インサイド・アウト 第11話 幾望の月(4)
降りそそぐ穏やかな陽光と窓ガラス越しに伝わる冷気で、僕は気持ち良く目を覚ました。久しぶりの爽快な朝だった。ベッドの脇のLED時計には『AM5:30 5/7(Thu)』と表示されている。それは、ゴールデンウィークが終わり、仕事や学校に行かなければならない憂鬱な日が始まったことを意味していた。
だけど、僕にはもう、関係のないことだった。
横では、左右対称の顔の女が安らかに寝息を立てている。
昨日、あれから僕たちはすぐに眠りに落ちたようだった。その証拠に、僕は衣服を身