さて、前回中国の水素戦略についてお話しました。 グリーン水素に特化し、かつ主要都市にパイプラインで水素を供給するという壮大な計画。今回、この隣国の野心は日本にとって何を意味するのかを「再エネ技術少史」をたどりながら考えてみましょう。 太陽光発電の始まり再エネのスタートは太陽光発電でした。 太陽光発電が将来のグリーンエネルギーのカギだと目され始めた頃、世界の太陽光パネル市場を席巻していたのは日本企業でした。私が欧州に住んでいた2000年代初頭は「太陽光パネル=日本企業」の時
中国は2021年に2035年までを実施期間とした「水素エネルギー産業発展の中長期計画」を発表している。 米、EUそして日本の水素戦略と比べても顕著な特徴が一つある。該当部分を引用しよう。 「再生可能エネルギーによる水素製造を重点的に発展させ、化石エネルギーによる水素製造を厳格に抑制する」 前回、水素の色別のちがいを説明したが、中国はグレー水素のみならず、ブルー水素(化石燃料を水素に改質し、その過程で発生した二酸化炭素を地中に貯蔵する)も否定し(「厳に抑制し」)、もっぱら
グリーンウォッシングとは みなさんこんにちは。 今回は今話題のEUグリーンウォッシング指令を取り上げます。 「グリーンウォッシング」とは一般に実態を伴わない環境訴求のことです。例えば斎藤幸平さんは、季節ごとにデザインを変えて登場する「エコ」バックになんの環境的意味があるのか、と「エコ」の濫用に警句を発しています。実際、エコバッグを頻繁に買い替えるなら、レジ袋を使ったほうが環境に優しい可能性は十分あります。 「ウォッシング」という言葉。実態を隠蔽するという意味で様々な
難しい今日だからこそ前田薬局の隣にトモズさんが開業する難しい今日。 エネルギーの世界でも同じです。 特に日本は石炭火力さんに老骨鞭打って頑張ってもらう一方でCO2排出量半減、カーボンニュートラルを実現しなければいけない。前田薬局のおじさん、会社の環境担当の皆さん、そのご苦労たるや・・・。 ただフランスの哲学者アラン先生曰く「悲観は感情。楽観は意志」。明日どうなるか神ならざる身にはわからない。だったら楽観するほうが得な気もします。世界が直面する気候変動問題とて同じ。克服に