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無心の千切り

ご飯を作るのは嫌いじゃない。むしろ好き。

子どもの頃から謎に包丁を使う事が好きで、誰に頼まれても指示されてもいないのに、日曜日になれば当時あった近所のダイエーの朝市に行き箱売りの魚を買ってきては捌いたりしていた。しかも文化包丁で。

あとはすぐに口に放り込めば良い苺などでさえいちいち我流の飾り切りを施し、皿に並べひとまず「よしっ」と納得してから食べていたり。(変な子)

本当に何がそうさせてたのか、自分でも不明だ。
ちなみに母にあれこれ教わった記憶はあまりない。

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何かを切るという行為の中で専らハマり続けているのが「千切り」だ。

今の時季なら大根。横に等分に切り、皮を剥き縦に薄切りにする。それをズラーーーっと並べ端から無心で細切りにしていく。

しっかりとした繊維と瑞々しさが重なって、何とも言えぬ爽快感。切ってるだけなのに“シャキシャキ感”を味わうことになる。

そうして無の境地で作り上げた千切りの山。
私はその白い頂に、淡路島で作られている自凝雫塩(おのころしずくしお)と何かしらの植物油(ごま油やオリーブオイル)をかけ、シンプルすぎるほどシンプルに食べている。

冬大根の甘味が塩気で引き立ち、無限に食べられるのではないかと感じながら本当に無限に食べている。

ちなみに生の大根は胃の中の熱を取ってくれるので、食べ過ぎた時には最適な食材。騙されたと思って生の大根を摂取する生活をしてみてもらいたい。
本当に胃がスッキリするから。

あ〜。
これを書いている今も既に千切りをしたくなっている。切れ味の良い包丁のトントンという音と手に伝わる感覚はストレス解消にもうってつけなのだ。




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あーもん
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