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修善寺温泉の中の修禅寺の魅力

修善寺プロジェクトに参画している中郡と申します。ちゅうぐん、と読みます。現在、東京都内の会社に勤務しつつ、中小企業診断士として(ちょっとだけ)企業支援や執筆などの仕事をしています。
修善寺プロジェクトの発足経緯は、前回、リーダーの橋本さんが書いてくれているので省きますが、

僕自身が参画したのは、「地域支援」にいつか関わってみたかったからです。これは僕が診断士を志した動機と密接に関わります。
(僕の動機はここに書きました)

前年に発足した「南伊豆支援」の際は、諸般事情があって参加できませんでした。翌年、某氏より
「南伊豆はやらなかったんだから、修善寺はやるよね」
との誘いを受けて、合流したのです。

そんな経緯もあり、2019年1月、ヒアリングで現地に赴く前に個人的に修善寺温泉に泊まりに行きました。名前はよく知っていましたが、訪れるのは初めて。行ってみたらいくつか「そうなんだ!」と驚くようなことがありました。

地名は「修善寺」なのに寺院の名前は「修禅寺」だと、現地に着くまで気づきませんでした。宿にチェックインして、観光案内パンフを見て気づきました。確か宿の方に
「修禅寺は『禅宗系』の宗派(曹洞宗)なので『禅』の字を使うようになった」
と聞いたような気がします。

それで翌日、階段を上って寺院の中に入ってみると、弘法大師(空海)の像がありました。

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空海は「真言宗」の開祖です。普通、曹洞宗のお寺にまつられてはいないはずです。さらに振り返ると、お護摩の受付らしきものを見つけました。曹洞宗には護摩供養はないはずです。疑問が頭の中を駆け巡ったので、近くの寺務所でパンフレットをもらって読んでみました。

すると修禅寺は、空海によって開創され当初は真言宗だったこと、鎌倉時代に臨済宗に改宗し、さらに室町時代に曹洞宗に改宗したこと、少し離れた場所に「奥の院」があり、そこは空海が修行をした場所であること、などがわかってきました。

また、ホームページを見るとご住職の法話の中に、

「一般的に曹洞宗には、護摩行法は伝わっておりません。しかし真言宗高祖弘法大師空海を開祖とする修禅寺には、代々『修禅寺護摩』という行法が住職だけに伝わっています。平成二十七年までは、年一回の護摩供養を修行しておりましたが、平成に十八年度より、修善寺温泉旅館組合が施主となり、年四回(春・夏・秋・冬)の護摩供養を修行しております。」

との一文を見つけました。これでようやく僕の疑問は解けました。

と、仏教に興味がない方にはどうでもよさそうな話を書いてきましたが、逆に言えば、仏教に興味がある人にとって、こんなに面白い歴史を持ったお寺はそうあるものではないのです。少なくとも僕は、曹洞宗の寺院で護摩供養をおこなっているところを知りません。

プロジェクトが始まってから地元の方数名に質問してみたのですが、修禅寺の歴史を事実としては知っていても、それが珍しいとは思っていないようでした。つまり何が言いたいかと言えば、
「地元にとっての当たり前は、外から見ると当たり前ではない」
ということです。

「地域支援」などと言いますが、地域で何か新しい取り組みをする場合、その地域に根ざしたやる気のある人がいなければ、事は動きません。よそ者がわーわー言っても動かないものは動かない。やはり、地元の人の熱意にかなうものはないと思います。しかし、外からの視点があるから、地元の人が見逃している魅力を発見できるのではないかと考えています。

修禅寺プロジェクトに当てはめれば、地元の熱意ある若者が集っている「コトコト企画室」があります。彼らが中心になって、新しいムーブメントを起こしていければといいと思います。僕らは「よそ者」として、外部の視点からそれをサポートしていきたい。一応、中小企業診断士としてのスキルもノウハウも持っています。それを活かして、いい形で支援を続け、成果を出したいと思っています。

*一応、最後に、自己紹介らしきサイトをリンクしておきます。今後も時々、こちらのマガジンに書かせていただくので、よろしくお願いします。


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