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板挟みになったと思ったときにどうするか?
全体最適の行政マネジメント研究会 行政課題解決セミナーレポート
2023年12月4日 オンライン開催
みなさんは、「あちらを立てればこちらが立たず」といった状況に陥った経験はありませんか?
・客先要望と会社の方針の間で、
・品質を取るか、コストと納期を取るか、
・職場の人間関係で、
といった仕事上はもちろんのこと、
・家庭内で、
・コミュニティで、
あちらとこちらの間に挟まって、どうすればいいんだろう、という状況は、
目の前を見渡してさえ、いくつも思いあたるかもしれません。
そんなとき、みなさんは、どうしていますか?
・折衷案となる落としどころを考える?
・どちらか一方を取り、もう一方は我慢する?
・一方を説得したうえで、お酒の力を借りて憂さを晴らす?
でも、本当はどうしたいのでしょう?
TOCには、Win-Winの解決策を導くプロセスがあります。
今回のワークショップでは、実際の事例を使って、その威力を体感してもらおうと思っています。
ワークショップレポート
今回のワークショップでは、参加者から行政課題を募集し、ワークショップを実施しました。
(岸良)課題を募集する際は少なくとも60秒は黙って考える時間にする。「活発な議論は非常に良いものだ」というのが世間の考え。活発な議論が良い議論とは限らない。考える時間が大切。
行政課題 民間の人との付き合いを気を付ける研修がたくさんあり、民間や外部との付き合いを遠慮し外部との付き合いが広がらない
「行マ研セミナーへの参加をお誘いする際に、民間の人との付き合いを気を付けるべきという研修が沢山あり、行マ研のような民間の人と議論する場に対して仲間がネガティブなマインドになり、なかなかお誘いしにくいんです。」というお悩みでした。
(岸良)シンプルに「外部と付き合う」、「外部と付き合わない」という対立が存在しています。外部と付き合わない目標(要望)は何でしょうか?
ワークショップが始まりました。岸良さんのファシリテートのもと、「クラウド」という、対立解消を進める道具で対立構造を整理していきます。「外部と付き合う」の要望は「自分の見識や公務員以外の常識を学ぶ」、「外部と付き合わない」の要望は「賄賂や機密情報漏洩リスクを負わない」と整理。
(岸良)外部と付き合う、付き合わないの目標が整理されました。この2つともやることによって達成する共通の目標は何?
共通目標は「より良い行政サービスを提供する」。クラウドによって、対立構造が明確になりました。
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(岸良)「賄賂や機密情報漏洩リスクを負わない」で「自分の見識や公務員以外の常識を学ぶ」を両立する上手い方法は本当にないでしょうか?
行政、民間の参加者が垣根を越えて、2つの要望を両立するさまざまなアイデアが出されました。
(岸良)手段は対立するが、要望は対立していない 。手段から要望を考え、2つの要望を両立する手段を考えることが大事。そこにブレ ークスルーがある。ジレンマの構造が分かれば、一人で悩む必要はなくなり、皆が助けてくれる。
今回の学び
今のままでは問題が解決しないことはわかっているが、今は波風を立てなくないし、いざ対立を目の前にすると、妥協策に流されてしまうこともあると思います。今回のセミナーでは、対立は実はブレークスルーのチャンスであることを理解し、対立に向き合ってみようかなと前向きになる。そんな勇気を与えてくれる学びがありました。
講師・ファシリテーター
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岸良裕司
株式会社Goldratt Japan CEO。全体最適のマネジメントサイエンスであるTOC(Theory Of Constraint:制約理論) をあらゆる産業界、行政改革で実践。最先端のTOC知識体系の、「楽しく」、「わかりやすく」、「実践的」な講義と、参加者をワークに集中させるファシリテーションから、たくさんの学びが得られると大好評である。
全体最適の行政マネジメント研究会
全体最適のマネジメント理論TOC(制約理論)を活用し、「お金を使わず 知恵を使って」を合言葉に、行政、民間の参加者が垣根を越えて、日本をよくするために知恵を出し合い、問題解決に取り組むNPO法人。そのセミナーは、身近な行政課題を題材に、TOCを実践的に学べる場となっている。