
日記 烏龍茶では口説かれない
3/11(月) 日記
仕事終わりに仲良し同僚ミヤモトさん(仮名、嘘と隠しごとがウルトラ下手)と久しぶりにサシご飯。
先週ミヤモトさんと会議室を私物化して雑談(兼仕事)をしていた時に、軽くジャブを打ったら隠しきれずに転職ムーブを醸し出してきたことをきっかけに今回のサシご飯の開催が決定。
今回も当たり前のようにお店を選んでもらい、当たり前のように予約をしてもらう。
何一つやらなくてごめんなさいの気持ちを込めて「予約はこちらでやりますよ!」と伝えたのだけど、「大丈夫だよ!俺店に電話するの大好きなんだよね!!」と返ってきて怖かった。
は?怖、と言ったらしゅんとしていた。
赤坂の24時間営業の韓国料理屋に行く。
珍しく烏龍茶を頼もうとするミヤモトさんにお酒飲まないんですか?と聞くと、大事な、真面目な話をするから今日は飲まないとのこと。
え、口説こうとしてます?と聞いたら笑われた。
結論から言うと、ミヤモトさんの転職が決まった。
今のところ最終出勤日は5月末らしい。すぐじゃん。
転職が決まった旨を伝える時、何度も烏龍茶に手を伸ばしてそれはそれは改まった空気を出すもんだから、もう一回やっぱり口説こうとしてます?と聞く。違った。
なんなら私にも転職ムーブが訪れ3月頭にひとつ受けようと思っていたところがあったのだけど、父のこともあってそれどころじゃなくなりすっかり忘れていた。
忘れるくらいだからそこまで熱量があったわけではないけど、ミヤモトさんがいなくなるのであれば話は変わってくる。私も一緒に辞めたいよ。
同年代で仲良しの派遣の子も契約満了で退社が決まっていて、どこに行っても好きな人間から辞めていくな〜〜
大事なものから順になくなっていくの、この世の真理か?
とは言えめでたいことなのでおめでとうございます!と拍手したら、でも俺ほんとうにきみに申し訳なくて、と切り出される。
マンパワー的にもメンバー的にもこれから全負担がきみに降り掛かる。
絶対ストレスフルな環境になるから、俺、3つ決めたことがあるのね、と言われ、
①未だかつて誰も見たことがないくらい完璧で究極なマニュアルを作る
②いつどんなときでも連絡できるようLINE24時間受け入れ体制を整え、遅くとも1時間以内に返信できるよう心掛ける
③呼ばれればどこにでも出向き、出張相談窓口を開放する
と力説されて膝叩いて笑った。完璧で究極なマニュアル、YOASOBIか?
ミヤモトさん、私のことが好きとかじゃないと成り立たないくらい優しくてウケる。恋じゃん。
でもなんか本当に、ここまで愛情持って接してくれる先輩がいなくなるって結構不安だし寂しい。
寂しいですよ、と言ったら俺もだよと言われる。いなくなるくせに!
ミヤモトさんは喋り続けるあまり料理に全く手を付けられていなかったので、箸休めのために私の小話もいくつか話す。
流石に言い出せず隠していたパン屋アルバイターである旨を「実は私去年の6月からパン屋でバイトしていて、、」と伝えると、「パン屋で!?バイト!?」と想像の5倍くらい興奮しながら復唱された。
そのあと、会社員兼パン屋アルバイターである事実をやたら気に入ってしまい、ことあるごとに「パン屋、、」と呟いて肩を震わせていて面白かった。
こんなに毎日一緒にいていろいろな話をしているのに未だに隠していることがあるなんて、私のそういうところに色気が出ちゃいますよね、と自己申告する。
優しいミヤモトさんは本当だね、底知れない女性だねとゆっくり頷いていたけれど、マジで聞き流すときの顔をしていた。

恐る恐る申告したら店員さんがバカデカい芋をたくさん持ってきてくれた。
結局アルコールなしで5時間半近く居座り、終電を逃したミヤモトさんはタクシーで帰宅。
私、人とアルコールなしで長時間トークを繰り広げるの得意かもしれない
この数日後に髪を切った。
去年の6月にパーマをかけて以来伸ばしていたので久しぶりのショート。
さすがにこの半年でありとあらゆる喪失に襲われすぎているので、邪気を払う意味も込めて散髪。
正直めちゃくちゃ似合っていてさすがにキュートすぎでは、、?と思っているのだけど、
父親も元恋人も(なんなら今まで道を違えてきた数多の人間たちも)もう見ることはできないんだな〜ニュー私のこと、と考えてたら悲しくなってきた。見続けろよ。
続編が決して作られないようにエンドロールはひとりで歩く #tanka