資格学校は行政書士をどう考えている? その4
今日も資格学校にツッコんでいきますよー!
まずはユー●ャン終わらせましょうか
はい、というわけで今日は(今日も)ユー●ャンのサイトからツッコんでいきます。とは言うものの、囲み記事があとひとつあるだけなのでチャッチャと終わらせたいですね。
「学生から社会人、定年後を見据えた方にも」という記事
まあ、ユー●ャンのツッコミどころは多いといえど有限なわけで、あとひとつ囲み記事をやっつけたら終わりなんですが、これがまたなかなか歯ごたえのある文章でして。
行政書士は、幅広いステージで役立つ資格のため、
という一文で始まってるんですが、前も多分言いましたよね。行政書士の書くものに制限はないって。まあ、他士業が指名で「○○士は○○という書面を書きなさい」という風に決まってるもの以外ではありますが。
それを以て「幅広いステージで役立つ」と言えば言えるのかも知れませんが、これ、私がよく使う例えなんですが、「はい、司法書士はUSAを、税理士はカナダを、社労士はメキシコを領土とします!ほか北米大陸全ては行政書士の領土です!」と言われて、嬉しいですか?本当に幅広いんだったらどういうシーンで役に立つのかちゃんと述べて欲しいと思うのは私だけでしょうか?
就職活動を控える学生を始め、
これもよく言われることなんではありますが…まず事実として、東京都行政書士会の話では「行政書士は一般企業に就職してその企業のために行政書士業務を行うことができない」んですよね。
行政書士って都道府県行政書士会(単位会とも言われますが)がそれぞれ結構強い独立性を持っていて単位会によって温度差はあるんですが、この決まりは結構厳しいものなんじゃないかと思うんです。
桂雀太さんっていう噺家さんがいるんですね。
この方、行政書士なんですよ。一応上記のサイトを開くと行政書士としての問い合わせ受付ページも作る予定みたいです。工事中なので。
この方は桂米朝一門で、一門のほぼ全員が所属する株式会社米朝事務所に所属していました。しかし今は米朝事務所を辞めてフリーになっています。時期的にピタリタイミングが合ってるってわけじゃないんですが、米朝事務所所属っていうのも勤務の一形態だっていう事になってるなら、行政書士登録をするためにやめたんじゃないのかな~なんて思ってます。
もしご心配な方がいらしたらいけませんので述べておきますが、どの芸能事務所にも所属しない状態で噺家業が務まらないわけではありません。ちゃんと一門の人間として仕事も回ってきますし、この話を覚えたいと思うんなら師匠や先輩から教えてもらえます。
この方が米朝一門に所属したまま行政書士業務を行う方法はないかな…と考えてみたんですがいい知恵がうかびませんね。無理矢理絞り出すのやめておこう。
まあそんなわけなんで学生の就職活動に役立つかどうかは疑問ですね。会社から見て役に立たない資格を持っていても評価の対象にはならないでしょ?
企業にもいろいろあると思いますし、人事担当者にもいろいろいますから全部こうだ!とは言えませんが私が人事担当者なら、せっかく大学に行っているなら答えのない勉強をして欲しいです。どういうものを学んで、その結果どういうものを自分にとっての結論とするのか。
だから私が面接を担当していて、目の前の学生に「大学時代に頑張ったことはなんですか?」と問いかけて、「行政書士の資格を取りました!」と自信満々に答えたとしたら、私の中では「ああ、答えのない勉強から逃げて答えのある勉強しちゃったんだな」と評価すると思います。
だってそうでしょ?サラリーマンになってからだってスキマ時間見つけて行政書士ぐらいだったら取れますもん。敢えて大学で頑張ったことの筆頭に挙げるほどのものでもありません。
転職・キャリアアップを目指す社会人や
各資格学校のコアターゲットがこの層でしょうね。新卒で就職した会社に定年まで操を立て通せば死ぬまで会社が面倒見てくれるなんて労使蜜月関係の終わった今日、少しでも良い仕事すなわち給料が高い仕事を求めないサラリーマンなんていませんよ。
そして会社に就職できないのが行政書士なのですから役立つはずもありません。何度も同じことを言わせないで欲しい。
定年後のために手に職を持ちたい方、
これも既に言ったことではありますが、定年前に関係する仕事をしていて各方面に粉がかけてある人は行政書士としてやっていけるかも知れませんが、なんにも前提がない全くの新人が定年後の年齢だったら同じく全く経験のない人の中で若い人に仕事は行きます。
日常に役立つ法律知識を学びたいという方などにもオススメです。
これはまあ、人それぞれですから。
ただ、行政書士って刑法出ませんよ?一般的に言って、趣味で法律を学んでみたいと思う人が思い描いてる法律って刑法じゃないかなあと思うんですが。
だったら結構たくさん種類がある法律関係の検定試験の方が学んでいて楽しいと思うんですよね。
私は「こういう出来事がありました。さて、ここで民法に則って考えるとどういうことができるでしょう?」という出題形式の民法が結構面白いと思えましたので合格できたっていう事はありますが、そういうことが嫌いな方は誰と誰が何をして、そこにどんな第三者が現れて、その第三者は善意か悪意か…なんて考えるのは苦痛だと思います。
さらに、キャリアを積んでいけば独立開業も目指せますので、
だから、独立開業も目指せるんじゃなくて、一か八かで独立開業してみるしかないんだってば…。
手に職を持って自分の思うように働きたいという方にはピッタリ!
仕事を獲るのが難しいし、獲ったら獲ったで時間との格闘になるケースがほとんどだし、自分の思うように働きたいなんて考えてる余裕ないよ?
