進学校→浪人→美大油画→美術まったく関係ない仕事、と一貫性のない人生を送りつつおたくをやっています。転がり続けた先に将棋がありました。

進学校→浪人→美大油画→美術まったく関係ない仕事、と一貫性のない人生を送りつつおたくをやっています。転がり続けた先に将棋がありました。

最近の記事

三間党級位者、バレエ山に登りはじめる。

 きっかけは、「LINEマンガ」で「絢爛たるグランドセーヌ(Cuvie)」という漫画を読んだことだった。    絢爛たるグランドセーヌはクラシックバレエを題材にした漫画だ。アプリ内でたくさん配られるチケットを使ってさくさくと読むことができたため、軽い気持ちで読み始めたのだが、これがまあ面白い。題材はバレエだが話の組み立てはさわやか真っ直ぐなスポ根もので、あっという間に最新刊まで読んでしまった。  グランドセーヌの魅力を存分に語るとそれだけで一記事になってしまうのでここでは割愛

    • 山本四段

      • ヒーロー(多分、きっと)現る。

        ※以下は、文春将棋様の「書く将新人王戦」二期に応募していた文章です。残念ながら入賞はのがしてしまいましたが、せっかくなのでこちらで公開いたします。実は原文から2000字近く削っているため、かなり駆け足になってしまったのですが、そのうち原文もこちらの記事に追記する形で載せようかなと考えております。なお、まあまあ気持ち悪いので、できるだけ深夜に読んでください。 (追記:note公開にあたり、字数の関係で漢字にしていた部分を一部ひらがなに開き、改行を増やしました。)  2020年

        • 推しがNHK杯に出た

          推しがNHK杯に出た。振った。勝った。 完全にエモから産まれたエモ太郎になってしまったので、アツいうちにこの気持ちを書き留めておこうと思う。 2020年7月5日、NHK杯将棋トーナメントにて近藤誠也七段対山本博志四段の対局が放映された。二人は同い年で仲も良く、以前湾岸将棋教室のイベントレポートにも書いたとおり、何千局と練習将棋を指してきた間柄だ。3年早くプロ入りし、先日にはB級1組への昇級を果たした期待の星である近藤七段と、その背中を追いかける格好の山本四段。山本四段がNH

          オンライン指導対局体験記

          甲斐日向将棋教室さんで山本博志四段のオンライン指導対局が開催されるということで、さっそく受講してきた。コロナ禍で次々始まったオンライン指導対局だが、結局どうなの? 普通の指導対局と違うところはあるの? と気になっているかたも多いと思うので、流れや普通の指導対局との違い、気をつける点についていくつか書いていきたい。 なお、私もオンライン指導対局は今回の山本四段と、高橋和先生に多面指し平手でボコられた回(つらい)(どうして……)しか経験がないため、これから回数を重ねるなかでまた異

          オンライン指導対局体験記

          二十歳過ぎてある日突然将棋にハマったおたくの話④【終】

          山本四段がさっぽろ東急将棋まつりに出演することを知ったのは、ねこまどで別のイベントに出た帰りのことだった。参加客の中にいた知人との打ち上げ中に、イベント中ほとんど見ていなかったTwitterをざっと確認して知ったのだ。 日程は8月12日・13日。その時点でひと月前を切っていた。 「え、ちょっと、さっぽろ将棋まつり出るって……」 わたしは悲鳴をあげた。完全に不意打ちだった。 将棋界のイベント告知は、バンド界隈やメジャーアイドルと比べるとかなりギリギリである。宝塚はなんと年単位で

          二十歳過ぎてある日突然将棋にハマったおたくの話④【終】

          二十歳過ぎてある日突然将棋にハマったおたくの話③

          ※おそらくいつ読んでも気持ちが悪いので、お好きな時間に読んでください。 将棋を好きになって3年目の秋。仕事を終えたわたしは、四ツ谷駅からねこまど将棋教室への道を爆走していた。朝、すべてが面倒くさかったので、すっぴんに眉毛だけ描いてあとは眼鏡とマスクでごまかしていたのだが、そのために走ると眼鏡が鬼のように曇った。 その日は「平手初心者のためのノーマル三間飛車講座」第1回が開講される日だった。講師は山本博志当四段(当時はデビュー戦前の新四段)だ。 棒銀の次に習った戦法が石田流

          二十歳過ぎてある日突然将棋にハマったおたくの話③

          ‪二十歳過ぎてある日突然将棋にハマったおたくの話②‬

          ※「将棋教室に通って指し始めてみたよ」編です。予定ではひと段落くらいで済ませようと思っていた内容ですが、先日、将棋の森を主催し、講師を務めている高橋和先生が東京将棋記者会賞を受賞されたことを受け、かなりボリュームアップしてお届けします。2というより1.5に相当する内容で、当時のことを思い出しながら書きました。森はいいぞ。 生まれて初めて「将棋教室」というものに足を踏み入れることになったわたしは、どえらく緊張していた。 将棋の森は吉祥寺にある。まず、吉祥寺という街からして完

          ‪二十歳過ぎてある日突然将棋にハマったおたくの話②‬

          二十歳過ぎてある日突然将棋にハマったおたくの話①

          もしおたく遍歴を書くおたく履歴書があったとしたら、間違いなく面接官におたく歴のとっ散らかり具合を突っ込まれるであろう人生を送ってきた。 いや、おたく履歴書なんてものはないし、そもそもいったいなんの面接なんだ。与太はさておき、わたしは小学校中学年くらいのころにおたくを自覚してからいまに至るまで、いろんなジャンルを渡り歩き、ときには同時進行してきた。漫画、アニメ、ゲーム、V系バンド、宝塚、女子アイドル、2.5次元舞台、LDH、そして将棋。 おたくであればわかると思うが、上に挙げた

          二十歳過ぎてある日突然将棋にハマったおたくの話①

          おたくが湾岸将棋LIVEに行って大興奮した件【後編】

          おたくをやっていると、毎日少なくとも一度は呟く言葉がある。 「非課税の五億円がほしい」 おたくはとにかく金がない。金がないったらない。それに伴って時間もない。 テニミュ(ミュージカル「テニスの王子様」のこと)に通っていたときは、ひと月ある東京公演期間中、職場最寄り駅と水道橋駅(会場最寄り)、自宅最寄り駅と水道橋駅、それぞれの区間の回数券を買って使っていた。通勤定期券を買ってもぎりぎりペイする頻度で通っていたのだが、職場から直行するときと自宅から向かうとき、両方あったから泣

          おたくが湾岸将棋LIVEに行って大興奮した件【後編】

          おたくが湾岸将棋LIVEに行って大興奮した件【前編】

          湾岸将棋教室という将棋教室がある。 江東区は豊洲。一見超ハイソなこのエリアを主軸に開催され、会員限定のマンツーマンレッスン、プロに自分の棋譜を講評してもらえる振り飛車研究会など、他にない企画の数々を持ち味にしている教室だ。 さて、その湾岸将棋教室には、「湾岸将棋LIVE」というイベントがある。ライブ、と冠してはいるが内容はオーソドックスな席上対局を中心にした催しだ。 特筆すべきはその近さである。 その勇気があれば、なんと記録係を務める棋士(参加棋士は三人いて、二人が対

          おたくが湾岸将棋LIVEに行って大興奮した件【前編】