柔術 プロレス 筋トレ

1.柔術

社会人になってから運動習慣がなくなり、10年ほどほぼ毎晩盛り場で飲酒する暮らしをしていたが、コロナ禍で家に籠もるようになり、ブクブクと肥ってしまった身体を引き締めようと2年前にブラジリアン柔術をはじめた。

道場が自宅から徒歩5分のところにあり、仕事の都合が無い限り毎日練習をしている。
学生時分に10年ほど剣道に勤しんだ経験から1~2年程度の練習で技術が身に付くはずがない、という心持ちで先達との力量の差を苦にしなかったのが幸いして、柔術の面白さを理解する最初のハードルは超えられたように思う。

柔術村の因習として力量のある人間にしか発言権が無いということを薄々感じており、白帯風情が何を心得顔で発信しているのだという謗りを受けたくないと思っていたが、入門初日から何のこだわりもなく柔術体験記を書くような人間を何人も見てきたのと、自分ごときが何かを書いても業界に何の小波も立つまいと己の分を自覚したので、折々思うことを備忘録も兼ねて書くことにする。

2.プロレス

柔術をはじめる前からプロレス観戦を趣味としていた。
陰湿なパワハラに心を病んで寝込んでいた折、海外の難病の少年がWWEのShinsuke Nakamuraの入場に歓喜するという動画を観て不覚にも号泣してしまい、そこから家人が訝しむほどの熱量でハマりこんでいった。
コロナ禍で観戦を続けるのが難しくなり、段々と熱が冷めてしまっていた。

今年の春に自宅の近所に草プロレス団体がメンバー募集の貼紙をしていると柔術道場の同輩から教えてもらい、柔術で身体も絞れてきたことだし一般的な社会人の平均より身体能力も維持できているだろうという慢心もあり早速練習に参加したが、苦戦している。
受け身をダメージなく、綺麗に取るために身体をコントロールする必要があるのが難しく面白い。
柔術をやっていないままスタートしていたら基礎の運動で挫折していたであろうことは容易に想像がつくので良いタイミングで始められたと思う。

3.筋トレ

柔術をはじめてから1年半で84kgだった体重が70kgまで落ちた。
最初の半年くらいは体重が落ち無かったが、基本的な動作に不自由しなくなるくらい筋肉が付いたのかそこからスルスルと体重が落ちていった。
脂肪が落ち、競技に必要な筋肉は付いているので自分で見ても均整の取れた身体になったな、という実感がある。

プロレス的な見せる身体を作ろうと思いたち近所のジムに入会してフリーウェイトをはじめた。
自分の能力の向上が自覚しにくい柔術と違い挙上できる重量の増加が目に見えて判る筋トレはモチベーションを維持しやすい。

こちらもすぐに身体が大きくなるという幻想は持っていないので地道に続けて体の変化を楽しみたいと思う。


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