FormsとQRコードで快適な現場を作ろうず
はじめに
スキマです。note100記事に挑戦中です。5分ラジオもやっています。今日はMicrosoft 365 Advent Calendarと相乗りの記事です
Microsoft 365はイイぞ
ありがたいことに、職場では全社員にMicrosoft 365 E3が与えられています。
Power Apps+承認コネクタなどでペーパーレスやモバイルデバイス対応が進展しています
具体的には「おーい、材料が減って来たぞ補充してくれ」依頼など、かつては伝言、メール、電話、担当者を直接捕まえる、などハチャメチャな方法で伝達していた情報が交通整理され、ログが残り、作業者の手続きを増やすことなく効率化を達成しています。
某職場の課題
ですが、私の職場は
馬鹿みたいに広い(毎日1万歩は歩きます)
他社の方と一緒に作業することが多い
という特殊事情があり
スマホでサクッと処理したい(PCを持ち歩かない作業者も多い)
テナント外の人も利用できるものが何かないか
というニーズがあったりします。
事務所に戻ったらやろう=忘れる問題
PCを持ち歩いて、作業場でさっと開いて対処すれば良いのですが、ついつい忘れがちです。
スマホで処理するにも、「あれ、どのアプリ使えばいいんだっけ」という状況に陥ることが極まれに良くあります。
そこでQRコードでPower Appsを起動
せっかく材料管理アプリを作ったのにメールなのか、アプリでやりたいよね、という向きもあるでしょう。
Power Appsを直接起動するQRコードが用意されています。
(QRコード®︎は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。)
Power Appsの[詳細]→[詳細]でモバイルQRコードが表示されるので、これを右クリックで画像で保存して
と現場に貼っておきます。
テナント外の人がアプリに入れない問題
ところが、別テナント(他社)の方はこのアプリを利用できません。
「アプリが動かないっす」と伝えてくれる人も居れば、
「ウチの会社のモノじゃないし」と丸無視する人も居ますし
「このQR、弊社のスマホで読んで良いのでしょうか?」と確認してくる人も居ます。
つまり例外処理が発生します。これは厄介。
そこでFormsのサインイン不要の設定を使う
Formsを使えば、サインイン不要=テナント外からのアクセスが可能なのです。
さくっと質問無しのFormsを作ります。
Formsの[設定]では[お礼のメッセージをカスタマイズ]をチェックして「補充依頼ありがとうございます。担当者が確認し次第対応します」とそれっぽいメッセージにしておくと、作業者が安心します
(カスタマイズしないと「回答が送信されました」とメッセージが表示され作業者が無意味に混乱しますのでオススメしません)
Formsの[回答を収集]からQRコードをゲットできますので、印刷して設備に貼って下さい。
受信側の処理ですが、私はFormsの[設定]で[各回答の通知をメールで受け取る]をONにして、メールを飛ばし、そのメールをOutlookで振り分けたり、Power Automateで自分へのチャットに通知したり色々やっています。
[応答を表示]でログを見たり結果をExcelで見たりできます
結果がExcelでゲットできるので、月別の集計も簡単です。
おまけ1:複数設備、複数材料への拡張
Formsを山ほど作る手もありますが、管理や集計が面倒になるので、できればForms1個で済ませたい要望があります。
そこで、[事前入力済みURLの取得]を使う手を紹介します
選択式の質問を作りますが、作業者に選ばせずに、事前入力済みのURLを選択肢の数だけ用意しておくのがミソです。
1号機の事前入力をしたURLを1号機に貼って、
2号機の事前入力をしたURLを2号機に貼ります。
(QRを貼り間違えるとエライ事になるので、貼ったらQRを読み取って動作確認を強くオススメします)
ゲットしたリンクは、私はこちらのサイトでQRコード化してます
私がFormsに拘る理由
ええ。もちろん、Power Appsでリッチに作るのはカッコイイし、Appsの新機能に合わせてアップデートしたりするのは楽しいのですが、他人に使ってもらうアプリを作る、というのは予想以上に大変だ、が私の意見です。特に今回のようにテナント外の利用をカバーしようとすると、アプリと関係ない部分で難易度が跳ね上がってしまうのです。
私の思うFormsのステキなところと弱点を列挙しておきます。
ほったらかし運用に向いている
Power Appsなどでリッチに作るのもステキですが、さっと作ってさっとQRを設備に貼ってさっと運用を開始できる手軽さがあります。
引継ぎが簡単
共同作業者を追加するなり、複製リンクを送るなりして、「後はよろしく」が比較的簡単にできます。
ただし、弱点もある
遭遇したことはありませんが、[応答を表示]→[すべての回答を削除]すると詰みます。
適当なタイミングでExcelをダウンロードしておいて、ファイルで保管しておくと安心です。
別回答:QRコードでmailtoリンクを起動
mailto:hoge@example.com?body=材料を補充しろください
というURLをQRコードにしておくと、メール作成画面に飛べます。
(QRコード®︎は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。)
メールというのもイマイチではありますが、最低限「材料補充を依頼する」要件は実現します。
必要に応じ、Power Automateのメールトリガーなどで追加の処理をする方法もあります。
謝辞
11月31日に記事を書こうと目論んでいた間抜けは私です・・・
ADVENTAR作成くださったmokudaiさん、
X(旧Twitter)やYouTubeなどで有益情報を惜しみなく発信して下さるMicrosoft MVPsの皆さん
旧Yammerからのメールをブロックしてくれた某テナントの管理者さん
現場作業員にPC、スマホ、Microsoft 365 E3、各種プレミアムライセンスを投資して下さる某社の担当部署の皆さん
そして、私の情報発信に反応下さる皆さん
改めて心から感謝申し上げます。
皆様にとって2024年が愉快な1年になりますように
X(旧Twitter)をフォローしてくれると大喜びします