行仁の歩き方⑨馬場本町編
地域おこし協力隊のにったです。
昼食がとれる飲食店はたった一軒。
それなのに行仁地区の西端にある「馬場本町」には
それほど広くない町内にお寺が五寺もあるんです。
なんとも歴史を感じれる町ではないですか。
馬場本町にはお寺が多いだけではありません。
妙法寺には今も旧日新館の遺構の石橋が残ります。
さらに歩いていると古峯神社跡の石碑なども姿を現します。
さらにさらに、自然景観指定緑地「妙法寺のケヤキ」は
思わず足を止めてしまうほどの存在感です。
この大木は、過去から現在に至る行仁地区の歴史を
いったいどれほど長い間見てきたんでしょうか。
過去から現在へと縁をつないできた
行仁地区の人々の暮らしを見守ってくれているのが
大通りから入った路地にある「実相寺」入口に立つ親子のお地蔵さん。
道行く人を見守る目の優しさと福耳の豊かさよ。
これこそ「福耳の中の福耳」と呼ばしてください。
(なんか幸せになれそうやなぁ)
そんな福耳に触りたくなる気持ちを抑えていたら
幸せを味わうべく昼食の時間がやってきました。
かわいい豚のキャラクターに惹かれて入ったのは
馬場本町で昼食がとれる唯一の飲食店である
「担々麺とお肉の会社みなかわ」です。
近くの本町で長く営業していた歴史ある「皆川食肉店」が
馬場本町に移転してリニューアルしたお店です。
壁に貼られた手書きの日替わりメニュー
「お母ちゃんのチキンカレー」にかなりそそられはしたのですが
(そもそもメニューのすべてにそそられたんですが)、
一番食べたくなったのは黒ごま担々麺です。
いやあ上手いのなんのって。
さすが店名に「お肉の会社」と入るだけあります。
会津に来て初めて会った旨い豚ひき肉の担々麺に
おなかいっぱいに満たされたのはもちろんですが、
それよりも厨房で黙々と働く店主さんの後ろ姿と
お母ちゃんと娘さんの満面の笑顔に満腹になったとさ。
(お母ちゃんのチキンカレーも食べたかったなぁ)さて次来たときには何を食べようかな、なんて考えてるとーー。
おや。
なぜこんなところにという予想外の場所に
「KITCHEN&CRAFT-KAN」なる看板を見つけました。
その飲食店らしき「かしわ木」の入り口には
商い中の立て札がぶら下がってます。
ところが扉のなかから聞こえてくるのは
真昼間には似つかわしくない陽気なカラオケの歌声です。
会津に腰を落ち着けてから間がないにったは
へっぴり腰のままかしわ木に腰を下ろすことができず
入店するのを尻込みしてしまいました。
それにしても、まだまだ底が深い行仁地区。
ケツの青い会津生活未熟者には
簡単に歴史の全容を見せてくれません。
歴史を感じれる町とか言いながら
結局なんにも歴史を感じれなかった
感受性貧しき協力隊員でした……