生まれなかったかもしれない日記

春は春に生まれて死んだ植物の花びらたちが流れ着く場所

乗り換えの人ごみに落ちているハンカチ助けたくても助けられない

夕飯を摂ったら眠るだけの家 この先もっと忙しくなる

一つ間違えれば成り代わられるだろう指紋だらけのスマートフォンに

とりあえず今日を終わらせればいいと繰り返す手に通勤定期

友達を増やそうとしても増やそうとしても触られたくないとこばっかりだ

永遠は誰も知らない所で燃える 死なないで ベテルギウス

六号車 隣の乗客の眠りに拒まず肩を貸す帰り道



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