赤いレンズ

すり減るだけすり減っただけ、それだけの指を弔うiPhoneの月

虹彩の場所を必死で見せているどこから来たか答えられずに

玄関の明かりをつけて眠る夜 金魚は死んだら天国にゆく?

駅のない街の男に乳飲み子のごとく抱かれているアコーディオン

図書室で体のしくみ学ぶとき赤いレンズがこっちを見ている

夕暮れの電話ボックス訪ねれば受話器を伝う小さな世界

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