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水素的カラーズオブドリーム


難しい今日だからこそ

前田薬局の隣にトモズさんが開業する難しい今日。

エネルギーの世界でも同じです。
特に日本は石炭火力さんに老骨鞭打って頑張ってもらう一方でCO2排出量半減、カーボンニュートラルを実現しなければいけない。前田薬局のおじさん、会社の環境担当の皆さん、そのご苦労たるや・・・。

ただフランスの哲学者アラン先生曰く「悲観は感情。楽観は意志」。明日どうなるか神ならざる身にはわからない。だったら楽観するほうが得な気もします。世界が直面する気候変動問題とて同じ。克服に必要なのは意志。人類の意志。なかでも「究極のエネルギー源」水素をどこまで利用できるかは大きなカギとなるでしょう。

本連載の初回は七色の虹の夢ならぬ五色の水素をご紹介です。

五色の希望

輝度の順番でいきましょう。

ホワイト水素、ピンク水素、ブルー水素、グリーン水素、グレー水素と色分されています。

「え、でも水素は水素でしょ?」
そのとーり!ちがうのは「つくられかた」です。

ホワイト水素:石油や天然ガスのように地中に埋蔵されている水素です。そもそも地中に水素が水素としてあることが分かったのが最近のこと。利用するには天然ガスと同じように掘削して吸い上げる必要があります。まだ実用前。

ピンク水素:原子力発電の電力で水を分解して生成される水素です。なぜ「ピンク」なのだろう・・・。

ブルー水素:天然ガスや石炭からつくられる水素です。製造過程で発生するCO2は回収されて地中に貯蔵されるというのが「ブルー」のミソです。

グリーン水素:太陽光発電などの再生可能エネルギー由来の電力で水を分解して生成される水素です。CO2フリー。

グレー水素:ブルー水素と同じく天然ガスや石炭から取り出されますが、その過程で発生するCO2は大気に放出される点がブルーとのちがいです。

それぞれの役割

当面地下に眠っているホワイト水素は置いておくとして、各色の水素にはそれぞれの役割があります。

最も安価なグレー水素は水素利用拡大の先兵役が期待されます。利用が広がればよりCO2係数の低い水素に置き換えていく道も開けます。

ブルー水素は生成簡単。今のところグレー水素に次いでお手頃です。もっとも地中貯蔵されたCO2は時間とともにある程度大気に漏れ出してしまうのが難点。

グリーン水素はCO2フリーですが今のところお値段もそれなり。もっとも大規模再生可能電力を利用すれば規模の経済が働きますし、電気分解技術はまだまだ進歩の余地がありますのでいずれ主役に躍り出ると思います。エース候補!

さて、一口に水素といっても様々です。石油や天然ガスも成分によって多様に分類されますが、「つくられかた」によってお値段やCO2係数が変わってくるのが水素のひとつの特徴です。

では初回はこのへんで。次回は来月になります。乞うご期待。

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