよかったから、である。

8月21日22日の週末は、中小企業診断士の一次試験でした。僕が受験したのはどうやら9年前らしく、ずいぶん時間が過ぎたなあ、と思います。

記憶は薄れているのですが、当時、合格するために心がけていたいことの中で、いまで活かしている考え方があります。それは個人的な話だけでなく、企業の事業計画を立てるときにも活かしているつもりの考え方です。

■合格を決めるのは僕ではない

もちろん合格したくて勉強していました。目標は合格です。しかし、どんなに頑張っても合格できるかどうかなんてわかりませんでした。出題するのは僕ではない。どんな問題をだすかを決めるのは出題者です。できる限りカバーできる範囲を広げるように勉強してきましたが、それでも苦手なところは残ります。その苦手なところが多数出題されたら……落ちるだろうと思っていました。つまり、僕の守備範囲の中の問題が多数出れば合格でいるけど、範囲外の問題が多ければ落ちるだろう、と思っていたのでした。

結果的に、できる問題が多数出たので助かりました。苦手だった経済学や経営情報システムで60点をキープできたのは大きかったです。あのときの僕の実力で違う年に受けていれば落ちていた可能性が高いと、振り返ってみると思います。

二次にいたっては、そもそもどうやって勉強すれば良いのかわかりませんでした。暗中模索、という言葉がぴったりです。何をどうやると点数がもらえるのか、全然わからないまま、勉強していました。

■自分が頑張ればできることに集中する

だから、合格できるかどうかは神のみぞ知る、くらいの気分で勉強していました。

もちろん合格したい。そのために頑張っているのだというのは前提ですが、自分が心がけたのは「自分が頑張れば達成できる目標を立てて実行する」ことでした。

どんな目標にしていたか具体的には覚えていないのですが(苦笑) たとえば、「毎日財務の問題を2問解く」「今週末までに、TACの答練にあわせてその科目の過去問5年分を解く」「間違えた問題を集めて週末に精査する」なんて感じだったと思います。とにかく、自分がやるかやらない、のレベルに落としてそれを日々の目標にしていました。

■努力は報われるとは限らない

「努力は必ず報われる」と言う人がいます。よほど運の良い人生を歩んできたのだろうと思います。努力したから必ず成功するなんてあり得ません。レベルの高いことにチャレンジすればするほど報われないことが多くなります。

でも「だから努力しても無駄」とはならないと思っています。だってですよ、頑張っても報われないかもしれませんが、報われるかもしれないです。しかし、頑張らないと100%報われません。どっちが良いですか、という選択です。100個の問題の中から10個出題します、と言うテストで、80個完璧にしていても残りの20から出題されたら不合格になるでしょうし、10個しかやってなくてもその10個が出題された合格します。でも、1個も準備していなければ確実に不合格です。

とりあえず、自分がやることところまでやってあとは運を天に任せるしかないのが世の中だ、と思っています。

■だから事業計画などでも

売上を10%伸ばすや利益を3倍にするなど、目標をいろいろあります。しかし、社会環境によってそれば実現できるかどうかはわかりません。それよりも、営業提案の件数を○○件行う、段取時間を○○減らす、といった現場の努力で達成できるレベルにして、それを目標にした方が動きやすい、と思います。僕はいつもそのことを伝えるようにしています。

もちろん、利益が出なければ企業は持続できないですから、そのことを忘れてはいけないとは思いますが、まずは具体的にこれをちゃんとやっていけば利益がでるはずだ、と思えることに愚直に取り組み、それで達成できなければ取り組み内容を修正して次に進む。「必達」などの精神論を唱えるよりもよほど実効性が高い、と確信しているのは、あの試験勉強を経験できたからだと思っています。

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