行政書士試験は過去問は有益であるが、過去問に振り回されるなというお話
たまにTwitter等で見る意見なのですが、肢別過去問題を20周解いたのですが、成績が上がらないというような投稿を見ます。
行政書士試験は過去問から120点前後しか出題されませんのでそれ以上成績が上がらなくて当然です。
これは過去問や問題を解くことに囚われている状態です。
本質は試験で180点以上を取るために知識を身につけているかどうか確認すべきなのに、周回することやマルバツを当てるのが目的になっているケースが見受けられます。
絶対にこの状況は避けましょう。
肢別過去問題は知識に抜けがないかどうかのチェックが本質です。
同じ問われ方をする問題は本番で決して出ません。
イメージしやすい例を出すと、
Q.行政事件訴訟法において、執行停止は償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があるときの要件であるか。
問われたとしましょう。答えは✕です。
ではなぜ✕なのか。「重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき。」が正しい文章であるからです。
条文(事件訴訟法25条2項)でそう定義されています。
次に、なぜ「償うことのできない損害」と書かれているのでしょうか。
学習が進んでいる方であれば答えられると思いますが「償うことのできない損害を避けるため」というのは仮の差止めや仮の義務付けの文言(要件)で使われています。
つまり問題を解くだけの人は一生◯か✕かしか分かりませんが、どんどん多階層的に学んでいけばこれは仮の義務付けとの引掛けだなと分かるようになっていきます。
更につっこむと、行政不服審査法と行政事件訴訟法にも執行停止はあります。
同じ執行停止であっても何が違うのか。何が同じなのかは明確にしておくべきです。そうすると執行停止の問題では100%間違いなくなります。
決してマルバツを当てるゲームに過去問集は使わないようにしましょう。
※学習の初期段階(特に夏までは私は過去問であれ、肢別過去問集であれ◯✕ゲームやクイズ形式でどんどん進めるべきだと)推奨しています。
しかし、秋以降は各論点、上記例題だと執行停止等を完璧に仕上げていくフェイズなので、適当に解くのではなく、一つずつ丁寧にやっていくのがおすすめです!
【まとめ】
・秋以降は過去問等の問題を適当には解かない。
・完璧に仕上げていくために、どうすればよいのかマイルールや勉強方法を確立する。
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