発達障害じゃないなら
発達障害の疑いから数ヶ月前に心理検査をした。
結果は発達障害ではなかった。
疑いの要因は
・感情からの衝動的な行動を抑えられない
・忘れ物、時間通りに行動ができない
衝動的な行動に対してはあまり自覚がないが、忘れ物や時間の注意欠陥が幼い頃から酷い。
学生の頃は毎日のように何かしら忘れ物をしていた。
毎日持っていく給食のお箸セットは前日に洗うことを忘れ、汚いことは承知の上であたかも洗ってあるかのように何日も同じものを使ったり、時には友人に割り箸をもらったりしていた。
給食を食べる前に少し落ち込んでいた。
もっと辛かったことは、中学生の頃、国語の授業で何かしら忘れると授業前にクラス全員座っている中で立たされること。
私はほぼ毎回立っていた。
「忘れ物をしている人のせいで授業を始められない」「忘れた理由を言え」
とクラス全員の前で怒られる。
忘れた理由なんて不注意しかない。
それは苦痛な時間だった。
もちろん忘れた自分が一番悪いが、気をつけても忘れてしまうことに対して授業の度に自分を責めて落ち込んだ。
授業が終わる頃にはよく頭痛がした。
今でもあの時間は鮮明に覚えている。
忘れ物をするから学校があまり好きではなかった。
小学生の頃は何も考えていなくて「忘れる」ことに対して苦痛に思っていなかったが、中学生になると思春期に入り周りの目が気になるようになり、
「みんなからどう思われているんだろう」「自分のせいで授業を止めてしまっている」という思いが頭の中でぐるぐると駆け巡っていた。
大人になった今も「忘れる」ことばかりだ。
もう辞めてしまったが、仕事に必要な物を毎日のように忘れていた。
イレギュラーな物はもちろん、いつも使う物も持ってこれない。
時間の管理も苦手になった。
いつも乗っている電車をなぜか間違える、余裕を持って出かける準備を始めたのに時間に間に合わない、集合の時間を間違える。
散々だった。
職業柄罰金があり、働いても実際にもらえる金額は減ってしまう。
自分が悪い、でもどれだけ気をつけても治らない。
他にも要因はあるが、「忘れる」ことに対してのストレスが強くなったことから「記憶する」こともできなくなってしまい仕事を辞めた。
長い年月「忘れる」ことに対して悩んでいることから、
これは絶対発達障害だろう、と自信があった。
そうでなきゃ「忘れる」ことの原因が自分自身の不注意だけになってしまう。
結局結果は何も該当せず、「ただの不注意の多い人」になった。
自分の苦しみに原因を作りたかった。
「○○だからこれが苦手」と自分が納得する理由が欲しかった。
これからも「忘れる」ことにストレスを感じながら生きていかなければならない。
やっぱり生きづらい。