IT介護(77/100)
はじめに
スキマです。note100記事に挑戦しています。明日、有料noteデビューするつもりなので、その前哨戦のつもりで書いています
「ねえ、ちょっと教えて」というカジュアルな搾取
今はいませんが、「ちょっと教えて」を口癖としている芸風の上司が居ました。つまり覚える気が無い。
本人に悪意があるかは不明ですが、とっ捕まった側からすれば災厄もいいところで、この芸風の最悪なところは
「何を教えたら解放させるのか」が不明な点からスタートするところにあるのではないかと考えています。
「今何時?」程度の安い質問は来ません。さすがに上司、馬鹿ではない。
「ダブルクリックしても開かなくなってしまった」と聞いて
ダブルクリックで開かない:さてはデスクトップにショートカット置いてるな
ショートカット:さては共有フォルダのショートカット作ったな
共有フォルダ:そういえば先週、○○担当が過去データをメンテナンスしてた
ここまで数秒で読み切って
「○○の過去データですか?フォルダの場所が変わったので、新しいリンクをメールで送りますね」
これが正解。マジで無理ゲー
本人は、昨日まで出来ていたことの理屈を理解していない
デスクトップにショートカットを置く知恵はある。ただ、ショートカットがいかなる仕組みで動作しているかに感心が無いので、動かなくなった時に「共有フォルダの親フォルダから探し直し、ショートカットを張り直す」ことができないし、何ならフォルダ構成を変えた担当を恨みさえする
本人は、自分のビジネスがどう動いているかを説明できない
会社員あるあるかもしれませんが、上司に言われたことを誠実に、粛々と遂行していればある程度出世する(ので私より偉くなっている)ので
部下や同僚に対しての説明の上手い下手はあまり問われない。何なら部下の能力は実力と関係なく平均値として処理されてしまう。
能力のある部下が、能力の無い部下を人知れず支援、サポートしていたとしても、足して2人前なら結果オーライとなってしまうのです。
(これは、1人前の定義が明確であることが前提ですが、これが秘匿されて後出しジャンケンになっている残念な職場もありますが、今日は扱いません)
こまらん奴ほど困った奴はおらん
大野耐一氏の言葉ですが、「問題ありません」という人の中には
良く見てない:問題があるのに発見できていない
良く考えてない:問題を問題だと捉えずに「こんなもんか」で済ます
人がたまに居ます。
先の「ショートカットが動かない」で困っている人は、問題には気づいたのですが、自分で解決することを放棄して、他人の知恵にタダ乗りしようとして、自ら学習の機会を手放している。
確かに、かつては学習にはコスト(主に時間)が必要でしたが、今となってはエラーメッセージをコピペで検索したり、生成AIに質問したりできるので学習のコストは桁違いに下がっているのです。
カジュアルに「あれ、これってどうなってるんだろう」と困って、カジュアルに生成AIに質問して、回答を得ましょう。繰り返すうちに
良い回答が得られる質問の仕方が身に付く
生成AIの回答が的外れになっていないかあるていど識別できる
ようになります。生成AIは何度同じ質問をしても怒らないし、夜中でも対応してくれます。
個人の問題と組織の問題
藪からスティックに変な事を言います。
個人で発生した問題(絵が上手くなりたい、冷蔵庫の卵を使い切ってしまいたい)は解決を目指すのも放置するのも個人が決定すれば済むのですが、
会社や団体などの組織では、組織の問題が個人の問題とは別に発生します。
軍隊のように組織の役割が明確であれば、組織の問題は士官以上の問題で兵卒は考える必要はありませんが、その代わりに士官が誤った戦略を取った結果、誤った行動で酷い目に遭う場合があるのです。
(余談ですが、軍事行動は 戦術>作戦>戦略>行動 の順で規模が大きくなります。一例としては、戦略が「隠密行動」であれば、敵を発見した際の行動は「撃つ」ではなく「隠れてやり過ごす」になります。ここで撃つとこちらの存在と居場所が露呈して、とてもややこしいことになります)
次回予告
とある組織で「タレントマネジメント」に挑戦し、華々しく失敗した例について赤裸々に紹介します。身バレのリスクがあるので、ペイウオールを設定させて頂きます。
組織の問題を解決するために、個人の問題解決能力に頼る作戦に出た結果、戦略がメタメタになってしまって兵卒も士官も疲弊しまくった、という中身のお話です。(さあ、後には引けなくなった)