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原告適格に関する肢別問題10選
以下は、原告適格に関する肢別問題と解説です。
問題1
以下の記述について、正誤を判断しなさい。
行政事件訴訟法上の「原告適格」は、処分の名宛人にのみ認められ、それ以外の者には認められない。
解答:誤
解説:
行政事件訴訟法第9条は、処分の「法律上の利益を有する者」に原告適格を認めており、処分の名宛人以外にも、処分の影響を受ける住民や競争関係者などに適格が認められる場合がある。例えば、環境訴訟では住民に原告適格が認められる判例もある。
問題2
以下の記述について、正誤を判断しなさい。
原告適格を判断する際、処分の目的や規制趣旨は考慮されない。
解答:誤
解説:
原告適格の判断においては、処分の目的や規制趣旨が考慮される。例えば、建築許可において環境保護が目的の規制であれば、その影響を受ける住民に原告適格が認められる可能性がある(最高裁平成17年12月7日判決)。
問題3
以下の記述について、正誤を判断しなさい。
原告適格が認められるかどうかは、訴えの利益があるかどうかとは別の問題である。
解答:正
解説:
原告適格は「訴えを提起できる資格」を意味し、訴えの利益(具体的な救済を受けることができるかどうか)とは別に判断される。例えば、原告適格があっても、処分がすでに撤回されている場合、訴えの利益がなく却下されることがある。
問題4
以下の記述について、正誤を判断しなさい。
近隣住民は、環境影響を理由として都市計画決定の取消訴訟を提起する原告適格を有する。
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