そしてこれは皆様にも知っておいていただきたい。実は一番怖いのは「全く仕事がないという事態ではなく、ギリギリ生きていける程度の収入があるけれどそんなギリギリの生活から抜け出したい。苦しいから。でも、仕事が入ってくるレベルがそこで止まってしまって、あとは振り先がない」という事態なんです。辞めるに辞められない。そして辞めないでいるうちに、年齢が重なって再就職が不利になる…。これは本当に「真綿で首を絞められる」という表現そのままの事態です。苦しいですよ。
実際、現職で培った専門知識や人脈を活かし、独立する方も多く
まあ、さんざん言ってきましたが専門知識や人脈があるんなら何とかなるでしょう。ただし専門知識って生半可な知識じゃダメですよ。
皆さんご覧になったことがあるんじゃないでしょうか。ハイエースみたいな車に、車椅子昇降機が乗せてあって体の不自由な人が乗るための車。あれって市販品を改造して作るので、1台1台手作りなんですね。そして車としての強度も備えなければならないので強度計算とかえげつなく難しいんです。
そういう特殊な専門知識・技能がないといけません。「ちょっと物知り」レベルでは相手にもしてもらえません。
ご自宅で開業すれば独立資金も少なくて済むというメリットもあります。
自宅開業はおすすめしないという話はもうしたと思います。なのでそっちを読んで下さい。
はあ…もう最初から最後までツッコミどころだったなあ…。
というようなわけでユー●ャンを終わります。
最後にひとつだけ。この資格学校を検索すると「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」の映画がヒットしますね。この共通点には気がつかなかった。
今がかき入れ時か?
というわけで次行こうと思うんですが、「行政書士資格学校」で検索したらスポンサーとして出てくるのが毎回同じところなんですよね。
まあ、ちょうど本試験も終わって、受験生は解答速報を見て、ダメだった人はどこで今後1年間勉強しようか物色する頃合いですから、知名度いまいちの資格学校にとってはかき入れ時なのかな。
資格の●原
というようなわけでそれを避けたら資格の●原にたどり着きました。
実はここって学校法人格持ってるんですよ。だから専門学校に入学することを目的に入ってくる若い人も多いスクールですね。
公務員・会計・法律・ビジネス・経営・情報・医療・福祉・保育・就職・語学とメニューは豊富ですが、細かく見たらどうしようもないクズ資格も一杯混じってますねえ…。
ここって、元々●原簿記学校っていうことでスタートしてるんです。だから今でも会計関係の講座は確かだと思います。
だけど他は…カラーコーディネーターとか秘書検定とかはAKBに取らせるレベルでどうでもいい資格では?一般的に「国家資格は取っておけば間違いない」と言われる中で、「ただしこれだけは全くダメ」と言われるキャリアコンサルタントなんか…開講する値打ちある?
なんか品数だけはやたらに多いけど当たりはほとんどないダメな大衆食堂みたい。
もう嫌だこの文句(T-T)
行政書士講座のページを開いたらまずこれって…。
もういいですよね、この売り文句に関しては。
というようなところで、文字数が結構な分量になりましたので今日はここで終わりたいと思います。本当に●原に関してはちょっと触れただけになってしまいましたが。
ざっと見る限りまた恐ろしい量のツッコミどころがありそうなんだよなあ。
でも次回に回します。
なおちょっと余談ですが
行政書士開業に向けての準備について その5で書いた、養鶏場先生に食われたあと登録だけ残しているけどブログで綴っている生業は全く違うことをしている行政書士っていたじゃないですか。
改めてその人のこと見てみたんですが、おそらくアカウントが開設されたころはTwitter、現Xですが、その更新は2011年で止まってます。行政書士としてのブログも2012年で更新停止。
もう言っちゃいますとその「生業」ってジオラマの制作なんですよ。建築士事務所の登録なんて業務も行政書士時代に掲げてましたんで、建築物に興味はあるのかもしれませんね。
で、Xの更新が止まったころからジオラマ屋としてのブログがスタートしています。
4日間研修受ければもらえるド民間資格を取って「アート」としての建築模型を作ってるらしいんですが…。
今日日建築士事務所で模型を作るには3Dプリンタで作るのが当たり前でしょうし、手作りの模型を売り込むにはそうするしかないんかな。
そして「アート」の売り込みブログも2012年で止まってます。ずいぶん長いこと登録だけは残していたんですがそれは行政書士として捲土重来を狙っていたんだろうか?
まあ、自営業者は諦めてサラリーマンに戻ったというのが一番あり得そうなシナリオですね。私もそれが一番だと思います。
ただ思うのは、ヒヨコ食い先生に騙された、という事実は認識できていて欲しいなと思います。そこのところ曖昧にして生きて行っていたら、嘘を嘘で塗り固める人生でしかありませんから。
最後にやはり宣伝です。
私はココナラで行政書士に関する相談を承っております。
何回も申し上げていますが、私は行政書士志願者や受験生、あるいは現役行政書士から「こんな仕事をしたい」「こんな仕事はできませんか?」みたいな質問があったら基本「できません」と気持ちを折りに行く方向で答えています。
そこらへん、甘く考えて、お金を一切失ってしまうぐらいならまだしも、下手をすると犯罪者にもなりかねないからそういうことを言っているわけです。
それでもやってみたいという方にはアドバイスをしています。
それで良ければお申し込み下さい。
↓30分バージョン
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小説なんかも書いております。
こちらもぜひよろしくお願いいたします。
今日もありがとうございました。