日記 架純はそんなこと言わない
4/22(月) 日記
チャーミング姉さんアオイさん(仮名)とランチ。
会社の近くの定食屋さんで焼き魚を食べた。
文化通信に求人が出ているので、もしかして辞める、、?と聞かれる。
業界内の人の動き、文化通信見ればわりと分かっちゃう。
まだ辞めません、と答えた。
我々のチームはリーダーのおじさん、リーダーじゃないおじさん、仲良し同僚ミヤモトさん(仮名、最近お洒落に目覚め始めた)、私の4人編成。
おじさんふたりは辞めないだろうし、私もまだ辞めないし、現状人手が足りてないわけでもない。ということはつまり、、?!と、名探偵アオイさんはミヤモトさんの退職が導き出していた。
最近転職したプロデューサーのおじさんからも「求人見たけど誰か辞める?もしかしてきみ?」と連絡が来て、うちのチームで辞めるとしたら確実に私だと思われてるのウケる。
アオイさんに朱音ちゃんだと思った、悪い意味ではなくあなたとどまらなそうだからと言われ、今年のスローガンを「一時停止」にしたことを思い出した。あまりに直感で動きすぎるから。
誰かが「こんな仕事」と言って放り出した諸雑務やメイン業務ではないから誰も手をつけないけれど確実にやらなきゃいけない業務、私たちそういうものを無視しないから笑顔で受け取って、そうやって少しずつ摩耗していきますよね、という話をした。
あなたはこんな仕事やらなくていいんだよ!と言われるたびに、え〜じゃあ誰がやるんですかぁ♡また別のだれかに押し付けるんですかぁ♡の顔をしながら(たまに口に出しながら)やる、きっとそれは正しさでもあるし正しくなさでもあるねと思う。
仕事ができるというのはそれはやっぱり才能だよと言われ、本当に本当に本当に違いますと答えた。
そうだとしても、そう見えている時点でそれは才能!と笑ってくれる。嬉しさよりもやるせなさが勝つ。
私には死ぬ気で何かを頑張って泥臭さで勝ち取る、みたいな経験がなさすぎる、自分の説得力と根拠のなさにいつまで経っても負い目を感じる。
サークル時代、やってるふりだけが上手い友人のことをずっと信用していなかったのだけど、私が私を信用できないのはつまるところそういうことだと思う。
生きづれ〜〜〜〜〜!でもきっとみんなそうだよね〜〜〜〜〜〜!
今度会社で新事業お披露目パーティーがある。
が、本当に仕切りが杜撰で心配になるね、、という話をする。
みんな他責で被害者意識ばかりが強すぎる、、と頭を抱えた。
本当は加害者であることの方が多いのに。加害者である自覚と覚悟が足りなすぎ〜世の中〜と言ったら、アオイさんにあんたいいこと言うわねと褒められた。
ランチ後、そのパーティーのマニュアルと進行台本を見たら受付担当者の欄にひとりだけ名前ではなく「◯◯チームアルバイト」と書いてあって尋常じゃなく怒ってしまった。失礼すぎる、名前で書けよ。
本当に失礼、身内にこの対応する人間が外できちんと出来るわけがない、丁寧じゃない人間好きじゃないんですよね信用できないから、と早口でミヤモトさんに捲し立ててしまい、ミヤモトさんは本当だよねひどすぎるよねとずっと頷いてくれた。
誕生日が近い同僚がいて、今欲しいものは?という話をする。
あなたは?と聞かれたので「権力、あと土地と非課税の50万/月」と答えた。本音。
それこないだ有村架純も言ってたわ!と笑われ、マジで絶対にどう考えても言ってなくてゲラゲラ笑った。
言わないだろ有村架純はこんな低俗なこと(と思ったら番組の企画内コント?的なやつで言ってたらしい。言わせたかったんだね、有村架純に「権力」って)
夜は早稲田松竹で『天然コケッコー』を見る。
前に見たのは中学2年生の時だから14年ぶり、映画館で見るのは初めてだった。
好きな映画は?と聞かれたら『ちょっと思い出しただけ』『天然コケッコー』『百万円と苦虫女』と答えているのだけど(次点で三宅唱作品と『佐々木、イン、マイマイン』『ハルフウェイ』)、大人になってから見た『ちょっと〜』以外はどちらも10年以上前に一度しか見たことがなかった。
あの時に感じたときめきとか感動とかも今見たら薄れてしまうかも、と少し怖くなってたけどそんなことなかった。好きなものはずっと好きだ。
「もうすぐ消えてなくなると思やあ、些細なことが急に輝いてみえてきてしまう」というコピーが大好きでずっと覚えていたのだけど、本編の中で聞くとよりいっそうグッときた。
有限の中でしか生きられないことに毎度毎度打ちひしがれてしまうけど、私たちきっと有限の中でしか美しいものも愛しいものを見つけられないね
全米が泣いたものなんて興味ないあんたが笑ったものだけ知りたい #tanka